Webhit 編集部今回は「「営業至上主義」の会社にマーケティング文化を根付かせていくには?」というテーマについてお話しいただきたいと思います。
よろしくお願いします。



よろしくお願いします。



では、テーマに沿ってお伺いします。営業が強い文化の企業において、
マーケティングの文化を根付かせていくには、まず何から始めるのが
良いでしょうか?



まず、営業至上主義の会社の場合についてです。マーケティング文化を
社内に根付かせたいという気持ちは理解できますが、最初から「根付かせること」を目標にするのはやめた方が良いでしょう。



そもそも「根付かせること」を目標にするのはやめた方が良いの
ですか?



はい。しかし、「根付かせたい」と考えるとどうなるかというと、
マーケティング部門が主語になったコミュニケーションが目立つようになります。具体的には、
「マーケティングはこういうことをしているから価値がある」
「マーケティングがこうやって動いているから営業も協力してほしい」
といった形で、部門を主語にした説明や働きかけが増えがちになり
ます。



つまり、「マーケティング部がこう動いている」という視点になりがちで、現場や営業側の視点が抜け落ちやすい、ということですね。



はい。その結果、
「マーケティングがこんなに頑張っているのに」
「マーケティング側はこれだけコンテンツを作っているのに」
「マーケティングがこれだけやっているのに」
といった、自分たちを主語にした発想になりがちです。
こうした考え方自体が、マーケティング文化を根付かせるという発想の大前提としては適切ではありません。



なるほど。



マーケティング文化を根付かせることは、あくまで結果的に起こる程度で考える方が良いと思います。
やるべきこと自体はそれほど難しくなく、非常に簡単に言えば「相互
理解」を進めることです。



営業至上主義の人たちは自分たちが売上を作っているという自負があり、目の前のお客様に直接接してリアクションを受けています。
そのため、「自分たちが一番お客様のことを理解している」という意識を持っています。もちろんそれだけではないですが、営業側にはそれぞれの立場や思いがあります。



そのような状況で、「マーケティングで成果を上げているのか」と成果
ベースの議論でお互いを理解させようとするのは、間違ったアプローチ
です。



マーケティング文化を無理に根付かせようとするのではなく、まずは
営業とマーケティングの相互理解を進めることが重要なのですね。



そのとおりです。営業側は、自分たちが成果を上げていると認識しているため、「マーケティングからいくつリードを受け取った」と言われても、「それをどう扱うか決めるのは自分たちだ」と考える傾向があります。すると、マーケティング側は「ちゃんとリードを渡しているのだから、あとは営業が決めるのは当然だ」と反論し、結局水かけ論になりがちです。



要するに、成果を議論しても、お互いが相手を認めない状態になって
しまいます。



私はよく、営業とマーケティングの関係をサッカーに例えます。
サッカーは11人で行うスポーツですが、フォワードが二人いるだけで
試合が成り立つでしょうか?



成り立ちませんね。



また、フォワードが自陣付近でボールを奪ったとしても、そこから
いきなりゴールにシュートできるでしょうか? 答えは無理です。



では、サッカーでは実際にどうなるかというと、例えばゴールキックでキーパーからボールが出たとします。最初にディフェンスにパスを回し、ディフェンスがビルドアップを行います。
その中で相手陣地のどこを突破できそうか、どのようにフォワードにパスをつなぐかを見極めます。
そして中盤(ボランチやミッドフィルダー)にパスを供給します。



ミッドフィルダーは攻撃の形を作り、フォワードにボールを渡す準備をします。フォワードへのパスはクロスで渡す場合もあれば、間を通すパスの場合もあります。
いずれにしても、攻撃の形をミッドフィルダーが司令塔として作り、
フォワードを動かし、最終的にフォワードがゴールに押し込むという
順番です。



もちろん戦術やボール運びの形は多様ですが、少なくともフォワードがボールをいきなり奪って、一人でゴールを決められるわけではありません。それができるとしたらスーパーマンです。
実際のプロリーグでも、フォワード一人だけでゲームを作っている選手はいません。



各部門や役割が連携して初めて効果が生まれる、ということですね。



はい。では、このサッカーの例を営業に置き換えてみましょう。
ゴールを「受注」と考えた場合、最初にボールを回すディフェンスの
役割は、営業やマーケティングだけでなく、バックオフィスの総務や
経理、場合によっては経営企画なども含まれます。



ミッドフィルダーは、最終的にフォワードにボールを渡してゴールを
決めてもらうために、攻撃の形を作り、ゲーム全体をコントロールする役割です。
この役割に該当するのが、マーケティングや広報といった部門です。
そして、フォワードは営業に当たります。



このように考えると、営業だけが存在意義を持つわけではなく、会社
全体で協力して初めて成果(受注)が生まれることが理解できます。



営業だけで成果を出すのではなく、マーケティングや広報、バックオフィスなど会社全体が連携して初めて受注という結果につながる、ということが分かりました。



もちろん、マーケティングも同じです。マーケティングがいくらクロスを上げても、それを決め切る営業がいなければ売上にはつながりません。経理や総務も同様で、ディフェンスとしてビルドアップをしても、それを攻める人がいなければ成果にはならないのです。



このように、営業、マーケティング、バックオフィスそれぞれに役割が
あり、会社全体で連携することで成果が生まれます。



少し例え話が長くなりましたが、相互理解を進める際には、成果ベースで議論するのではなく、「自分たちがどのような取り組みをしているか」を取り組みベースで共有する方が効果的です。
例えば、営業担当がマーケティングと連携する場合、「営業が売りやすくなるように、新しい営業資料のパターンを作成しました」といった具体的な取り組みを共有することが重要です。



サッカーの例、分かりやすいですね。



ありがとうございます。例えば、
「営業の皆さんがお客様からいただいたフィードバックをもとに、
現在このようなクリエイティブでリスティング広告やメタ広告を出して
います」
「実際に入ってきたお客様のアンケートではこのような意見をいただいています」
「クロージングをしやすくするために、セミナーではこのようなコンテンツを提供しています」
と共有したり伝えたりすると、営業側も納得しやすくなります。



クロージングをサポートするための施策やコンテンツを示すことも、
営業とマーケティングの相互理解を深めるうえで効果的ということ
ですね。



はい、そうです。「そういうふうにやってくれているのね」と理解が
生まれるわけですが、一方で営業側からの働きかけも必要です。



例えば、
「マーケティングからこういうパスを受けたので、営業ではこのようなトークやスクリプトを用意して提案しています」
「このリードに対しては、こうした提案書でアプローチしています」
といった共有があると、今度はマーケティング側が営業の動きを正しく理解できます。



お互いの動きを具体的に共有することで、両者の理解が深まり、
結果として、より効果的な施策や提案につなげられるわけですね。



はい。そうした相互の情報共有によって、お互いの業務に対する解像度が上がります。
「マーケティングはここまで考えて施策をやってくれているのか」
「営業は渡したリードに対してこう動いてくれているのか」
と認識が揃うことで、まずは理解が深まるでしょう。
これが一番最初のステップなんです。



それができないと、いつまでも「営業はこう」「マーケティングはこう」と、領分の話だけになってしまいます。



だからこそ、まずは組織全体における役割をしっかり共有したうえで、
「営業はマーケティングから受け取ったリードにこう対応しています」
「マーケティングは営業が決めやすいようにこう動いています」
というように、互いを尊重したコミュニケーションをルール化することが重要です。



こうした議論の場を月に一度でも良いので社内で設けましょう。
たったそれだけで、組織の雰囲気と動き方には天地の差が生まれます。



実際は面倒で後回しにされがちですが、営業至上主義の会社でマーケティングを展開して、営業とタッグを組んでやっていくためには、まずここから始めなければいけません。



なるほど。では、すでに営業部門とマーケティング部門があり、関係性があまり芳しくない会社の担当者が抱く質問として考えると、こういう状況でまず相互理解を深めたい場合は、どのようにアプローチすると効果的なのでしょうか。



マーケティング側が営業と一緒にやっていきたい」と考えている場合の話だとしたら、営業側が憤慨している可能性が高いと思います。



憤慨している……?



はい、それまでのコミュニケーションでそうなっていると思います。
そのため、マーケティング側から一言「すみません、私達がしっかり
理解できていませんでした。教えてください。」というのが一番正しい
アプローチだと思います。



最初から「相互理解をしましょう」とだけ言うと、営業側からすれば「いや、分かってないのはマーケティング側だけだ」と反感につながり
やすくなります。関係が悪化している時は特にそうです。



非常にかしこまる必要はありませんが、まず自分たちに理解不足が
あったことを認め、そのうえで共通理解を作りたいと伝えることが重要です。



まず自分たちの課題を認めたうえで、共通理解を作りたいと伝えることが、効果的なアプローチということですね。



そういうことです。まずは「共有の場を持たせてほしい」というところからスタートすれば良いと思います。



最初はマーケティング側から、取り組み内容を共有するだけで良いと思います。その場に慣れてきたタイミングで、「今度は営業側の動きも教えてください」と自然に求めていくのがポイントになります。



なぜかというと、マーケティングが出しているパス(リード)が、本当に有効なパスになっているかは、受け取り手である営業しか判断できないからです。



受け取りづらいパスなら決めにくいだろうし、逆にドンピシャなパス
ならもっと決まっているはずです。
そのため、実際にリードを受け取った営業がその後どう動いているかを知る必要があります。



そしてその言い方が、「文句」ではなく「改善のために教えてほしい」という姿勢であれば、営業側も拒否しないでしょう。
むしろ協力しやすい空気が生まれると思います。



ありがとうございます。「文句」ではなく「改善のために教えてほしい」という姿勢で伝えることが重要だと分かりました。



あくまで目的はシンプルで、「営業が“これなら決めやすい”と思うパスを出すために教えてほしい」というだけなんです。



この前提があると、営業側も「自分たちの成功のために聞いてくれて
いる」と捉えやすく、情報を共有しやすくなります。



取り組みを共有した時に、営業側は、
「今、マーケティングはそんなふうにやってくれているんだ」
「営業側の思いもしっかり汲んでくれている」
と思うようになります。



そしてマーケティング側も、マーケティングでやってることをしっかり
伝えられているし、営業側にも理解をしてもらえている状態が作れる
でしょう。
そこでやっと普通のコミュニケーションが取れるようになっていきます。



ありがとうございます。
これまでの話は、すでに営業部門とマーケティング部門がある場合
でしたが、もし営業部門だけが存在していて、これから新たにマーケ
ティング部門を立ち上げる場合、新規採用は行わず社内の人材がマーケティングを担当するとしたら、どのような人が担当に適しているので
しょうか?



まず、大きく二つの役割に分けて考える必要があります。
一つはマーケティング部門を率いる「リーダー」、もう一つは実務を担う担当者です。



リーダーに求められるのは、営業部門側のトップと対等に議論ができることです。
営業側の責任者が部長クラスであれば、こちらも何かしらの部長クラス、執行役員であれば執行役員といったマーケティング側も同等レベルのポジションであるべきです。



立場のバランスが重要ということですね。



そうです。営業部門が成果至上主義で動く組織の場合、一般的に営業側の発言力が強くなりがちです。
そのうえマーケティング側の役職が低いと、言いたいことを十分に主張できず、対等な議論ができなくなってしまいます。



反対にマーケティング側の役職が高すぎる場合、営業側としては窮屈に
させられているという印象が非常に強くなり、「お互い本音が言えない
関係」になります。



このような歪みを避けるためにも、役職を揃え、フラットな関係性を
作ることが重要です。
実務担当者については、無理にリーダーを兼任する必要はありません。
極端な話をすれば、実務担当は外注でも構いませんし、社内の若手社員でも問題ありません。



分かりました。では、最初に一人だけ実務担当を置く場合、どのようなタイプの方が適しているのでしょうか?



中小企業を想定した場合、実務担当には非常にスキルが高いというのを完全に横に置いて考えると、興味関心の幅が広い人を置いたほうが良いと思います。



なるほど。



マーケティング業務をしっかりやっていこうと思うと、幅広く知識を
持つ必要があります。
広告だけ、SEOだけ、SNSだけをやっていれば良い、という人だと、
必ず限界が来ます。



マーケティングには、事業設計や売れるサービスの形、コンセプト
設計、その他の施策なども理解しておく必要があります。
しかし、「自分の領域だけやります」というタイプの人だと、その範囲
しか動けず、会社全体のマーケティング施策は広がりません。また、
「これは自分の担当ではない」と線を引いてしまうこともあります。



一方で、ある程度興味や関心の幅が広く、貪欲に学びたい、いろいろ
試してみようという人は、マーケティングの幅も広がりやすいと言える
でしょう。



そのため、実務担当としてマーケティング担当を置くなら、こうした
「学ぶ意欲や好奇心がある人」が理想だと思います。



では、もし興味関心の幅が広い人を実務担当として置けた場合、
その方はマーケティングのスキルをどのように身につけていくのが
良いのでしょうか?



一言で言えば「現場」です。
結局のところ、マーケティングもそうですし、営業やその他の業務も同じですが、やってみないとわからないことが多いということです。



そのため、「どこで最大の学びが得られるのか?」と聞かれたら、
正直に言うと「現場」以外ありません。



例えば、広告費を0円で出すのか1円で出すのかという違いは、理論上の知識や本で学ぶのとは天地の差があります。SEOの記事も同じです。
ノウハウ本を何冊も読むより、実際に1本記事を書いて、Googleサーチ
コンソールで順位を見て試すほうが遥かに大事です。



結局やってみないと一生結果は出ないため、スキルを身につけてから
やろうと考えるより、まずは手を動かすことが必要です。



SEO記事なら書いて、出してみてダメならリライトして、後出しジャンケンでも良いので、どんどん高めていけば良いと思います。



必要なら本やセミナーで補助的に学ぶか、内製化支援の会社に伴走してもらうのが早道ですが、その分コストがかかることは経営者が判断する必要があります。



まずは「とにかくやってみる」というところから始める、という
ことですね。



ここまででさまざまなアドバイスをいただきましたが、実際にいろいろ試してみてもうまくいかなかった場合、どのタイミングでその施策を
やめるか判断するのは難しいと思います。



その場合、どのように見切りをつけるのが良いのでしょうか?
続けた方が良いのか、それともここで切り上げるべきなのか、判断の
目安はあるのでしょうか?



結論から言うと、「諦めるべきではないかどうか」は条件次第です。



基本的に諦めないほうが良いのは、お客様の契約・購入・お問い合わせなど、集客や事業上のゴールに直結する導線上の施策です。
導線上にある施策であれば、改善を続ければ成果につながる可能性が
あります。



反対に、導線上にない施策や、導線上にあっても接触が少なく十分に
お客様に届いていない施策は、手をつけるべきではありません。
理由はシンプルで、導線にないためどれだけ改善や投資をしても、成果はほとんど出ないからです。



そうですよね。



例えば、電車の駅から降りてまっすぐ行ったところにラーメン屋さんが
あるとしましょう。 このラーメン屋さんへの集客で考えると、メイン
ターゲットは駅から退勤時に帰ってくる人たちです。



そのため、駅から反対側に三〜五キロ離れた場所に立て看板を置く
ような施策は、ゼロではないものの効果は限定的です。
通る人が少ないため、優先度は低くなるわけです。



なるほど。



もちろん「あっちにラーメン屋があるから行ってみよう」と思う人は
ゼロではないと思います。
しかし、優先度として考えた場合にはやるべきではありません。



駅からラーメン屋までの一本道がメインの導線だとすると、
まず集客施策のリソースは基本的にここに集中させるべきです。



目移りして「あっちもやってみよう」と手を広げるよりも、まず優先度の高い部分に注力することが重要というわけですね。



はい。動線上にいる人にリーチできていれば、結果が出ないのは
やり方の問題であって、施策自体が間違っているわけではありません。



駅からラーメン屋までの一本道を歩いてくる人がいるということは、
つまり、集客のチャンス自体はあるわけです。



お客様はいるのに振り向いてくれない、来店してくれない場合は何かしら原因があります。例えば次のようなことが考えられます。
・キャッチコピーやメッセージが刺さっていない
・デザインやビジュアルが魅力的でない
・看板の位置や大きさが適切でない
・商品やターゲットのミスマッチ(豚骨ラーメンが好きな人に
アプローチしていない)



「独身の人たちが通ると思っていた道を歩いていたのは、実はファミリーばかりだった」といったことも考えられます。この場合、カウンター
しかないラーメン屋ではファミリーは入りにくく、ボックス席がないとそもそも入店できない、といった問題が生じます。



これは一例ですが、動線上にある施策を実施してもうまくいかない場合、必ず何か原因があるということです。
その原因を無視して諦めてしまうと、せっかく動線上にある集客の
チャンスを、自ら潰してしまうことになります。



そして、このように諦めを重ねていくと、動線上で実行できる施策自体
がなくなってしまうでしょう。



繰り返し諦めてしまうと、動線上で実行可能な施策自体がなくなって
しまうのですね。



そうです。そして、動線上で実施できる施策が尽きてしまうと、次に打ち出す手段として、つい新しい施策に手を出してしまいがちになります。



例えば、先ほどの例で言えば、動線を過ぎた先、駅から3~5キロ離れた場所に看板を出す、といった施策です。
一見、有効に思えるかもしれませんが、実際には現実から逃げているだけになります。



なるほど。



「変えなきゃいけない」と思って何か新しい施策に手を出しても、
実際には現実から逃げているだけです。



根本的にやるべきことに取り組んでいないため、ただ単純に改善できていない状態に過ぎません。



よく分かりました。ありがとうございます。
では、少し営業の文脈に戻りまして、営業に力をかけてきた会社で
マーケティングを新たに始める場合、成果につながりやすいマーケ
ティング施策にはどのようなものがありますか?



営業収益主義の会社かどうかは、あまり関係ありません。
成果につなげやすい施策、仮に売上に直結するものを考えると、わかりやすいのはウェブ広告でしょう。



結局のところ、
「うちはこういうサービスをやっていますよ」
「お問い合わせはこちらです」
といった情報を届けるのがベースになります。



基本的な情報をしっかり届けるのが大切ということですね。



はい。そして、Web広告に関しては、
・配信設定
・ターゲット
・エリア
・クリエイティブ
が適切であれば、ある程度数字につながりやすいでしょう。



もちろん、継続的に広告費がかかるため、その費用対効果をどう捉えるかは別の話になります。



成果につながりやすい施策という観点で言うと、マーケティングに求める柔軟性がない場合、選べる施策はほとんど広告しか残らない可能性が高いと思います。



なるほど。



成果の定義を変えることも大事です。たとえば、目的が「お客様にまず
見てもらうこと」であれば、成果指標はインプレッション数、つまり
広告やコンテンツが表示された回数になります。
また、多くの人にリーチすることが目的であれば、リーチ数が重要な
指標となります。



さらに、目的が「お客様にファンになってもらうこと」であれば、
フォロワー数の増加やエンゲージメントが成果として評価される
でしょう。



成果の定義を目的に合わせて設定することが、施策の評価や改善に
つながるわけですね。



はい。もちろん、それぞれの施策を何の目的で行うかは会社によって
異なります。
例えば、認知拡大やお客様のファン化を目的として行っている施策に
対して、「成果=売上」として評価してしまうと、「売上が出ていないからやめよう」となってしまいます。



しかし、そんなことをすると、選べる施策の幅がどんどんなくなって
しまいます。「成果=売上」と考えると、残る選択肢は広告しかない、
という状況になってしまうわけです。



では反対に、営業に力をかけてきた会社が、いきなり取り組むのが
難しいマーケティング施策にはどのようなものがありますか?



結論として、中長期的に成果が出るまで時間のかかる施策があります。例えば、コンテンツマーケティングやSEO対策、YouTubeなどがそれに
あたります。



営業至上主義の会社では、「成果=売上」という前提が強いため、こうした施策を行ってもすぐに売上に直結していないと、「それをやったら売上はどれだけ増えるの?」という議論になりやすいでしょう。



わかりました。 ありがとうございます。
では、この記事を読んでくださっている方に、最後に一言お願いします。



はい、ありがとうございます。
営業至上主義の会社で「マーケティング文化を根付かせたい」と考えても、マーケティング側が「自分たちはこういうことをやっています」と一方的に語るだけではうまくいきません。
まずはその発想自体をやめることが大事です。



営業至上主義の会社では、まず営業側がどのような取り組みをしているのかを理解すること、そしてマーケティング側の活動も互いに理解してもらうことが不可欠です。「成果は出ているのか?」といった数字報告だけの会議では、必ず失敗します。



スタートとしては、営業側がどのようにお客様と接しているか、どんなフィードバックを受けているかを教えてもらうこと。
そしてマーケティング側も、営業がゴールを決めやすくするためにどのような取り組みをしているのかを伝える。
ただし一方的に押し付けるのではなく、「今の施策でどう感じるか?」という形でコミュニケーションを行い、互いの理解と解像度を高めていくことが、マーケティングの文化が結果的に根付くという状態に近くなっていくと思います。



こうした積み重ねを通して、結果的にマーケティング文化が根付く状態に近づいていきます。
しかし、このカルチャーの変革は短期間では終わりません。
半年、場合によっては2〜3年かかることもあるため、マーケティング側もすぐに結果が出ることを期待してはいけません。



結論として、営業至上主義の会社でカルチャーを作っていくには、
方向性を全体で共有した上で、相互理解の場を継続的に作ることが
最優先です。
中小企業のマーケティング担当者や部門長は、このような動き方を意識すると効果的だと思います。



ありがとうございます。











