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多くのお客様に売りたいから、ターゲットを絞るのに躊躇してしまうのですがどうすれば?

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Webhit 編集部

「多くのお客様にうちの商品やサービスを知ってもらい、使ってもらいたい・買ってもらいたいので、ターゲットを絞るのにどうしても躊躇してしまう…」という声を聞くことがあります。
どのようにマーケティングの施策を考えていったらいいのでしょうか。

大澤 要輔

そうですね。
まず、結論としては、ターゲットを絞らないと売れませんということが先にあります。

Webhit 編集部

絞らないと売れないんですか…!

大澤 要輔

はい。
多くのお客様に売りたいのは、利益を追求する企業の体質として当然のことです。
ただ、特に中小企業に限って言えば、大手企業のように幅広いマーケティング施策を行ったり、分かりやすい例で言えば芸能人をアサインするようなことは、なかなか実現しにくいという実態があると思います。

大澤 要輔

プロダクトの開発のようなところでも、大手さんのように、どのような会社にでもフィットするシステムをすごく細かく作り込むことは、現実的には難しいはずです。

大澤 要輔

そうなると、「幅広い人に」と考えたときに、そもそも幅広い人にはまず売れないんですよね。
そのような環境下で、幅広い人に向けて売ろうとすると、その商品や
サービスをマーケティングで押し出すときのメッセージが非常に曖昧になるんです。

大澤 要輔

比較して考えるとわかりやすいかもしれません。

例えば、僕の机に、「運動中の脂肪の燃焼を高める」というサプリメントがあるんですけど、こういう脂肪の減少、燃焼を高める系のサプリは
他にもいろいろあって、例えば「食事をしたときに脂肪の吸収をしにくくする」ようなサプリもあれば、最近太り気味だなと思っている、BMIという数字が高い方に向けて、「脂肪の燃焼を加速させる」ようなものもあったりします。

大澤 要輔

そういったものがいろいろある中で、例えばゴリゴリ運動する人がいたとして、「運動中の脂肪の燃焼を高める」と書いてあるサプリメントと、ただ単純に「脂肪の燃焼を高めますよ」と言っているサプリメント、
どちらをとりますかと聞いたら、基本的にはそのような人は、「運動中の脂肪の燃焼を高めるもの」となりますよね。

大澤 要輔

加えて、少し肥満気味な人から見ると、ただ単純に「脂肪の燃焼を高めますよ」と言っているものと、「特にBMI値がいくら以上で肥満気味の人の脂肪燃焼を高めますよ」と言っているもの。
BMIが21以上の、一定以上の肥満気味の人はどちらを取るでしょうかという話では、当然ながらそのような人は自分のこととして見るので、
後者を選ぶんですよ。

大澤 要輔

なぜそうなるかというと、結局、ターゲットの人たちには、もちろん
それぞれの

・悩み
・状況
・背景

があったりするのですが、それにフィットしているということをメッセージとしてしっかり出していると、それが売れるわけです。
要は、その人にとって「良さそう」になりやすいんですよね。

大澤 要輔

そのターゲットの人にとって「良い」のかどうかで受け取られるので、「これって自分向けではないよな、他の商品の方が自分向けに感じるよな」と思われた瞬間に、比較検討から外されるんですよ。

Webhit 編集部

そういうことですね。

大澤 要輔

今は、一般化された商品が世の中にはたくさん出ていますよね。
サプリメントもそうです。
脂肪燃焼系サプリメント、ビタミンCのサプリメントなどがいろいろ
あって、商品やサービスが氾濫している状態じゃないですか。

大澤 要輔

だから、昔みたいに商品やサービスがそもそも足りていない、少ない
状況であればまだ良かったのですが、今ではもうどの商品、どのサービスも、よほど革新的なものを除いて、ほとんどの場合で競合が必ずいるんですよ。

Webhit 編集部

はい。たしかに。

大澤 要輔

直接的な競合もいれば、同じような機能を代替できる別のものもあったりします。
例えば、脂肪の話で言うと、脂肪溶解注射と言って、いわゆる自由診療のクリニックで受けられる、脂肪を溶かしてしまいましょうというものもありますね。
脂肪をなくすという目的に対して、間接競合としてのクリニックもありますし、同じサプリメント業界にも、何かしら必ず競合があります。

大澤 要輔

そういう競合がいる中で、ターゲットに「自分にとってこの商品がいいな、このサービスがいいな」と選んでもらわなければいけないときに、いろいろなものがある中で、「脂肪の燃焼を高めます」と言っているだけの商品は売れなくなるわけです。

大澤 要輔

それぞれ他の会社さんが、「こういう方向けにはこれ、こういう方向けにはこれ」と出している中で、曖昧なことを言っているものは売れないんです。

Webhit 編集部

そういうことですね。

大澤 要輔

はい。
なので、ターゲットを絞らないと売れないですよということです。

目次 ー この記事で分かること ー

ターゲット絞り込みとペルソナ設計の実践方法

Webhit 編集部

そのターゲットの絞り方は、具体的にどうしたらいいのでしょう?
たくさんの人に売りたいとは思っているけれど、より刺さる人にどうやってターゲット層を絞っていくのか、そのやり方や考え方があれば
教えてもらいたいです。

大澤 要輔

そうですね。
対象を絞っていく方法についてお話しすると、一般的なものとしては、まずペルソナの設定をする必要があります。

大澤 要輔

いわゆるターゲットのようなことについて幅広く言うと、「何十代の
主婦の女性」みたいな感じですね。

また、そのターゲット、そのペルソナは、

・どのようなことを考えているのか
・どのような価値観や考え方、悩みを持っているのか


のようなことですね。

大澤 要輔

あとは、

・どういうことを今後やっていきたいと思っているのか
・その人の生活習慣はどんな感じか


のような形で、いわゆる特定の人の考え方や行動を、より具体的に
定義していきます。

大澤 要輔

それを読むと「大体こういう人なんだな」と頭に絵が浮かぶぐらい、
かなり具体的に人柄を書いていくということです。

大澤 要輔

このペルソナを決めるとき、完全に想像上のペルソナという感じで作る
人がいますが、どちらかといえば、今、既存のお客さんがいるのであれば、既存のお客様の中で1人選定する方がより具体的ですね。
想像で作ると、「そんなお客様が本当にいるの?」のようなことが出て
くるんですよ。

大澤 要輔

ただ、すでに実際に購入してくれているお客様をペルソナにするとなると、既に存在しているお客様なので、「そんなお客様がいるの?」ということが前提として起こらないわけです。

大澤 要輔

もし、既存のお客様がいる状態であれば、既存のお客様の中で、1人の
お客様をまずはペルソナと見立てる。
その人に対して深く理解をしていくのが、ペルソナの立て方になると
思います。

大澤 要輔

そして、そのペルソナに対してどのようなメッセージを出していくのか、その1人に振り向いてもらうために、どのようなメッセージを出していくのかという形でやっていくと、かなり具体的で絞られたメッセージが自然と出来上がります。

Webhit 編集部

そういうことですね。
特定の1人に絞ると、狭くなりすぎてしまうのではないかという気がしてしまうのですが、「ここまで絞ると、大体同じことを考える人がどのくらいいる」など、そういう数値のようなものはあるのでしょうか?

大澤 要輔

結論としては、数値的なものはないです。
というのも、ペルソナの絞り方によって、どのぐらい幅広くなるかというところは少し違ってきたりするんですよね。
ただ、大体どのようなペルソナを設定していても、ペルソナ以外の人が普通に入ってきますね。

大澤 要輔

例えば、30後半から50歳ぐらいの人たちをターゲットに広告をかけて
いても、20代の人も入ってきたりするんです。
なぜそうなるのかというと、ペルソナを決めるときに、さっき話したような属性のようなものの他にも、考え方や価値観・行動習慣などのいろいろなものを定義して、そこからメッセージを絞りますよね。

大澤 要輔

そうしたときに、考え方や価値観・行動習慣、そういうもの全てが同じような人だけしか反応しないということではなく、その一部だけが一緒であれば反応する人もいるわけです。

Webhit 編集部

なるほど。

大澤 要輔

例えば脱毛を例にとってみましょう。
髭剃りをすごく面倒くさいと思っている人がいるとします。
ジレットという髭剃りでは、ヘッドの部分を差し替えるのですが、そういうことをするのにもコストがかかるし、毎日の髭剃りがそもそも面倒くさいと思っているような人です。

大澤 要輔

そのターゲットを40代や50代に設定したとして、「毎日の髭剃りが面倒
くさくてコストが嫌だなと思っている人って、50代しかいないの?」と言うとそんなことはなく、20代でもいる可能性がありますよね。

大澤 要輔

ですので、その上で、「髭剃りって面倒くさいですよね」という文脈のメッセージを出していたら、50代の人ばかりではなく、20代の人もそれに反応してくるということはあり得ます。

Webhit 編集部

確かに!

大澤 要輔

要は、ペルソナを定めたからといって、その設定とほとんど同じような人しか反応しないということではありません。

大澤 要輔

実際にはそれ以外のペルソナに属する人でも、考え方なり行動習慣なり、価値観なり悩みなりのどこか一部でも共通していれば反応するということが現実に起きるので、ペルソナを狭めたところで問題はありませんよね。
その人しか取れないわけではない、限りなく少ない人しか取れないというわけではありませんから。

大澤 要輔

また、「ペルソナやメッセージを絞ることで、たくさんの人が来なくなるのではないか」ということが気になるところかと思いますが、結局、
たくさん売る前に、自分たちの一番ベストだと思うお客様、ペルソナに売れないのなら、そもそもその商品・サービスについて1回考え直した方がいいよねという話になります。

Webhit 編集部

なるほど。

大澤 要輔

「そこに売れたらもうそのペルソナにしか広告を出さない、そのペルソナに対してしかマーケティングしない」のようなことではなくて、「そのペルソナにしっかり売れるのであれば、他のペルソナにも見せ方を変えて売っていこう」ということです。
そのため、ペルソナは1回作った後に、それで終わりではなく修正したり、別のペルソナを立てたりして、どんどん広げたり変えていったりするんですよね。

大澤 要輔

「ペルソナを作る」というと、もうそれだけに固定して、そこのお客さんしか取らないみたいなイメージがあるようですが、現実ではペルソナを直したり、追加で作ったりすることもあります。
あまり、そのためにお客さんが減るようなものではないですね。

Webhit 編集部

なるほど。
まずはしっかりペルソナを絞って、そこに刺さるメッセージを打ち出して、顧客を確保しようというところが最優先なのですね。

大澤 要輔

まず、しっかり売れるかを検証しなくてはいけませんね。

大澤 要輔

例えば、そのペルソナを立てる文脈にもよるんですよ。
そもそも、ペルソナを立てるということが、「今、うちの商品・サービスがあまり売れていないので、売りたいですよね」という話があって、
そのときに既存のお客様の中から1人ペルソナにして、まずはそこに対してメッセージを研ぎ澄まして売っていく、要はしっかり売れている状態を作る。

大澤 要輔

そのような状況なら、そういう立て方をしますが、今の商品が既に一定程度売れているし、そこは問題ないと思っている場合。

大澤 要輔

ただ、例えばそれが50代向けのビタミンサプリだったとして、その
ビタミンサプリメントを、「例えば20代にも売りたいんです、拡張してさらに売り上げを取っていくために20代にも売りたいんです」という話であれば、今の所売れているものとは違い、20代向けのペルソナを作らなくてはいけません。
そこで「メッセージを切り替えましょうか」「メッセージの出し分けをしましょうか」のような形で考える必要があるためです。

大澤 要輔

ですので、どのように売っていくのかということではありますが、
そういったペルソナの立て方の違いは存在しますね。

Webhit 編集部

そういうことですね。
「たくさんの人に売りたいから絞れない」のではなく、たくさんの人に売りたいなら、それぞれのペルソナの設計をしっかり行い、それぞれ
違う層に対して刺さるメッセージを作れば、そのように広い範囲に売ることも可能
なのですね。

大澤 要輔

もちろんです。

Webhit 編集部

そういうことなのですね。
実際にそういった例があったりしますか?

大澤 要輔

ターゲットの絞り込みを大きく変えてうまくいったのは、以前話したかもしれないですが、シーブリーズです。
当初、20代後半から30代前半のサーファー男性をメインターゲットとして売り出していた商品なのですが、そこの市場が進み、売れなくなってきたという状況に鑑みて、ターゲットを女子中高生にしようということになりました。
部活と組み合わせたり、学校終わりのデートでも汗臭くならないようにというようなペルソナに切り替えてうまくいったんです。

Webhit 編集部

なるほど。
シーブリーズだと、元々のターゲットのマリンスポーツをする人たちに対して売れた実績があり、その商品自体が良いということはもうわかっているから、別のところにターゲットを向けてもうまくいったという
ことでしょうか。

大澤 要輔

改善ということですね。
「元々のターゲットには売れていなかったけれど、ターゲットを変えて
うまくいった」というのは、商品やサービスの提供している価値が、
ターゲットに対して合っていない場合
です。

Webhit 編集部

ターゲットに対して合っていない。

大澤 要輔

はい。
例えば、花の香りの香水があったとして、そのような香りの香水を
例えば40代の一般男性向けに売るとしましょう。
そして、それが仮に売れなかった場合。

大澤 要輔

そこで、その40代男性のペルソナを詳しく作ってみると、その男性の
ペルソナは、そもそも花みたいな香水の香りも求めていないし、さらにいろいろ調べてみると、結局さわやか系のものの方を好んでいるため、そのような商品が売れるのだということが結果的にわかります。

ターゲットが求めているもの、ニーズに合っていないものを提供しているから売れるわけがないよねという話ですね。

大澤 要輔

そうしたら、「それを今度は女子高生向けにしてみようか」のようなことで女子高生向けに売ってみると、今度は、「女子高生は花のような香りを好む」というようなニーズがあれば、そこのニーズに対して合致する
から売れるということになりますね。

大澤 要輔

ですので、

・物が良くても売れていないケース
・ターゲットを間違えていて、今のターゲットに売れていなくても、ターゲットを変えると売れるケース


などでは、そもそもターゲットに提供している価値が、ターゲットのニーズと合っていないのです。

Webhit 編集部

なるほど、いろいろなパターンがあるんですね。

新商品開発時のペルソナ設計と市場調査方法

Webhit 編集部

元々顧客がいたら、そのうちの誰か1人にペルソナを絞って決めていくとより具体的になるという話があったと思います。

「そうではなくて、これから新しい商品を打ち出していきたいんだけど…」という場合に、ペルソナを具体的に設計するための考え方はありますか?
企業側が想像で決めてしまうと、ややかけ離れたものになってしまう
可能性もあると思いますが、どうしたらより現実に近いペルソナを設計できるのでしょうか?

大澤 要輔

既存のお客様がいないケースで、今後売り出す商品のフィールドは
どうやって決めるのかという話ですよね。

Webhit 編集部

はい、そうです!

大澤 要輔

その場合は、見込み顧客インタビューが一番いいですよ。

大澤 要輔

これは、化粧品の販売会社などでもよく行っている方法です。
「30代の女性向けに化粧品を売りたい」という場合に、30代の女性の人たちに謝礼をお渡ししてグループセッションのようなものに参加して
もらい、使用感などのご意見をその場でいただくというものですね。

大澤 要輔

要は、こういったことを通して、その人たちが、

・何を考えているのか
・どういう基準で考えているのか
・どういう価値観があるのか


ということがわかります。

売ろうとしているものがアンチエイジング化粧品だとすると、
「そもそもエイジングケアを化粧品でできるわけがない」という前提に立って話をしている人は、そうではない人と全く違いますよね。

大澤 要輔

そのような人は、「化粧品」と言われたときに、そもそもまず疑いから入ります。
つまり、「我々のペルソナはこのような価値や考え方を持っている、例えばエイジングケア化粧品に対して否定的な立場をとっている」などの
前提があります。

大澤 要輔

そのような見込み顧客に対しての、1対1なり1対多数のインタビューや
グループセッションを開催し、謝礼を払って来てもらうという方法も
ありますし、距離は少し遠くなりますが、回答の母数を取れるものではアンケートリサーチのようなことを行うこともできます。

大澤 要輔

例えばGMOのように、マーケティングのアンケートパネルなどを持っているところがあるんですよ。
そういった会員の母体を持っていて、そこに対してアンケートができ
るようなサービスを持っているところがあるんですよね。

Webhit 編集部

はい、ポイントがもらえるんですよね。

大澤 要輔

そうです。そういうところで答えてもらいます。
どのぐらいの数を取るかは実施する内容によりますし、どのようなデータが欲しいか、何を検証するかで変わりますが、そういった公募を行い、一定の募集に対するアンケート項目を投げかけたときに、

・肯定的か否定的か
・こういう色をどう思うか
・どのような価値観があるか


などをいろいろ聞いていって、そのデータをもとに判断することができます。

Webhit 編集部

なるほど。

大澤 要輔

ですので、特にしっかりマーケティングをしている会社だと、そういったことを初めとして、お客さんが既存でも新規でも、商品やサービスが新しいものであったとしても、お客さんの考え方などをできるだけリアルに感じ取る努力をなさっていますね。

Webhit 編集部

なるほど。お客さんの生の声に勝るものはないという感じなのですね。

大澤 要輔

結局そこですね。
なぜなら、対象がお客様だからです。

Webhit 編集部

私も、依然そのようなアンケートサービスで、ネット上で答えるものや、会場アンケートなど、色々なものを取りまとめている媒体に登録していました。
色々な人が同じように登録していると思いますが、例えば、企業側が求めている見込み顧客に当てはまるような人が、うまくマッチして来て
くれるのかな
という疑問が少しあるのですが。

大澤 要輔

それは、アンケートでリサーチをする場合ですか?

Webhit 編集部

そうですね。
アンケートで集まって来てもらうときに、例えばさっきお話にあった
ようなアンチエイジングケア関連のアンケートをとりたいけれど、元々ターゲットではない人が来てしまうようなことは起きたりしないのでしょうか?

大澤 要輔

基本的に、そういったモニターなどの、「ひとところに集めて謝礼を渡して感想を聞いて…」のようなことをする場合は、そもそもどこかに出しておいて応募が来るものです。
indeedなどの採用サイトにも、「この商品を送るので使った感想を送ってください」のような案内が載っていますよね。

大澤 要輔

また、店舗を持っていると、ミステリーショッパーや覆面調査などの人材を採用して、「1回調査するごとに5000円の報酬」のようなことをしたりしますね。
つまり、まずは応募してもらうので、そもそも違うと思ったら落とせばいいだけなんです。

大澤 要輔

例えば、さっきのアンケートやリサーチを行うプラットフォームなど
だと、そもそもアンケートをとる対象の

・年代層
・性別
・職種


などをデータとして持っているので、それをセグメントして出すようなことができます。

Webhit 編集部

なるほど。
最初からある程度絞ることができるけれど、見当違いなところにわざわざ謝礼を払ってしまうようなことはなく、欲しい声が聞けるのですね。

大澤 要輔

そうです。
ただその代わり、もちろんきちんとセグメントしないと間違ったところに出してしまったりするので、「自分たちが欲しいのはどういうセグメントの回答か」のようなことは、自分たちで決めておかなくてはいけないですね。

Webhit 編集部

そういうことですね。
そのセグメントを決める企業自体が、「この層に売り出すために作った」と思うところに対して出すということでいいのですか?
それとも、「この層と、あわよくば、こっちの層ももしかしたらいけるかな…」のようなことも含めて、よく検討して出しましょうということですか?

大澤 要輔

「この層に出そう」と決めているのならその層だけでいいですし、「他のサイトの他の層も情報収集しておいて、見せ方を検討したい」という
ことが初めからあるのであれば、他の層も含めてリサーチするという
感じですね。

Webhit 編集部

なるほど。

大澤 要輔

もちろん、当たりが広くなればなるほど、かかるコストは膨大になるので、中小企業は初めからそれほど広くやる必要はありません。
そもそも、最初に「何十代のこういう職種で、こういうことを考えて
いる人、こういう価値観がある人
」のようなみたいな形でペルソナを細かく作っていくためです。

大澤 要輔

基本的にそういったアンケート調査や口コミ収集のようなことや、インターネット上の例えばヤフー知恵袋など、そういうところでどのような悩みが出ているかとか、どのような共感の声が出ているかとか、SNSを見てみるなど、そのようなことをやっていくので、そこまで大きなコストはかけなくてもよいのではないかと思いますね。

Webhit 編集部

初めは小さいところから始めて、可能であればどんどん広げていく感じですね。

大澤 要輔

そうですね。

まとめ

Webhit 編集部

今日はお話しいただきありがとうございます。
最後に今日のまとめと、この記事を見てくださっている方に一言お願いできればと思います。

大澤 要輔

今回のテーマは、「多くのお客様に売りたいからターゲットを絞るのは躊躇してしまう…」という話なのですけれども、
結論としては、絞らないとそもそも売れないですよということですね。

大澤 要輔

売れない理由としては、基本的にみんなに売ろうとして、当然ながら、みんなに当てはまるようなことを言おうとするので、すごく中途半端なメッセージになってしまうということがあります。

大澤 要輔

競合や、その機能を代替する商品・サービスがたくさんある中で、中途半端で曖昧なメッセージを出していると、当然目立たなくなりますし、他のターゲットからも、「これは自分用に作ってもらえたものだ」とか、「自分のためのサービスだ」と思ってもらえないので、ターゲットに
「良さそうだ」と思ってもらえない
のです。
そうなると、売れなくなってしまうんですよね。

大澤 要輔

ターゲットを絞るときにどうするかという話をすると、基本的にはペルソナ設計をしっかりやり込む方がいいです。
ただ、それは単純に仮想だけで作るのではなく、既存のお客様がいる
場合は、できればその実際のお客様を中心としたペルソナを作ります。

・実際のお客様を1人選んでフィールドの作り込みをする
・既存のお客様がいない場合は、見込み顧客にインタビューを行う
・モニターのお客様に謝礼を支払ってお客様の声をできるだけ集める


このようなことをもとにペルソナを作っていくのが良いかなと思い
ます。

大澤 要輔

最後に、皆さんに言うべきことがあるとすれば、「自分たちの商品やサービスを、売りたい売りたいばかりではなく結局誰に売るべきか、誰が
自分たちの商品・サービスを良しとして買ってくれるかということに目を向けていますか?
」ということですね。

大澤 要輔

ターゲットに対して、それを良いと思ってもらうための努力をしているのかどうか。
ターゲットを絞ることによって、結果的にメッセージを絞っていくと
いうことをきちんとやっていますか?
」ということを聞いてみたい
ですね。

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この記事の執筆者・監修者

大澤 要輔のアバター 大澤 要輔 『Webhit(ウェビット)』編集長

【プロフィール】
マーケティングメディア『Webhit(ウェビット)』の編集長。運営元の株式会社FlyEde 代表取締役を務める。中小企業経営者へのコンサルティングは累計3,000回以上。Webマーケティング × 組織構築 × 人材育成の3つの領域を中心に、年商5,000万円~数億円前後の領域で売上を伸ばす仕組みを構築。

【保有資格】
上級ウェブ解析士
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目次 ー この記事で分かること ー