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一度来店や購入をしてくれたお客様に自社ができる精一杯のサービスをしたのに、2回目に来店や購入をしてくれないのはなぜか?

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Webhit 編集部

今回は「一度来店や購入をしてくれたお客様に自社ができる精一杯のサービスをしたのに、2回目に来店や購入をしてくれないのはなぜか?」
というテーマについてお話しいただきたいと思います。
よろしくお願いします。

大澤 要輔

はい、お願いします。

Webhit 編集部

では早速、一度来店や購入をしてくれたお客様が、2回目の来店や購入に繋がらないのはなぜなのでしょうか?

大澤 要輔

はい。
結論を言うと、お客様が求めていたことと、こちらが提供しているものが違うからです。簡単に言えば、パン屋さんにパンを買いに行ったのに、ラーメンが出てきたようなことになります。

Webhit 編集部

なるほど。それは、2回目は行かないですね。

大澤 要輔

はい。 パンが欲しいのにも関わらずラーメンが出てきたら「ラーメンは要らない」となりますよね。それと全く同じことが起きていることが
原因です。

Webhit 編集部

それはなぜ起こってしまうのでしょうか?

大澤 要輔

なぜかと言うと、例えば居酒屋で卵や肉の産地であるとか、内装費に
何億円かけているなどのこだわりがある店舗があるとします。

大澤 要輔

そして、そのお店は東京で言うならば居酒屋がたくさんある新橋や赤羽、新宿でもいいかもしれないですね。その辺りに店舗を構えており、そのエリアの居酒屋の平均客単価は4,000円だとしましょう。

大澤 要輔

そのなかでもこの店舗は、素材にこだわっており内装も非常に豪華なため、客単価は1人当たり1万2,000円とします。ただし、この場合の居酒屋は、豪華絢爛な個室がある、サービスの質が非常に良いなどは、一切ありません。

大澤 要輔

このように設定した場合、まず、他の居酒屋がたくさんあるこのエリアの中で「お酒を飲んで楽しみたい」と思っているお客様は来るのかどうか考えましょう。

大澤 要輔

このエリアに来るほとんどのお客様が求めているのは、
・比較的コスパよくご飯を食べられる
・みんなで騒げる
・夜遅くまで営業している
・テーブル席だけではなく、掘りごたつ式などさまざまな個室がある
などということです。

大澤 要輔

ここまで来るとわかると思いますが、先程仮説で設定した居酒屋にこのような人たちは来るでしょうかと考えた場合、まずほとんどのお客様は来ないと思います。

大澤 要輔

仮に一度来てくれたとしても、店が素材にこだわっていたとしても単価は1万2,000円しますと言ったら驚きますよね。「こんなに高いんだね」「あまりこの辺にはないよね」みたいな会話が行われると思います。

Webhit 編集部

そうですよね。

大澤 要輔

どうしても自分たちは少し値段は高くても、素材や料理、内装にもこだわっていたのに、なぜうまくいかないんだと思ってしまいますが、比較するとお客様に求められていたものが違うとわかると思います。

大澤 要輔

そのため、一度来てくれたとしても、二度目は必ず来るわけではないんです。

大澤 要輔

例えば先程の、金額に驚いた人たちは「思ってたより高かった」「お会計痛かったよね」などと後で話すのではないでしょうか。
この場合、別の機会に夕飯の話になった際に「次は飲み放題付のコスパ良いところが良いね」と別の居酒屋に行くと思います。

大澤 要輔

自分たちのお店が2回目に選ばれないのは、ターゲットと自分たちのお店が提供してるものがずれているからです
結果的に、どんなに一生懸命店舗やってても、お客様が2回目以降来てくれない要因は、ターゲットを間違えて集客しているからです。

Webhit 編集部

わかりやすくありがとうございます。客観的に比べるとわかりやすいと思いました。
しかし、自分たちでこう考えられないため集客に困ってるお店が多いと感じたのですが、お客様と自分たちの認識のずれは、どうすれば解決できるのでしょうか?

大澤 要輔

一番大事なことは、お客様から逃げないことです。そして、不要なプライドを捨てることです。

大澤 要輔

2回目に来店や購入をしてくれない状態が起きてしまってずっと継続しているということは、そもそもお客様が何を考えてるか知らないケースがほとんどです。

Webhit 編集部

はい。

大澤 要輔

お客様を見たことやお客様の声を聞いたことがないため、お客様のことがわからないんですよ。例えばお客様に面と向かって「ここって少し高くないですか」と言われたら、その事実を知れますよね。

大澤 要輔

とはいえ、できればお客様からの否定的な声は聞きたくないですよね。そのため、聞かないようにして逃げてしまっているということが起きます。まずは、お客様から逃げないようにすることが大切です

大澤 要輔

また、お客様に「高い」と言われたときに「そうは言ってもお客様にその金額を払ってもらえるだけのものは出している」というプライドが出てきます。

大澤 要輔

2回目に来店や購入をしてほしいのであれば、
・お客様に合わせて金額を下げられる工夫ができないか
・素材も今までとは違うものを一定のこだわりを担保したまま一定程度原価を下げられないか
・それによって最終的に単価を下げることができるか
を考えたほうがいいでしょう。

大澤 要輔

自分たちが変わろうと思うのであれば、プライドを捨てた方がいいと思います。

Webhit 編集部

はい。

大澤 要輔

反対に、自分たちの店舗は合っているけれども、そもそも集めるターゲットを間違えてるという店舗側の集客が問題なケースもあります

大澤 要輔

例えばポータルサイトや広告、ホームページなど各種ありますが、それぞれの出し方を間違えてしまってる状態です。

大澤 要輔

出し方を間違えると、その出たものを見ていいなと思う人が来てしまいます。ターゲット外のお客様が入ってこないようにするためには、店舗の外観を工夫する、メニューを外に置いておく完全予約制にするなどの方法が考えられます。

大澤 要輔

あとは価格訴求で、例えば他の商品は高いけど、この商品は安くてよく出るからこの商品を表に出して集客をする方法もあります。

大澤 要輔

例えば、ビールは100円だけど他の食べ物が1品当たり平均1,500円とか2,000円する場合、ビール100円に集まってくる人たちは、どんな人たちか考えてみてください。

大澤 要輔

一般的な居酒屋でもビール100円が行われているのを見たことがある人たちが集まってくると、他のものもそんなに高くないだろうと思って来たり、ビール100円だけにつられて来たりすると思います。

大澤 要輔

そうやって入ってくると、本当は売りたいのは他の1500円とか2000円などの単価のものだけれども、それをまとめて買ってもらえないということが発生します。

大澤 要輔

そのため、お客様が自分たちの店舗に来店するまでに触れる自分たちのコンテンツの出し方が間違ってると、お客様に間違った認識を持たれてしまうということです。

大澤 要輔

自分たちの印象が間違って伝わってしまうと、最終的にお客様も選び方を間違えてしまいます。そうすると1回行ったとしても2回目以降のリピートがないということが発生します。

大澤 要輔

要するに、基本的には自分たちが変わる2つのやり方と、集客側のターゲットが間違ってるパターンが要因だと思います。

Webhit 編集部

ありがとうございます。2つ目のターゲットが間違っているというところで、来ているお客様が自分たちの店に合っていないと言う店長は結構
いる気がします。

Webhit 編集部

そういった場合、いろいろ施策を回すと思いますが、店舗を間違えてると捉えるか、店舗はあってるけどターゲットが間違っていると捉えるか、どう判断したらいいんでしょうか?

大澤 要輔

ありがとうございます。
まずそれを判断するためには自分たち側に基準がないと判断ができません。わかりやすい例が、ペルソナ設計です。自分たちがこういうお客様に来て欲しいという、お客様の具体的なイメージ像ですね

Webhit 編集部

はい。

大澤 要輔

既存の店舗がある会社や店舗であれば、常連のお客様をペルソナにしていくのが一番良いと思います。
新規で店舗をオープンする場合は、一旦仮設で作る必要があります。

大澤 要輔

例えば、
・年齢層
・性別
・来店人数
といったことや、
・どういう飲食店に対してどんな考え方を持っているか
など、考え方や価値観まで含めて、一旦仮説で作ることが重要です。

大澤 要輔

仮設して設計ができていれば、自分たち側に軸がある状態となります。 もちろんペルソナ設計したからといって、設計通りのお客様ばかりが
来るわけではありません。

大澤 要輔

しかし、一旦ペルソナを設定してしまえば、ある程度近い人たちが来ているのかどうかは判断できます。
ペルソナから外れてる人たちが来ているのであれば、そもそも集客のあり方が間違ってる可能性が高いと思います。

大澤 要輔

ペルソナに近い人たちを集めてどうしたらいいか考えていくのですが、ペルソナ側が間違ってる場合もあります。

大澤 要輔

結局ペルソナは事実ではなくあくまで仮説で作っているだけのため、
実際のお客様の悩みや求めているものがそこにあるわけではありません。

大澤 要輔

事実はお客様の話を聞いたり、アンケートなどでお客様の声を集めたりすれば、お客様が店舗にどんなことを求めているのかがわかるため、それに合わせてペルソナを変えていきます。

大澤 要輔

つまり、より満足してもらえるようペルソナを変え、変更後のペルソナに対して満足してもらえるようなサービス・商品を作るという形に整えていきます。

大澤 要輔

これができるのはそもそもペルソナがあるからで、ペルソナを作ってない時点で、そもそも改善や動きができません。
できたとしても、経営者の頭の中でできてるだけの状態になるため、
客観的にお客様の声とかを見ていくにはどれだけ面倒くさくても、
言葉に落とすことはやらなくてはいけないことです。

Webhit 編集部

ありがとうございます。なにを考えるにしても、まずは実際のお客様の声を聞くということが大事だということがよくわかりました。

大澤 要輔

そうですね。
まずはお客様が実際に何を思っているのかわからないと結局、ただ単にオーナーや店長のエゴにしかならないんです。

Webhit 編集部

はい。そうですね。

大澤 要輔

また、マーケティングには大きく分けるとプロダクトアウトとマーケットインの2つの考え方があることも、ぜひ覚えておいていただきたいです。

大澤 要輔

プロダクトアウトというのは、初期のAppleみたいな感じです。当時の携帯電話はガラケーという文字を打つためのボタンが存在していて、画面とは別個で存在しているというのが基本でした。
海外であってもBlackBerryというディスプレイがあってその下にボタンが付くのが当たり前でした。

大澤 要輔

基本的に電話とメールとiモードみたいな世界でした。しかし、Appleは全面ディスプレイになっていて、あるのはホームボタンだけ。 あとは音量ボタンと電源ボタンだけ。パカパカもしなければスライドもしない。

大澤 要輔

当時では、一般大衆が手に触れることのできる身近な範囲においては画面を直接タッチすれば操作が簡単にでき、文字も打てるものは世の中にはなかったと思います。

大澤 要輔

「自分たちのこの製品は売れるはずだ」「実際にお客様の生活をより豊かにするはずだ」とApple製品は出てきて、お客様に少しずつ納得理解してもらったり、使って体感してもらったりを通して、今もうみんなが大体iPhoneやスマートフォンを持っている世界になりました。
これがプロダクトアウトというやり方です。

大澤 要輔

マーケットインというのは、既に市場があるところに自分たちが入っていくことです。
既にお客様に求められているものを出していくという考え方です。

大澤 要輔

例えば今の携帯の話で言えば、例えばガラケーだと、ディスプレイの解像度を上げるカメラの解像度を上げるなどがあります。
多分皆さんも記憶にあると思いますが、当時はワンセグ携帯を横にして見ていたため、画面自体が横になるものなどいろいろ出ましたね。

大澤 要輔

お客様がそういうものを求めてたため、そういうのが生まれているのです。既にその形態という市場は存在していて、お客様から求められているという事実もあるため、そこに対して出すのが、マーケットインの考え方です。

大澤 要輔

「これは素晴らしいもので絶対にいいはずだから、お客様も買うべき!食べるべきだ!使うべきだ!」と言うのはプロダクトアウトです。
ある意味、商品やサービスを出す側のエゴであるため、納得させにいくことが必要です。

大澤 要輔

しかし、1回目来てくれるのに、2回目以降リピートしてくれないというときは、そのお客様が全部納得できていない、やりきれてないという
ことになります。

大澤 要輔

それならば、既に求められているところに対して出していく、マーケットインに思考を切り替えてもいいのではないかと思います。

Webhit 編集部

なるほど。そうですね。

大澤 要輔

私も飲食店の支援経験がありますが、店舗だと地代家賃や原価の仕入れ、人件費などのコストが出ている状態であるため、売り上げを早急に回復しなければならない時があると思います。

大澤 要輔

そのような時にはプロダクトにこだわりすぎていると、受け入れてもらえなくて、ずっと売り上げが伸びないということになります。

大澤 要輔

コストで苦しい状態にどんどんなっていくため、それなら早急にマーケットインの形に切り替えた方が、一旦立て直せると思います。

大澤 要輔

常連のお客様ができた後に「実は新商品でこういうのを作ったのですが、どうですか?」というのを少しずつ出してみて、反応が得られたら全体に対して、グランドメニューに展開していくやり方も良いと思い
ます。

大澤 要輔

そのため、プロダクトアウトだけにこだわらないことが大切です。逆にマーケットインだけにこだわるというわけでもないですけどね。

大澤 要輔

とはいえ、大きく2つの考え方がある中で、今自分がどちら側でやっているのかを正しく把握をした上で、
・お客様に求められてる方向に寄せていくのか
・多少茨の道ではあるが、受け入れてもらえたら大きいプロダクトアウトの方に行くのか
について、ぜひ考えていただけたらと思います。

目次 ー この記事で分かること ー

まとめ

Webhit 編集部

ありがとうございます。
最後に今日のまとめと、この記事を見てくださってる方に一言お願い
します。

大澤 要輔

はい。
今日は一度来店をしてくれたお客様に対して、自分たちとしては精一杯の商品・サービスの提供をしたにも関わらず、なぜか2回目以降は来店・購入してもらえないのはどうしてかというお話をしました。

大澤 要輔

結論を言うと、お客様が求めたことと、こちらが提供したことが違ったからです。

大澤 要輔

わかりやすい例が、パンが欲しくてパン屋さんに行ったのに、ラーメンが出てやってきていらないとなったということですね。
それが起こる原因なども話しましたが、結局、中小企業は基本的にはまずマーケットインでいいと思います。

大澤 要輔

仮に、スタートアップで「ベンチャーで新しい市場を作ってやる!」
「市場のシェアを何十%も取りに行ってやる!」と考えていくのであれば、プロダクトアウトの考え方はもちろん必要だと思いますし、そうあるべきだと思います。

大澤 要輔

ただし、多くの中小企業およびスモールビジネスの世界では、爆発的な売り上げの伸びを必要とすることは、実はほとんどありません。

大澤 要輔

そのため、求められてるものを提供していくことから始めるのが、一番いいと思います。常にニーズがあるため、集客もしやすく、リピートやシェアもしてもらいやすいからです。

大澤 要輔

そのなかで少しでも自分たちの色を出していきたいのであれば、お客様が求めているかをテストすることが大切です。

大澤 要輔

今まで求められていたものとは一部違うものを新商品で作ってみて、既存のお客様に見せてみます。「こういうのはどうですか?どう思いますか?」と聞いてみると「そういうのいいね」などと感想がもらえます。

大澤 要輔

このように、全体のお客様に提供しても反応が得られることがわかってから、出していくといいと思います。

大澤 要輔

結論、まずはお客様に求められていることをやる。それから、自分たちの色を少しずつ出していきましょう

大澤 要輔

過去の経験上、こだわり捨てて集客の施策をやって、そこからもう一度案を練り直していくイメージです。

大澤 要輔

あまり硬くならず、お客様の声を柔軟に受け入れて、自分たちのサービスや商品の改善をし、マーケティングをやり直していくと考えてもらうとうまくいきやすいと思います。 以上です。

Webhit 編集部

ありがとうございました。

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この記事の執筆者・監修者

大澤 要輔のアバター 大澤 要輔 『Webhit(ウェビット)』編集長

【プロフィール】
マーケティングメディア『Webhit(ウェビット)』の編集長。運営元の株式会社FlyEde 代表取締役を務める。中小企業経営者へのコンサルティングは累計3,000回以上。Webマーケティング × 組織構築 × 人材育成の3つの領域を中心に、年商5,000万円~数億円前後の領域で売上を伸ばす仕組みを構築。

【保有資格】
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目次 ー この記事で分かること ー