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集客のためにいろいろな施策をやっているけれども、実際には集客ができていないのはなぜ? 

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Webhit 編集部

今回は「集客のためにいろいろな施策をやっているけれども、実際には集客ができていないのはなぜ?」というテーマについてお話しいただきたいと思います。
よろしくお願いします。

大澤 要輔

よろしくお願いします。

Webhit 編集部

早速ですが、集客のためのいろいろな施策はたくさんやっているけれども、実際結果に出ていない理由として、どういったことが考えられるのでしょうか。

大澤 要輔

これに関しては施策が悪いわけではありません。そもそも自分たちが売ろうとしている商品やサービスに根本的な問題があります

もしくは、商品やサービスはいいけれども、各施策で出している、集客をするためのメッセージやポイントが初めから間違っているケースがほとんどだと思います。

Webhit 編集部

そうなんですね。商品やサービスに根本的な問題があるというのは、何を見ればわかるのでしょうか?

大澤 要輔

まず、「お客様の声」を見れば一番わかります。お客様の声を見る手段としては、例えばGoogleの口コミやお客様アンケートに目を通したり、お客様にインタビューしたりするのも良いと思います。

そのなかで、
・こういうところの接客がちょっとどうなのかと思った
・お手拭きは常に出てくるべきだ
・呼んでも店員さんが来ない
のように、接客についてお客様が気になった内容がたくさん出てくるはずです。

Webhit 編集部

なるほど。

大澤 要輔

正直、会社側としてはあまり見たくないのですが、そこをどうにかしないと話にならないのであれば、どうにかするしかないです。

そしてもう一つの方法は、自分が実際に商品とかサービスを使ってみることです。例えば、ECサイトの場合、商品を検索して調べたときに、
・このページは何だかわかりにくい
・どこから買えばいいかわからない
・入力項目が多い
など、不便に感じる箇所があれば全部直す必要があります。

このように、商品やサービスを使ってみて気になったことを、正直に意見として出すことが大切です。

Webhit 編集部

はい。

大澤 要輔

そういう意味で、基本的には自分自身も自社の商品とかサービスに対して、ある程度否定的で批判的であるべきだと思います。

自分たちの商品とかサービスに関して「これ微妙じゃない?」と、社内会議でみんなが当たり前に発言できるくらいがちょうどいいです。
これが「店長やオーナー、社長がこう言っているから、絶対違うと思うけどそうしなきゃいけないよね」みたいな議論になる場合は危険です。

Webhit 編集部

なるほど。

大澤 要輔

その組織で何の集客をしても、何の作業を改善をしようとしても、何もうまくいきません。

社内で現状の体制や状況、売っている商品やサービスに対して批判的になっても良いという空気感が醸成されていないと、何をやってもうまくいかないので、本当にもったいないです。

Webhit 編集部

確かに社内にそういう空気感がないと、意見も言いづらいですよね。

大澤 要輔

そうなんですよ。僕の場合は、新しいものを作ったときには社員に「これどう思う?」「微妙だったら微妙と言ってね」と伝えています。
そうして意見を言ってくれる人の方が、一緒に仕事をする価値があるんですよね。

世の中の需要と供給のロジックからいうと、そういう人間の方が圧倒的に貴重なんです。だからいつも「批判的でいて欲しい」と言っています。

Webhit 編集部

サービスや商品に愛を持ちつつ、一方で批判的でいることも大事ということですね。

大澤 要輔

そうですね。愛があるというのは全肯定することではないと思っています。必要ならば批判することも大切です。

人と人の関係で考えたら非常にわかりやすいですよね。
親友は愛の対象じゃないですか。その親友に対して全肯定することが、果たして本当に親友といえるのかどうかを考えるとわかると思います。親友であるがゆえに、言うべきことは言ってあげなきゃと思うじゃないですか。 それも愛の形の一つですよね。

商品やサービスに対しても、会社に対しても同様であると思います。

Webhit 編集部

なるほど、ありがとうございます。 

次に、集客できていないのは各施策で出しているメッセージポイントが間違っていることに気づいていないからということなのですが、どのように見ると間違っていることに気づけるのでしょうか?

大澤 要輔

これに関しては、現在出している施策で集客できていないのであればその施策は間違いです。 

シンプルな解決策は、別のものに変えることです。しかし、変えると言っても、新たな施策が思いつかないことがほとんどです。

Webhit 編集部

なるほど。

大澤 要輔

美容院を例に挙げると、大体美容院ではカット、カットカラー、カラーパーマでいくらというような金額設定になっていますよね。
カットも「2500円」と「4000円」のメニューがあれば、2500円のものでいいと思いますよね。

なぜそうなるかというと、「カット」と「金額」という二つしか選定軸がないからです。「カット」という言葉にどちらが良いかという差別化要素はないですよね。そうすると、もう1つの要素である「金額」で比較するしかありません。

例えば、「普通のカットが2500円」「石原さとみカットが6000円」だとした場合、「石原さとみカット」とは何だという話になります。
「石原さとみカット」は値段は高いけれども、石原さとみのような髪型を再現できる。そうであれば、こっちをやりたい人が出てくるんですよね。

Webhit 編集部

はい。

大澤 要輔

比較軸が、金額だけでなくもう1つ増えることで差別化できている状態になるため、選ばれるようになるんです。

ただし、その内容に対して妥当な金額でないといけません。石原さとみに寄せるためにプラス3500円払えるという人は来ますし、払えない人は来ないです。

この差別化を図ってお客様が集客できないのなら、どこかが間違っています。「石原さとみカット」というところが間違っているかもしれませんし、「6000円」という金額設定が間違っているのかもしれません。

「石原さとみ」が問題だとしたら、今をときめくほかの有名人に変えてみたり、「金額」が問題であれば調整したりできますよね。

お客様に選んでもらえる軸を作るということが、その施策のメッセージを変えていくときに大事なポイントだと思います。
そのため、お客様の要望通りにカットするのが当たり前だとすれば、あえてこちら側からはめ込んで提案してみるのも良いでしょう。

Webhit 編集部

なるほど。

大澤 要輔

例えば、「ショートカット専門スタイリストカット」のようなものに着手した場合、ショートカットにしたい人が集まると思います。

シンプルにこの2つで話しましたが、名前と金額だけの選定軸ならそれでもいいですし、他にも物によっては選定軸が増えやすくなるため、そういったところで検討すればいいと思います。 

Webhit 編集部

はい。ありがとうございます。

最初にお話しされていた、どういう施策にしたらいいか思いつかないというところでこの例が出てきたと思うのですが、その例が出てこない人たちが施策に悩むと思います。

このような場合に、施策のアイディアはどのようにしたら出てくるのでしょうか?

大澤 要輔

施策のアイディアは、お客様が何を求めているかを考えるだけですね。
例えば、美容院に来るお客様の年齢層や性別に、30代から40代の女性が多いのであれば、そのなかでどんなオーダーが多い傾向にあるかがわかると思います。

パーマやカラーの中でも種類がいろいろありますよね。
そのなかで最終的にお客様が選ぶプランはいくらぐらいのものが多いのか、お客様が求めているものを実際に来ているお客様から探っていくんですよ。

「どういう属性のお客様が来て、どんな悩みの元、どういうオーダーをしてくるのか、それに対していくらまで払うのか」のようなことをリサーチするんです。

例えば他の美容院から乗り換えた人たちもいるじゃないですか。

Webhit 編集部

はい。

大澤 要輔

乗り換えた人たちって、何か理由があるから乗り換えたはずなんですよ。近くの美容院がなくなった、担当スタイリストが転職しちゃったとか。ただ単純に何か新しいことしたくてきた可能性もありますよね。

なので、そういうお客様が行動を変えるきっかけになった理由などを全部情報として得ると、「とりあえずこういうのもできそうだね」と、何かしら施策のアイディアが出てくるんです。 

そして、この中から自分たちが得意にしているものや、強みといえるものが出てきます。
例えば先程のように、ショートカットがめちゃくちゃ得意な店員さんがいるとか、カラーの定着率が高い、ヘッドマッサージでトリートメントが非常に優秀などの、何らかの強みが出てくるんです。

お客様から出てきたニーズやきっかけ、属性などと、今の自分たちの強みと言える何かを掛け合わせて言葉に落とすことがポイントです。
先程例に挙げた「石原さとみカット」みたいに、芸能人に寄せることをあえてゴリゴリに打ち出してもいいかもしれないですね。

Webhit 編集部

自分たちの強みとお客様が求めていることを合わせに行くことが必要だということでしょうか?

大澤 要輔

そうです。どういう商品が入っているとか、人気なものが何かということは、これまでのデータを見ればわかりますもんね。

Webhit 編集部

あとはお客様へアンケートを取ったりインタビューをしたりと、何かしらの手段で聞くということを掛け合わせる必要があるということですね。

大澤 要輔

そうですね。この辺りをさぼってしまうと結局楽をしたくなるんですよ。楽をするから、ずっと間違え続ける。
だから、施策だけは増えていくんですけど、施策の数だけが増えていって集客できないという状況になります。 もったいないですよね。

Webhit 編集部

そうですね。アンケートやインタビューなどを積極的に行っているサービスはあまりないのではないかと思います。

大澤 要輔

あまり聞かないですね。
簡単なアンケートはあるかもしれないですけど、「どういう考えがあって来店しましたか」のようなガッツリとしたアンケートはないですよね。 
もしかしたらオペレーション上聞けないのかもしれないですけど、美容院だったらカットなどの時間にお客様と話す時間がありますよね。

Webhit 編集部

はい。

大澤 要輔

「雑談として話している間に必ずこの3つの項目だけは聞こう」と決めて、さりげなく聞けばいいと思います。
・どうしてうちに来てくれた?
・最近はどんな髪型が流行っている?
・今回は何でこのカラーにしたんですか?
みたいな内容なら、会話の中で聞けますよね。

でも、それを「面倒くさい」とか「業務が忙しい」などの言い訳をしてやらないんですよ。やらないから、一生効果が出ないんですよね。本当にもったいないです。

Webhit 編集部

本当ですね。

大澤 要輔

そういうことをしない会社は大体、「したくないからできない」という枕詞を隠して「できない」と言います。
集客は本当に総力戦なんです。

Webhit 編集部

はい。できないと言って終わらせてしまうのは非常にもったいないと感じました。

目次 ー この記事で分かること ー

まとめ

Webhit 編集部

最後に、今日のまとめと、この記事を見てくださっている方に一言お願いします。

大澤 要輔

今回は集客のためにいろいろやっているけどなかなか成果に繋がらないという話でしたが、そもそも施策があるわけではないんですよね。

サービスや商品にそもそも問題があるとか、メッセージのポイントもずれているといったことが多いんですけど、サービスや商品もそもそも初めから完成しているなどということは100%あり得ないですし、ずっとやっていても完成しません。

100点は絶対出てこないものなので、ずっとその商品やサービスに対して愛をもって批判的になることが重要だと思います。

もっとこういうサービスにしていけばより良くなるんじゃないかと批判をしながら、ご指摘いただいている内容について地道に改善していくことが大切です。

とはいえ、その辺の施策を一定でやっていても、施策で出しているそもそものメッセージを間違いしていて選ばれない状態になっているケースもあります。

例えば、価格でしか選ばれない状況だとすると、価格以外のところでお客様に選んでもらえる事を作れていないということです。
そのため、価格以外のところの選定軸を競合相手よりもより良いものを、良い状態に作り変えることが必要だと思います。

それをどう作っていくかについては、お客様が何を求めているかを知ることが重要です。

Webhit 編集部

はい。

大澤 要輔

お客様が見たときに、他のものよりも選びたくなるものを作ることが大事で、当然これも最初からうまくいくわけではありません。作って出してみて反応がなければ、変えてみることを繰り返す必要があります。

もちろんお客様の声が必要となりますが、誰か1人だけがやればいいわけではなく、あくまで総力戦になります。中小企業ならばなおさらです。

どんなやり方をしてでもお客様の声を集めることや、少しでもお客様のリアルな声に近づけるように熱意を持ってやることが、最終的な成果を決定すると思います。

できないものをできると言うのは簡単なのですが、できないと言ってやらないままにするよりも、できなくてもいいのでやってみてください。

最終的に、粛々とやり続けている会社は集客やお客様のこともよくわかるため、変な施策を打たなくなり、メッセージも確実に改善されていきます。その結果、会社としての地力が強くなります。

つまり、やらないということは、企業として、サービスとして、それだけ死に近づいているということをわかってもらえればいいと思います。 

Webhit 編集部

ありがとうございました。

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この記事の執筆者・監修者

大澤 要輔のアバター 大澤 要輔 『Webhit(ウェビット)』編集長

【プロフィール】
マーケティングメディア『Webhit(ウェビット)』の編集長。運営元の株式会社FlyEde 代表取締役を務める。中小企業経営者へのコンサルティングは累計3,000回以上。Webマーケティング × 組織構築 × 人材育成の3つの領域を中心に、年商5,000万円~数億円前後の領域で売上を伸ばす仕組みを構築。

【保有資格】
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目次 ー この記事で分かること ー