
ネガティブな口コミがついてしまったときはどのように対処していくのがいいのでしょうか。



そうですね。
ネガティブな口コミが出たらやることはそんなに多くなくてですね、まず確認すべきなのは口コミを削除できるかどうかですね。



例えば、非常に抽象的なことであるとか、なりすましをしているとか。
有名なところですと食べログなどがありますが、
・事実関係が確認できない内容
・「スタッフの〇〇さんがこういうことを言っていて気に食わなかったです」みたいな個人に対しての誹謗中傷など
こういうものは駄目です。
各口コミサイトにはそれぞれルールがあるので、ものによってはサイト側の方に依頼を出すことで削除ができるものがあります。



もちろん、削除できないものもたくさんあります。
店舗側の都合で、
・口コミの内容が気に食わない
・星4以上を絶対維持しなきゃいけないので星1や2の口コミを無くしたい
みたいなことで削除依頼することは当然無理なんですよね。



削除できないものに関しては、無視をするのではなく、誠実な返信を
するしかないです。



例えば、飲食店で何か料理が提供されて、その料理の盛り付けが途中で崩れていました…みたいなことがあったとします。
それで星2がついていたときにそのまま返信もせずに直すのではなく、「この度はご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。調理場のスタッフに対して指示改善をしておりますので、また次回ご来店いただくことがあれば、その際には崩れたものをご提供することがないようにいたします」みたいな形で、そこをしっかり誠実に対応するっていうことが必要かなと思います。



削除できない場合に関しては誠実に返信をする。
そして、その後は「実際にそういう口コミがあった」という事実を
しっかりリストにして、こういう口コミを受けましたと社内で共有を
することです。



大体、口コミが付くところって、飲食店や美容院など複数名でお仕事をしてる店舗系が多いんですよね。
ですので、そういった口コミを具体的にリストアップしたものをスタッフに共有して、最終的にどう改善するかを一緒に決めましょう。
あとは粛々と改善を進めるというのがまず一番ですね。



口コミを書ける場所って用意した方がいいのでしょうか。
美容院だと、ホットペッパーのようなサイト経由で予約すると、その
サイト上で口コミを書ける仕組みがありますが、SNSとか他のルートから予約した場合って、そもそも口コミを書く場所がないこともありますよね。
ですので、悪い口コミを書かれにくい反面、良い口コミも集まりにくいというか…。



お客様の声を他の人に見てもらえるようにするには、何かしら口コミを受け取れる場所ってあった方がいいのかなって思うんですが…。
ちなみに、個人的な体験として、インスタ経由で美容院を予約したら
すごく嫌な思いをして、「これ、どこに怒りぶつければいいの…?」ってなったことがあったんです。



なるほど。
あくまで店舗側として見ると、必ずしも口コミを書ける場所を準備する必要はないかなと思います。
もちろん、レビューサイトやホットペッパーに書く人もまだまだいますが、SNSに書く人もいるんですよ。



確かに…。



良い口コミにしろ悪い口コミにしろ、別に書こうと思えば書けちゃうんですよね。
SNSにも書けるし、レビューサイトにも書けるしっていう状態なので、別に無理に用意する必要はないかなとは思います。



あとは実際にそういった口コミを必要とするような、楽天やAmazonなどのECサイトは基本使うはずなんですよね。
店舗でしたら、例えば美容院はホットペッパーを使うのがマストです。飲食店であれば食べログとかそういうものを大体使ってますよね。



ですので、そういった口コミが必要な事業やビジネスの場合、すべてにおいてプラットフォームが既に準備されていて、大体それが標準的に使うものになるかと思います。
そういった場所が無い場合、「口コミが書ける場所を作らなきゃいけないから、プラットフォームを契約しよう」みたいなのは別に考えなくていいかなと思います。



例えば、それ以外でお客様の声をまとめたいということであれば、
・店舗や会社の公式サイトにお客様の声をまとめる
・SNSへの投稿者に許可を取って、自社の公式サイトで紹介する
など、やり方はいくらでもあるんですよ。



なるほど、ありがとうございます。
話は戻りますが、悪い口コミが書かれたときは粛々と対応する他ない
ですよね?



そうですね。
悪い口コミがついたらどうするのという話ですが、「そもそも悪い口コミが書かれないようにすればいいんじゃないか」という話もあります。
もちろんゼロにはならないですよ。できるだけ良い評価の口コミが増えるような工夫をするっていうのがまず一つありますよね。



例えばカフェだと、コーヒーの上に綿菓子を置いてみたり、牛乳とコーヒーを交互にかけてみたりなど、SNS映えするようなものがいっぱいあるじゃないですか。
ああいったものって、口コミしやすいんですよね。



「話題性のある商品作り、メニュー作り、サービス作り」みたいな
ところをできるだけ強化するっていうのも良いことですよね。
あとは味にこだわりがあって、自分たちのこだわりに共感をしてくれる人を集客するんです。



例えば、上下の服をブランドで固めた趣味嗜好を持つ人がいたとします。
大阪のアメリカ村と呼ばれる古着の聖地があるんですが、そういう場所にその人を連れて行って「ここで服買いなよ」って言っても、多分その人にとってはわからないですよね。
古着に興味が無いことを前提に話しますけども。



「いや、自分はこういうブランドが欲しいんだけどな…」となって、
一定の不満を抱くはずなんです。
要は、合っていない人を合っていない場所に突っ込んでいるので、当然それはうまくいかないんですよ。



ですので、自分たちが出してる商品やサービスを共感してくれる人たち、「こういうのってやっぱいいよね」って思ってくれる人たちをいかに集められるようにしていくのかがポイントですね。



なるほど、自分たちの客層に合わない人たちをまず集客しないというのも一つってことですね。



そうですね。
ただ、良い口コミをもらおうとして、「こういう内容で投稿を必ずしてください」「こういった投稿をしてくれたらAmazonギフト券をプレゼントします」といった紹介や指示出しは、景品表示法に違反する可能性が
あるので、念のため弁護士に確認してもらった方がいいと思います。



法律関係のところも加味して、これって違法な口コミの集め方をしてないか、というところもチェックをいただいた方がいいかなと思います。



確かにそうですね。
良い口コミが欲しいがために、法律違反をしてしまったら元も子もないですもんね。ありがとうございました。

