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広告心理学とは何?AIDMA理論やテクニックを詳しく解説

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「広告が消費者にどのように影響を与えるのか理解したい」
「広告心理学を活用しキャンペーンの成功率を向上させたい」

広告の配信や作成をされている方の中には、上記のような悩みを抱えた方もいるでしょう。広告心理学を理解した上で広告を作成すれば、消費者の心理的ニーズや感情に対し効果的なメッセージを提供でき、商品やサービスをより魅力的に伝えられます。

本記事では、広告心理学とは何かを解説し、行動心理サイクルでもあるAIDMA理論についても詳しく紹介しています。すぐに使えるテクニックも解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

目次 ー この記事で分かること ー

広告心理学とは

広告心理学とは、ユーザーの感情を効果的に刺激し、興味関心を引くためのテクニックです。広告心理学の活用により、ターゲット層に合った言葉選びやメッセージを作成でき、コンバージョン率を向上させられます。

このようなテクニックは、テキスト広告だけでなく、動画やSNS広告など、さまざまな広告形態にも適用可能です。

加えてユーザーにアクションを起こさせるには、広告心理学だけでなく写真や画像などの魅力的なクリエイティブを用意することも重要です。写真や画像、音楽、レイアウトなどの視覚・聴覚的な要素が、広告の訴求力を高め、ユーザーに強く印象づけられます。

広告心理学は成約率に影響する?

広告心理学は成約率に影響を与えるケースが多々あります。
例えば、色の選択やレイアウト、キャッチコピーに至るまで、広告心理学の理論を適用するとユーザーの興味を引きやすく、結果として成約率を高められます。

また、広告心理学はほかのマーケティング要素と組み合わせて効果を発揮するケースも多い傾向です。商品の品質・価格設定・販売チャネルなどの要素も考慮し、全体のマーケティング戦略の一部として広告心理学を活用することが、最終的な成約率に寄与します。

ただし、広告心理学を活用すれば必ずしも成果が上がるわけではないことに注意が必要です。ターゲットのニーズや心情を理解し、それに合わせたテクニックを用いる必要があります。

AIDMA理論|行動心理サイクルを紹介

ここでは、広告心理学で代表的な行動心理サイクルのAIDMA理論を紹介します。
AIDMA理論とは、ユーザーが商品やサービスを購入するまでのプロセスを表したモデルです。AIDMA理論による5つの行動サイクルを理解するだけでも、広告を作る際のヒントを得られるでしょう。

Attention(注意)

Attention(注意)は、ユーザーが商品やサービスを知らない状態から知った状態を表します。
例えば、新作の美容液の存在を知らなかったが、たまたま読んでいた雑誌でその存在を知った、などです。ほかにも、CMを見た、実店舗で商品を見た、知人やSNSの口コミで知った、などが挙げられます。

このフェーズで重要なのは、どうやってユーザーに商品を知ってもらうかです。そもそも商品の存在を知らなければ購入にはつながらないため、ユーザーとの接点を増やすことがまずは重要なポイントです。

Interest(興味関心)

Interest(興味関心)は、単に商品やサービスを知っているだけでなく、何らかの関心や興味を持ち始める段階を意味します。
例えば、美容液の存在自体は知っていたけれど、その効果や使い心地、価格などについて具体的に知りたいと感じるようになった状態が該当します。

このフェーズで重要なのは、ユーザーがただ商品を「知っている」だけから「興味を持つ」レベルにエスカレートさせることです。具体的な商品の特長や利点、使い方などを示せば、興味を具体的な関心や欲求につなげられます。

Desire(欲求)

Desire(欲求)は、ユーザーが商品を「欲しい」と思い始めている状態を指します。
このフェーズで重要なのは、ユーザーに対しニーズ喚起を行い、「買ってみようかな」「もう少し詳しく話を聞きたい」などと思わせることです。

具体的な利点や特長、さらには評判や口コミなども活用し、ユーザーが「買ってみよう」と考えるまでの情報と信頼を提供する必要があります。「この商品・サービスを購入すれば自分の悩みや課題が解決できる」とユーザーが判断すれば、手に入れたい欲求につなげることが可能です。

Memory(記憶)

Memory(記憶)は、ユーザーが商品やサービスを認識し、購入を検討している状態を指します。
このフェーズで重要なのは、「商品が欲しい」と感じているユーザーへの接触回数を増やし、商品やサービスの存在を忘れさせないことです。なぜなら、「欲しい」と思ったとしても、すぐに購買行動を取るとは限らないためです。

さまざまな媒体を通じて、商品やサービスの存在をリマインドしましょう。「そういえばあの商品・サービスがあったな」と存在を思い出させ、購入するきっかけ作りが大切です。

Action(購買行動)

Action(購買行動)は、ユーザーが実際に商品を購入する段階を指します。
ユーザーは、購入直前まで「本当に購入しても大丈夫だろうか」と迷うケースも少なくありません。不安を取り除くためには、下記のような施策が有効です。

  • 多くの店舗やネットショップでの出品など、購入しやすい環境を整える
  • 期間限定の特典を設けるなど、「いま購入すべき理由」を与える
  • 返品・交換ポリシーを明確に示す
  • 信頼できるレビューや評価を掲載する
  • 顧客サービスへの容易なアクセスを提供する

また、商品が持つ独自の価値や、商品の購入で得られる具体的なメリットを強調することも、購入の後押しには有効です。

すぐに使える!広告心理学のテクニック8選

ここでは、すぐに使える広告心理学のテクニックを8つ紹介します。
サービスや商品に合わせた適切なテクニックを活用すれば、購入率の向上にもつながります。

カクテルパーティー効果|自分に必要な情報が目に入る

カクテルパーティー効果とは、自分の興味があることに対し敏感に反応する心理的効果です。パーティーのような騒がしい場所でも、自分の名前や興味のある会話は聞き取れる現象から、このような名称がつけられました。

カクテルパーティー効果を上手く活用すれば、広告やマーケティング戦略をより効果的に展開できるでしょう。

例えば、特定の商品やサービスが解決できる問題を明確にアピールすることで、関心を持ちそうなユーザーの目に留まりやすくなります。実際の広告では「シミやたるみにお悩みではないですか?」「夜寝つきが悪くて悩んでいるあなたへ」など、悩みをピンポイントで指摘する方法が取り入れられています。

セールやプロモーション情報を、興味のありそうなキーワードと結びつけて発信することで、さらにユーザーの興味や関心を引くことが可能です。

カリギュラ効果|禁止されると反発したくなる

カリギュラ効果とは、「見てはいけない」「開けてはいけない」などといわれると、反対に気になって見たくなる人間の心理を応用したテクニックです。

例えば「本当に悩んでいる方以外は見ないでください」などと表現することで、ターゲットの注意を引き付けられます。また、「たった3日で⁉続きはこちらをクリック」などのように、言い切らない表現も効果的です。

ただし、カリギュラ効果を用いる場合は、なぜ禁止したのか・なぜ言い切らなかったのか理由をクリックした先で明確にしておかなければなりません。さらにその理由が納得できるものでなければ、ユーザーにストレスを与え、興味関心を失わせてしまうケースもあるので注意が必要です。

スノッブ効果|希少性や限定性に魅力を感じる

スノッブ効果とは、「他人とは違うものが欲しい」と感じる人間心理を利用したテクニックです。商品やサービスの希少性や高価さで他人と差別化したい、もしくは自分の個性を表したいなどの心理を突いた広告効果が期待できます。

手に入りにくい商品やサービスは人々の関心が高まり、需要も増えます。反対に、すぐに手に入る商品やサービスは需要が低くなりがちです。スノッブ効果を狙った表現として「限定●個」「日本未発売、初上陸」などが挙げられます。

ただし、マーケティングでこの効果が有効に働く対象者は一定の層に限られる可能性が高いため、ターゲット層への理解と、その層に合わせた戦略立案が求められます。

バンドワゴン効果|皆が持っているから自分も欲しい

バンドワゴン効果とは「みんなが持っているから欲しい」というユーザー心理を反映した効果で、スノッブ効果とは反対の心理です。大勢からの指示を得ているからよいに決まっている、などの信頼感の高まりを利用した広告効果が期待できます。

実際、飲食店を探している際に行列の店をみつけ、何の店かはよくわからないけど気になった経験をしたことがある方もいるでしょう。「行列ができている店に入りたい」と思う心理は、バンドワゴン効果です。

ただし、中にはみんなと一緒を好まないユーザーもいるため、バンドワゴン効果を用いるときは、適切なターゲット選定を行なう必要があります。

ザイオンス効果|接触数が増えるにつれ好感度が上がる

ザイオンス効果とは、最初は否定的だった方たちも、何度もその対象と接触するうちに、だんだんと好感を持ち始め、最終的には受け入れてしまう現象です。この現象は、広告やマーケティングだけでなく、人間関係などさまざまな場面で観察されます。

広告の配信においても、同じメッセージを何度も見せることで、人々はそのメッセージに親しみを感じるようになり、最終的には購買行動を起こす可能性が高まります。また、職場や学校で新しく出会った方に対し、最初は何とも思っていなくても、何度も接するうちに好感を持つようになるのはザイオンス効果です。

ただし、全く同じアプローチを何度もしてしまうと嫌がられてしまう可能性もあるため、アプローチの仕方や内容を工夫する必要があります。

シャルパンティエ効果|相手の持つイメージを利用し抵抗感を下げる

シャルパンティエ効果とは、使用する言葉によって人々が持つイメージや感じ方に影響を与える心理学的な現象です。

例えば、高級レストランのメニュー表記において、「チキンサラダ」ではなく、「フランス産フリーレンジ鶏使用のガルデンフレッシュサラダ」と表記するとします。同じメニューだとしても、前者の表記よりも後者の方が、より高級で美味しそうな料理だと感じるでしょう。

注意点として、この効果はあくまで「印象」の操作であり、実際の品質や内容が伴っていないと、長期的にはユーザーの信頼を失う可能性もあります。言葉の力は強いですが、それだけですべてをカバーできるわけではないため、バランスが重要です。

ハロー効果|安心感を高める

ハロー効果とは、人やモノの目立つ特徴に引かれ、全体に対してよい印象を持つ心理現象です。
例えば、商品やサービスの背後にある信頼性や特別感に注目させ、購入意欲を高める手法もこれに該当します。

また、有名人が商品の推薦を行なった場合、その有名人が持つよいイメージが商品にも適用され、ユーザーは商品に対しても同じようによい印象を持つことが一般的です。高級感や特別感を演出するパッケージデザインも、商品そのものの評価を高める役割を果たします。

ただし、商品やサービスを提供する側と、それを宣伝・評価する側の関係性を明らかにしておかないと、消費者からの信頼を失ってしまう恐れもあるため注意が必要です。

ウィンザー効果|他者からの評価により信頼性が増す

ウィンザー効果とは、他人や第三者から聞いた情報の方が、当事者から聞いた情報よりも信頼性が高いと感じる心理的な現象です。
例えば、A社が自社のサービスや商品情報を伝える場合、A社自身が提供する情報よりも、ユーザーや第三者が提供する口コミやレビューなどの情報の方が、信頼性を得やすいケースがあります。

また、医者や専門家が特定の製品やサービスを推薦すると、その製品に対する信頼感が高まります。これもウィンザー効果の一例です。

ウィンザー効果の活用において注意すべき点は、誤情報や偏見も第三者を通じて高い信頼性を持ってしまう可能性があることです。そのため、他人や第三者からの情報だけに依存せず、自社で正しい情報を発信し続けていく必要があります。

まとめ

本記事では、広告心理学について、AIDMA理論とテクニックを紹介しました。
広告心理学を理解すれば、ユーザーの購買行動や意思決定プロセスをより深く理解でき、効果的な広告やプロモーション戦略を計画できます。また、心理学のテクニックを上手く活用すれば、限られた予算内で最大限の効果を引き出せるでしょう。

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この記事を書いた人

大澤 要輔のアバター 大澤 要輔 『Webhit(ウェビット)』編集長

【プロフィール】
マーケティングメディア『Webhit(ウェビット)』の編集長。運営元の株式会社FlyEde 代表取締役を務める。中小企業経営者へのコンサルティングは累計3,000回以上。Webマーケティング × 組織構築 × 人材育成の3つの領域を中心に、年商5,000万円~数億円前後の領域で売上を伸ばす仕組みを構築。

【保有資格】
上級ウェブ解析士
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
Google広告 各種資格
Yahoo!広告 各種資格

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