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事業存続で欠かせない顧客育成!リピーター化して中長期的な売上を

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事業を存続する上で欠かせないのが、中長期的な売上です。中長期的な売上を獲得するには、顧客との信頼関係を構築するのはもちろん、適切なアプローチが求められます。しかし、リピーター化するのは簡単ではなく、顧客が安定しないと悩んでいる方も多いでしょう。

そこで鍵になるのが、顧客育成です。この記事では、顧客育成の重要性からすぐに実践できる戦略的プロセス、絶対やってはいけないNG行為までをご紹介します。顧客育成で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

目次 ー この記事で分かること ー

事業で欠かせない顧客育成とは?

顧客育成は、ビジネスにおいて基盤になる部分ともいえます。具体的な顧客育成としては、見込み客の獲得から育成、現在の顧客との長期的な関係を築くための戦略的なプロセス、既存客のファン化などが挙げられます。

以下、顧客育成で期待できる効果です。

  • 継続的な収益源を確保し、ビジネスが安定する
  • 新規獲得と比べ少ないコストで売り上げにつながる
  • 企業への忠誠度を高め、競合他社に移る可能性を低くできる
  • クロスセリング(関連商品の販売)やアップセリング(高額商品の販売)が行いやすい
  • 顧客からのポジティブな口コミを促進でき、新規獲得につながる
  • 顧客からのフィードバックを受け入れ、製品やサービスの改善に役立つ

特に顧客育成は新規顧客獲得に比べて少ないコストで効率的であり、ビジネスの持続可能性には欠かせません。安定した経営には、新規顧客獲得と同様に顧客育成に力を入れる必要があります。

顧客育成にむけた戦略的なプロセス

顧客育成の戦略的なプロセスは、顧客と長い関係を築くほか、ビジネスの成長に必要不可欠です。定期的なデータ分析と戦略の改善に取り組み、顧客を育成させていきましょう。

まずは、以下の手順に沿って取り組んでみてください。

  1. 目標設定と戦略を策定する
  2. 顧客データを収集し分析する
  3. コミュニケーション戦略を立てる
  4. 実践とモニタリングをくり返す

詳しく解説します。

①目標設定と戦略を策定する

まずは、目標設定と戦略を策定します。目標設定では、どのような顧客をターゲットとするのか、いつまでにどのくらいの成果を得たいのか数値を用いて具体的にしていきましょう。目標設定が曖昧だと、チームごとで認識のズレが生じたり、的はずれな戦略を考えたりして、中長期で実施したときに軌道修正が難しくなります。

また、顧客を分析する上ではRFM分析を用いてみましょう。
RFM分析とは、「最終購入日(Recency)」「購入頻度(Frequency)」「購入金額(Monetary)」という3つの指標で顧客をグループ分けする分析手法のことで、それぞれの頭文字を取ったものです。

このように目標設定と具体的な戦略を用いていき、顧客育成を効率的に進めていきましょう。

②顧客データを収集し分析する

ステップ2では、顧客データを収集して分析していきます。顧客に関するデータである、名前や居住地、年齢といった基本情報から、購入日や購入アイテムなどの購買情報を集めていきます。オンラインショップを開設していれば、Web上のユーザー行動も追跡していきましょう。

ほかにもアンケートを実施して意見やフィードバックを収集したり、ソーシャルメディアデータで顧客の嗜好や関心を把握したりするなどして、できる限りデータを集めてください。そして収集データを分析し、顧客の傾向や好みを深掘りして把握していきます。
同時にデータ分析を通じて、どのセグメントが最も価値があるのか、自社にとって狙いやすいのかを判断していきます。

注意点として、顧客データを収集する際、データプライバシー法や規制に従ってください。顧客管理の厳重さは、企業への信用度に直結します。

③コミュニケーション戦略を立てる

ステップ3では、顧客の属性や趣味嗜好などをもとにコンテンツを提供します。顧客が興味を引く提案や価値のある情報の提供を通して、関係を深めていきます。

優先順位として、まずは手段を決めましょう。顧客ごとで適したコミュニケーション方法は異なるためです。それから、ターゲットに合わせた内容を決めていきます。
代表的な手段としては、広告・PR記事・イベント・口コミ・展示会などです。どれか一つに絞るよりも、ターゲット層や自社の製品・サービスに応じて複数の手段を組み打合わせて戦略を立てれば、高い効果が期待できます。

自社が得意とするコミュニケーションで戦略を立てる方法もありますが、顧客目線でも適している手法を考えるのが重要なポイントです。

④実践とモニタリングをくり返す

コミュニケーション戦略を立てた後は、実践とモニタリングしていきます。実践していくと、どのような顧客に対して提案が通りやすいのか、どのタイミングで情報を提供すればよい反応が返ってくるのかのデータを得られます。

データをベースに、以下のようにKPIの設定をして評価していきましょう。(※KPIとは、パフォーマンスを計測・監視するための指標のこと)

  • アプローチ人数
  • 返信率
  • 興味をもった人数
  • 反応率
  • 問い合わせ数 など

検証と改善をくり返していき、定期的に戦略の成果を評価します。必要に応じて戦略を調整していきましょう。     

顧客育成におけるNG行為

顧客育成においては信頼性、透明性、誠実さが大切です。
以下のNG行為は避け、顧客とのポジティブな関係を築いていきましょう。

  • 過剰なコンタクト
  • 不適切なタイミングでのコンタクト
  • 個人情報の不適切な取り扱い
  • 約束を守らない
  • 不正直な宣伝や表現
  • 不要な製品やサービスの押しつけ
  • 対応の遅延や無視
  • 不適切なクレーム処理
  • 長時間音沙汰なし
  • 競合他社をけなす

ここでは、それぞれのNG行為を紹介します。

過剰なコンタクト

時間を割けば割くほど、購入してもらえると思うかもしれませんが、そもそも顧客の気持ちを変えるのは困難です。それどころか、過剰なコンタクトは不快感を与えます。

一人に対して過剰なコンタクトをするよりも、ある程度コミュニケーションを取って反応が薄ければ、ほかの新規顧客を開拓しましょう。1人に固執するよりも、多くの方と関係を持った方が可能性は広がります。

テクニックとして接触回数を増やすことは大切ですが、過剰なコンタクトは強引で高圧的と受け取る方もいます。ある程度のアプローチをしたら引き、購入したいと思う顧客を見つけてアプローチしていきましょう。

不適切なタイミングでのコンタクト

不適切なタイミングでのコンタクトを取るのはNGです。不適切なタイミングとは、真夜中や立て込んでいる時間帯が挙げられます。個人営業の場合は午前8時から午後9時の間に電話をかけるのがベストです。日中電話がつながりにくいと感じたら、5時以降を狙っていきましょう。

ただし、法人営業の場合は、相手の営業時間内が基本です。営業時間外の電話は失礼にあたるため、営業時間内にかけるようにしましょう。

個人情報の不適切な取り扱い

顧客の個人情報が外部に漏れないよう、徹底的に管理しましょう。近年はリモートワークによってカフェから仕事をする方も一定数いますが、公共施設のFree Wi-Fiは情報流出の可能性があります。また、通行人に画面を見られる危険もあり、そこから情報流出するケースも考えられるため、注意が必要です。

プライベートのSNSでも、個人を特定できるような発信はしないようにしましょう。誰もが簡単に情報を閲覧できる時代だからこそ、個人情報の取り扱いには慎重になるべきです。

約束を守らない

当然ですが、約束を守らないのはビジネスとしてあり得ません。口からのでまかせや、平気で約束を破るような行為は、当然顧客は不信感を抱き、離れていきます。競合他社はたくさんあるため、少しでも不信感を抱けば、用意に他社に移るでしょう。

約束の重要度、大小に関わらず、約束をした以上、必ず守るようにしてください。反対に、できない約束はしないことです。できない約束をするよりも、YESとNOを主張して、今ある約束を守る方が信頼につながります。

不正直な宣伝や表現

現代はインターネットがより身近になり、自分で情報収集できます。だからこそ、不正直な宣伝や誇張した表現はすぐに相手にバレてしまい、不信感を募らせてしまいます。

「必ず」「絶対」といった確証のない誇張表現、事実とは異なる受け取られ方をする表現は避けるようにしてください。このような表現を使い宣伝した商品・サービスは、景品表示法の違反につながりかねません。

不要な製品やサービスの押しつけ

顧客が欲しがるのは、自分にとって必要なものです。不要な製品やサービスの押しつけは、強引で高圧的な印象を与えます。そのため、サービスを進める前に、顧客にとって本当に必要なものであるかを考えましょう。

顧客が購入する製品と関連づいているものであれば紹介すべきですが、全く関係ないものは割けるのが無難です。推奨しても、1度断られたらまずは身を引き、理由を聞いてみましょう。無理に製品を勧めるだけでは、今後接触すらも拒否されるかもしれません。

推奨したい製品・サービスがあれば、まずはターゲットの選定から見直す必要があります。  

対応の遅延や無視

納期遅れや先方の連絡を無視するような行動はNGです。ビジネスをしているとヒューマンエラーはあるかもしれません。しかし、対応が遅れるとわかった時点で先方に連絡を入れる、もしくは事情を説明し、ほかの選択肢を提示するなど、そのときできるベストな選択をしましょう。

先方への連絡のときは、遅れる理由と現状を説明し、今後の対応を相手と相談しながら決める姿勢が大切です。一方的な理由で、顧客に妥協させてはいけません。

怒られる、怖いといった内容で無視をすると、事態は悪化するのみです。報連相を意識して、トラブルのときこそ顧客ファーストの姿勢が要求されます。     

不適切なクレーム処理

不適切なクレーム処理とは、顧客の心情を理解せずに解決策の提示だけする、もしくは寄り添うだけで解決策を提示しない対応です。

そもそもクレームをしてきた顧客は何らかの不満を抱えており、その原因を解決してもらいたい、不快な気持ちに共感して欲しいと思っています。つまり、必要なのは謝罪と解決策、今後のケアです。だからこそ、まずはお詫びをして事実確認、そこから解決策を提示するようにしましょう。
そして最後に再びお詫びをするのがベストです。

クレームはある意味チャンスでもあります。適切な対応ができれば、そこから評価につながるかもしれません。いつでも迅速にクレーム処理ができる体制を整えておきましょう。

長時間音沙汰なし

長時間音沙汰なしは相手を不安にさせてしまい、信頼関係の構築が難しくなります。レスポンスができない日時が事前にわかっていれば、あらかじめ連絡するように心がけましょう。

信頼を得るには、できれば当日の返信がベストです。しかし1日以内の反応が難しいなら、理由を添えて相手に提示できるようにしておきましょう。反応がない状態が続けば、不安を抱えさせてしまううえ、顧客も催促すべきか迷ってしまいます。

もしも催促された場合、連絡が1日以上遅れてしまった理由を添え、すぐにお詫びの連絡を入れましょう。

競合他社をけなす

競合他社をけなしたところで、自社への評価は上がりません。それどころか他社を誹謗中傷した時点で人間性や企業姿勢を疑われ、不信感を与える恐れがあります。

万が一、問い合わせで競合他社に関して聞かれたときは、事実だけを述べて、自分の主観を伝えないのがベストです。むしろ、他者を評価しつつ、さらに自社のアピールができれば、顧客からは「サービスに自信があるんだ」と思われて信頼を得やすくなります。

顧客が競合他社の悪口を言ったとしても、悪口の内容に同意するよりも、気持ちに共感をして軽く流すようにしましょう。

効率よく顧客育成をするためのおすすめツール

アナログ管理ではヒューマンエラーを起こし、信用を失いかねません。そこで検討すべきなのはツールの導入です。戦略の実施と効果的な実行をサポートし、顧客との強力な関係を築くのに役立ちます。

ここでは、効率よく顧客育成をするためのおすすめツールを2つご紹介します。

  • CRMツール
  • MAツール

それぞれのツールを詳しくみていきましょう。

顧客の情報を管理しやすくなる「CRMツール」

CRMツールとは、「顧客関係管理」を支援するツールです。「顧客情報の一元管理」「顧客情報分析」など、顧客の基本情報から過去の購買履歴、コミュニケーション履歴の把握などができます。

CRMツールによって社内全体で顧客間の情報共有が容易になるほか、ターゲットの顧客に対してタイムリーかつパーソナライズされたコミュニケーションを可能にし、顧客満足度が向上するメリットがあります。
さらに効率も大幅にアップするため、多くの企業が取り入れやすいツールの一つです。

ただし、CRMツールといってもツールごとで備わっている機能は大きく異なります。必要な機能や使いやすいインターフェースとなっているかを確認して、自社に適したものを導入しましょう。

マーケティング活動の一部を自動化できる「MAツール」

MAツールとは、新規顧客を獲得するのに生じるマーケティング施策を自動化するツールです。見込み顧客の分析や管理、属性別にコンテンツを自動配信したり、ブログのアクセス解析などにも対応しています。

MAツールがあれば営業活動の業務効率化を図れます。営業効率を上げたい、メルマガの成果を出したい企業は、導入を検討したいツールの一つです。

まとめ

この記事では、実践編として顧客育成のプロセスを徹底紹介しました。顧客育成をする上で戦略も重要ですが、約束を守らない、不適切なタイミングでのコンタクトといったNG行為をしないことも大きなポイントです。

いかに戦略が優れていたとしても、実践ができなければ売上を維持するのは難しいものです。本記事で紹介した内容をもとに、顧客と長期にわたり信頼関係を築いていきましょう。

Webhit(ウェビット)では主に中小企業がWebマーケティング、Web集客を行う上でのお悩みを解決する情報を発信しています。この記事が気に入った方は、ぜひほかの記事もご一読ください。

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この記事を書いた人

大澤 要輔のアバター 大澤 要輔 『Webhit(ウェビット)』編集長

【プロフィール】
マーケティングメディア『Webhit(ウェビット)』の編集長。運営元の株式会社FlyEde 代表取締役を務める。中小企業経営者へのコンサルティングは累計3,000回以上。Webマーケティング × 組織構築 × 人材育成の3つの領域を中心に、年商5,000万円~数億円前後の領域で売上を伸ばす仕組みを構築。

【保有資格】
上級ウェブ解析士
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
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