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WEBマーケに力を入れたい時、まず何からするの?

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Webhit 編集部

では早速、WEBマーケに力を入れたい時、まず何からするの?というところについて教えてください。

大澤 要輔

最初にやるのは、妥当な目標の設定をするということですね。

大澤 要輔

なぜ、妥当な目標の設定が最初なのかというと、Webマーケにこれから力を入れるという状況を前提に考えた場合、いわゆる営業活動として、例えばテレアポだったり、ご紹介をいただいて、売り上げを伸ばしてきた会社様が、これからWebマーケに力を入れようというケースが多いです。

大澤 要輔

そういうとき、目標設定を普通にやろうとすると、ご紹介いただいたときの契約率や、ご紹介いただいたときにかかる手間みたいなものを前提に考えてしまうんです。これをすると、妥当な目標にならない

大澤 要輔

例えばご紹介をいただいたそのときに、契約率が50% パーぐらいあったとして、2人ご紹介いただいたら片方はご契約するみたいな感じだとしましょう。

大澤 要輔

Webマーケも同じように50% で目標を立てたらどうなるかというと、50%の契約率がWebマーケティングから取れるってことは、よっぽど絞った集客をしない限り、ほとんどの確率で起こりません。

大澤 要輔

例えば、50%だったものがWebマーケ経由だと、営業のスキルセットにもよりますが、大体10%から30%ぐらいの間で動くことが多いです。
そうなったときに、「ウェブマーケなんかやらないで紹介やっていればいいじゃん」っていう話がよく出ます。

Webhit 編集部

Webマーケティングに力を入れるんじゃなくて、紹介だけをやっていれば同じ結果を得られるのではないかという考えがあるということですか?

大澤 要輔

そうです。
その考えっていうのは、前提が例えばWebマーケで、要は契約率が低いから、例えば紹介では50%の契約率、Webマーケだと20%の契約率があるとするじゃないですか。

大澤 要輔

紹介の方は数母数が少なくても、一定の数契約するんですよ。
でもWebマーケの方は母数が少ないと契約が少ない。
そうであれば、別に紹介やっていればいいじゃんという話があるんですけれども、ただ、その間違っているところに、前提が違うということがあります。

大澤 要輔

紹介だと、母数を自分たちでコントロールできないんですよ。
例えば、もちろん紹介をお願いして増やすようにアクションはできるけれども、母数を意図的に増やすみたいなことはできないわけです。

大澤 要輔

相手が紹介してくれる相手ありきのことなので、相手が紹介してくれるかどうかは、コントロールがきかないですよね。
母数を意図的にコントロールできないわけです。

大澤 要輔

Webマーケの場合は、基本的に例えばLPにアクセスさせて、そこから問い合わせを取るようなことだと、例えばLPのコンバージョン率、CVRが1%だとした場合、アクセスの数を100持ってくれば1人、200にすれば2人が入る感じなんですよ。

大澤 要輔

なので、いわば最初の蛇口のコントロールができるんです。
Webマーケは母数を増やせばアクセス数が増やせるので。
もちろん、その受け皿となるLP等はちゃんと機能していないといけないのですが、一定の率を担保してるものがあれば、蛇口をコントロールすると、母数を意図的に変えられるんです。

Webhit 編集部

紹介よりWebマーケの方をやったほうが良い理由は、母数のコントロールができるからですか?

大澤 要輔

それが一つの理由ですね。
もう一つは、いわゆるWebマーケをやると、認知と売り上げが取れる点です。
紹介だと、結局その話をした相手以降は、相手が知ってる人脈の範囲が最大値なんです。
さらにその先の紹介もあるかもしれないですが、基本的には人づての、人のコミュニケーションの範囲が限界なので。

大澤 要輔

でもWebマーケだったら、その各プラットフォームが持ってるデータが範囲の上限になるので、FacebookであればのFacebookを登録する人ですし、インスタだったらインスタを登録する人、ツイッターかならツイッターのアカウントがある人なので。

大澤 要輔

そのため、圧倒的に多くの人たちに対して、その商品なりサービスなりを知らせることができます。
当然ながら、それだけ数が多いと数を最大化できるんですよ。
要は売上を最大化できるんですね。

大澤 要輔

それはLPの調整も必要ですけど、紹介だと売り上げの天井などが必ず
あるのと、かつコントロールできないので。

大澤 要輔

例えば、「事業計画を立てて売上目標をいくらにしたいです」みたいな話があったときに、それを達成するために紹介やりますって言っても、紹介が出るかどうかわからないじゃないですか。
そして、コントロールできないものは改善もできないので、改善のしようもないですよね。

Webhit 編集部

そういった意味では、コントロールできるWebマーケの方が改善もしやすいし、数値として結果が出やすいということですね。

Webhit 編集部

そうすると、最初に「妥当な目標を立てるべき」というお話があったと思うんですが、その方の目標の立て方、つまりどういう考え方で目標を立てるのかを知りたいです。

大澤 要輔

基本的には、売り上げの目標ですね。
まずいわゆるKGI、最終的に達成したい目標の数値を決めなければいけません。KGIは少ない方が特にシンプルで立てやすいので、最初は1個、
どんなに多くても2個
ぐらいでいいと思ってます。

大澤 要輔

基本的に1個なんですけれども、例えば「売上を100万円立てたいです」っていう話が出たときに、基本的には、商談の数×契約率×平均の売上単価なんですよ。

大澤 要輔

要は、契約数×単価ですね。
例えば、その単価はもうある程度決まっていると思います。
商品が決まっているので、その商品の平均単価をまず入れるっていう
のが一つ。

大澤 要輔

それから、契約数を見立てていかなきゃいけないという話なんですが、ここでさっき出てきた、紹介と同じさせ方をするとコケるっていうことがあるので、まずWebマーケからの契約って、大体こんなもんだよね…みたいなところの相場の数字に合わせにいくというのが最初にあることかなと思います。

大澤 要輔

大体妥当なラインっていうと、かなり低めに見積もるなら10%ぐらいで、高めに見ても30%ぐらいまでにしておいた方が良いと思います。

大澤 要輔

もちろん、自分たちの営業部隊のスキルセットによっても変わってきますが、大体10%から30%ぐらいの間で設定をすると、割と妥当な数字が出るかなと思います。

大澤 要輔

あとはそこからさらに細かく、いわゆるKPIですね。
KPIに入っていくと、商談数を今度算出しなくてはいけません。
例えばBtoBの場合、問い合わせのうち何件が商談になるのか。
基本的には、問い合わせしたお客さん全員がアポイントになるわけではないです。

大澤 要輔

問い合わせしたことを忘れて放置されたり、問い合わせした方がいいけどそこで熱量が下がってしまって日程調整が完了しなかったなど、相手が急に多忙になってしまうという、いろんなケースがあります。

大澤 要輔

問い合わせが来てから、いわゆる商談までの割合は、非常に悪いと大体
5割ぐらいです。
これぐらい取れるとまあまあかなというのは、7から8割ぐらいですね。
なので、商談率に関しては、5から8割ぐらいの間で見込めると、ある
程度妥当な数字が出る
かなと思います。

大澤 要輔

あとは問題の問い合わせ率ですね。
問い合わせ率に関しては、結局いわゆるCVRです。
例えばLPがあったら、LPのCVR次第ですね。
ですが、LPのCVRは、最低ラインでいうとまず1%ぐらいです。
直接問い合わせを取るようなものでも、上までいって5%ぐらいです。

大澤 要輔

基本的に、これぐらい取れてればいいでしょうというラインが2、3%
ぐらいで、5%とれたら結構いい感じというぐらいですね。
でも、そのぐらいの数字で出せると、比較的妥当な数字が立てられるかなと思います。
最初から5% を立てるのはおすすめしないですね。
1%から2%ぐらいで出る方が妥当かと。

大澤 要輔

そうなると、あとはLPにアクセスをゴリゴリ入れたらいいよねというだけの話になるんですけれども、ここから先は、どんな媒体でLPにアクセスを入れるかによってクリック単価が違うということにもなってくる
ので、ここから先は、今は一旦控えます。

大澤 要輔

そこで例えば、Google広告でやりたいということになれば、自分の
市場、自分が今存在しているマーケットの中で広告を出すと、平均クリック単価として、1クリックあたりいくらのようなものが出るんです。

大澤 要輔

例えば、目標が100万みたいなときに、さっきの割合で計算をしていくと、「100万を売り上げるためには何件問い合わせを取らなきゃいけない」という数字が出るんですよ。

大澤 要輔

この、「何件取らなきゃいけない」っていう問い合わせ数に対して、今度は「どのぐらいのアクセスを入れなければいけない」という問い合わせ率の割合が出てきて、「LPに何件アクセスを取らなきゃいけない」というものがあって、クリック単価を掛け合わせると適正予算が出るんです。

Webhit 編集部

適切な妥当な目標を立てていれば、逆算してやるべきことがわかる
いうことですか?

大澤 要輔

まず妥当な目標設定をして、その次に来るのは、いくらの予算をかければいいのかなんですよ。
いくらかければいいのかは、「今の数字の組み立てをしていくと、適正予算としてまずこの予算ぐらいないと、その目標を達成できないよね」のような感じで分かります。

大澤 要輔

Webマーケに力を入れるとき、特に中小企業さんは、各会社ごとに、
「そこに予算をかけられるかどうか」ということがあると思います。
かけられないと思うのであれば、目標を下げるしかないです。

大澤 要輔

ここでよくやってしまうのは、予算はかけられないけど、売り上げを
どうにかして達成したいから、間の割合を現実的ではない数字にしたりするっていうことがあります。
ここは取れるだろうという甘い考えを起こすんですよね。

大澤 要輔

「私は契約取れるから」って、さっきの紹介のときの契約率を当てはめちゃったりするんですよね。

大澤 要輔

それで、例えば紹介の数字を当てはめて目標を作ってしまうと、当然
現実的ではないので達成しない
わけですね。
そして達成しなくなると、「Webマーケなんてやってもうまくいかない
じゃん」という話になって辞める人たちがいます。

大澤 要輔

でも、そういう人たちのほとんどは、そもそも妥当な目標設定ができていないから、変な勘違いを起こしているだけなんです。

Webhit 編集部

Webマーケティングで、そういった勘違いを起こしている人になんて声かけをしたら、その勘違いに気づいてもらえそうでしょうか?

大澤 要輔

平たく言うと、「Webマーケに過剰な期待をしていませんか」です。

大澤 要輔

Webマーケを魔法の杖だと思っていませんか」ですね。
紹介と同じような人は来ないです。

Webhit 編集部

まずは現実を見てもらうということですね。
Webマーケは、正しくやっていれば、正しく結果が出る…。

大澤 要輔

出ますね。

Webhit 編集部

例えば、妥当な目標をまず立てて、「ただ、うちはこれしか予算がないから、この予算内でできることをやるよ」となったとき、その予算内で
できることを、確実に結果が出るやり方でやっていけば結果が出て、
それがだんだん大きくなっていくようなパターンもあるんですか?

大澤 要輔

全然あります。
あとは、その妥当な目標を作ったときに、それを大幅に超えるっていうことがあるんですよ。
大体そういうときは、
・作って売っている商品サービスが、極端に良いものである
・セールス部隊が極端に強い
などのように、何かが極端に良かったりするんです。

大澤 要輔

そのような、あまり通常ではない、要はイレギュラーがそこにある
ので、それは逆に自分たちの武器なんですよ。
例えば「LPからのCVR率が10%ありました」みたいなことであれば、
めちゃくちゃ良いLPを作っているってことです。
それは自分たちの強みですよね。

大澤 要輔

そのように大幅な達成をすることも、それはそれで良いことです。
今度は、自分たちの妥当な目標設定をいろんな相場数字から持ってくることになるのですが、自分たちで一度数字の組み立てができれば、
今度はその数字の組み立てを基に、目標を作り直すという感じですね。

Webhit 編集部

そういうことですね。
目標を決めてからじゃないと動けないよねというところですよね?

大澤 要輔

そうですね。
最初に目標を決めないで動いちゃうと、「代理店は大体30万とかいうので、30万ぐらいの広告費をかけて何となく出してみたけど、結局それって、30万かけたほどの効果はあったんだっけ…」のようになります。
要は、後から検証ができないんですよね。

大澤 要輔

結局、効果が良い、悪いというときに、どこで判断するのかという話
なんですけど、基本的には目標しかあり得ないんですよ。
目標があるから、その目標に対して良かったか悪かったかしかないん
です。良い悪いは比較をするときの言葉なので。
目標があるから改善もできるんですよ。

Webhit 編集部

「Webに力を入れるぞ」となったときに、今までは広告を回すなどの
魔法的なことを考えがちだったのですが、最初に考えなきゃいけない
のは、妥当な目標を立てるということなんですね。

大澤 要輔

そうです、そうあるべきです。
ウェブマーケティングに力を入れたいときは、基本的にまずは妥当な目標設定をすること

大澤 要輔

妥当な目標設定をしないと、そもそもWebマーケがうまくいったのかうまくいかなかったのかもわからず、正確に評価ができないですし、Webマーケを諦める大きな理由になってしまう。
そのような勘違いを起こさないためにも、妥当な目標設定をしましょうということですね。

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この記事の執筆者・監修者

大澤 要輔のアバター 大澤 要輔 『Webhit(ウェビット)』編集長

【プロフィール】
マーケティングメディア『Webhit(ウェビット)』の編集長。運営元の株式会社FlyEde 代表取締役を務める。中小企業経営者へのコンサルティングは累計3,000回以上。Webマーケティング × 組織構築 × 人材育成の3つの領域を中心に、年商5,000万円~数億円前後の領域で売上を伸ばす仕組みを構築。

【保有資格】
上級ウェブ解析士
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
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目次 ー この記事で分かること ー