インスタのリールは高い広告効果がある一方、再生回数が伸びなければその効果を発揮できません。認知拡大や集客を目的にアカウントを運用しているなら、再生回数を伸ばすポイントを知っておくべきでしょう。
本記事では、インスタのリールが伸びない主な原因や、リールを伸ばすポイントを解説します。継続的にアカウントを成長させるためにできる、再生回数が伸びたときにやるべきこともまとめたので、ぜひ参考にしてください。
インスタのリールが伸びない4つの理由
インスタグラム(以下、インスタ)のリールが伸びない場合、以下の4つの理由が挙げられます。
- ユーザーが興味・関心を持たない内容になっている
- AIから評価されにくい内容で作成している
- ハッシュタグを利用していない
- インスタを見ない時間に投稿している
市場調査を行い、時間をかけてクオリティの高いものを作ったにもかかわらず、リールが伸び悩んでいるなら、いずれかの理由に当てはまっている可能性があります。
ユーザーが興味・関心を持たない内容になっている
リールの内容がユーザーにとって興味や関心の薄いものだと、最後まで閲覧してもらえません。リールが再生されてもユーザーが離脱してしまえば、総再生時間は短くなります。再生時間が短ければ、インスタ側からの評価も低下するため、「発見タブ」に表示されにくくなるでしょう。
インスタでは「インサイト」から、フォロワーや投稿の分析が行えます。インサイトは個人用アカウントからプロアカウントに切り替えることで利用できるサービスです。リールの再生回数や再生時間もインサイトでチェックできるため、ユーザーが離脱する原因の分析が行えます。
AIから評価されにくい内容で作成している
インスタのリールは、AI(人工知能)によってアルゴリズムが実行されています。リールのアルゴリズムは、以下のような特徴のある動画の表示回数を制限する傾向があります。
- 低画質・低クオリティ
- 総再生時間が少ない
- ほかのSNSからの転載
- 文字情報の過多
- 特定の思想が強い
この中でも、ほかのSNSからの動画転載は、複数のSNSを運営しているとやってしまいがちなため注意が必要です。動画の内容を変える、別のSNSのロゴが映りこんだままでリールに投稿しないといった工夫でAIの評価を上げられる可能性があります。
また、インスタは画像や映像の投稿を主とするSNSなため、X(旧:Twitter)のように文字を読んでもらう感覚で動画を投稿してしまうと、再生回数が伸びない恐れがあります。映像やセリフなどで内容を伝える工夫をすると、AIの評価が変わるかもしれません。
ハッシュタグを利用していない
インスタのハッシュタグは、フォロワー以外のユーザーがリールを閲覧するチャンスを高める効果があります。ハッシュタグはラベルのような役割を果たすため、効果的に使えばフォロワー以外のユーザーを集められ、閲覧数を伸ばすことにつながるでしょう。
一方、ハッシュタグを利用していないと、フォロワー以外のユーザーの目にリールが留まる可能性は低くなります。ハッシュタグをこれまで使ってこなかったのであれば、試験的にいくつか付けてみましょう。また、ハッシュタグはユーザーがどのようなキーワードに興味を持っているか調査するのにも役立ちます。
インスタを見ない時間に投稿している
インスタは、10代~60代までの全年代での利用率が56.1%と、幅広い年代が利用しているSNSです。リールの再生回数が多くなる時間は、ユーザーの生活スタイルなどからおおよそ以下のように決まっています。
- 通勤・通学時間帯:7~9時頃
- 昼休憩:12~13時頃
- 寝る前のひと時:20~22時頃
これらの時間帯以外に投稿すると、再生回数が伸びない可能性があります。ユーザーの反応も悪くなく、総再生時間も極端に短くはないものの、総再生回数が伸びないと悩んでいる場合は動画の投稿時間を変更してみましょう。
特に、学生やサラリーマン向けのリールの場合、インスタを見れる時間が限られているため投稿時間は重要です。
インスタのリールがカウントされる仕組み
インスタリールの総再生回数を伸ばしたい場合、まずはインスタのリールがカウントされる仕組みを把握しておきましょう。インスタのリールがカウントされる条件は、以下の通りです。
- アカウント(1ユーザー)ごとにカウントされる
- 同じアカウントで複数回再生しても再生回数は伸びない
- 投稿者が動画を閲覧してもカウントされない
- 1秒閲覧しただけでも再生回数にカウントされる
- 検索画面で再生された場合も1回にカウントされる
つまり、1つのアカウントが繰り返し同じリールを再生しても、カウント数は伸びません。数多くのアカウントが短時間でもリールを再生するほうが効果的です。そのためには「フォロワー数を増やす」「フォロワー以外のインスタユーザーにも閲覧してもらう工夫をする」といった方法があります。
フォロワー数の獲得には、ある程度の時間が必要です。可能な限り早くリールの再生回数を伸ばしたいのであれば、AIの評価を高くして「発見タブ」に表示されやすくする工夫と、思わずリポストしたくなる動画を作る工夫が有効です。
インスタのリールを伸ばす6つのポイント
ここでは、リールを伸ばす6つのポイントを紹介します。
- 最後まで再生したくなる要素を冒頭に置く
- ユーザーの興味・関心が高い内容にする
- AIから評価をもらえる内容を追加する
- コンスタントに動画を投稿する
- オリジナリティや画質にこだわる
- コメント欄へ誘導する
実践できそうなものから積極的に取り入れていきましょう。
最後まで再生したくなる要素を冒頭に置く
ユーザーはリールが再生されて1〜2秒で最後まで閲覧するかどうかを決定します。つまり、冒頭にユーザーが最後まで見たくなるような、インパクトのある映像や音声で演出するのが効果的です。
例えば「何度も失敗した私が××を使った結果」「××に悩んでいる方、これを試してみて」といった、視聴者の興味を引くセリフを冒頭に持ってきたり題名に付けたりすると、つい気になって最後まで再生してくれるユーザーを増やせます。
ユーザーが最後までリールを閲覧すると、アルゴリズムによって「エンタメ性がある」と判断され「発見タブ」に表示されやすくなります。
ユーザーの興味・関心が高い内容にする
リールの再生回数を伸ばすには、ユーザーが魅力を感じる内容になっているかどうかが重要です。ターゲットユーザーのペルソナを設計している場合は、ペルソナが「魅力的だ」と感じる内容に絞りましょう。
リールの内容がユーザーにとって魅力的な内容になっていると、保存される確率が高くなります。また、「発見タブ」に表示されるようになるため、フォロワー以外のユーザーにも視聴してもらいやすくなります。
また、インスタをはじめSNSを頻繁に利用するユーザーは、流行に敏感な傾向があります。不特定多数に訴求したい場合は、流行を取り入れて動画を作るとよいでしょう。
AIから評価をもらえる内容を追加する
フォロワーからの反応は良好なのに「発見タブ」に表示されにくい、リポストの数が少ないと悩んでいる場合は、以下の2つを実践しましょう。
- ユーザーが参加できるコンテンツ型にする
- 流行を意識してBGMに取り入れる
ユーザーが参加できるコンテンツ型だと、最後まで再生される可能性も高まり「発見タブ」に表示されやすくなります。
また、BGMにも流行があるため、著作権に注意しながら流行のものを利用してください。聞きなれたBGMだとユーザーの興味をひきやすくなります。さらに、ハッシュタグも併用すれば、フォロワー以外のユーザーの目により留まりやすくなります。
コンスタントに動画を投稿する
投稿したリールの数が少ないと、総再生回数はどうしても少なくなります。総再生回数と総再生時間が短ければ、AIからの評価も低下してしまうでしょう。
そのため、リール投稿を始める際は事前に動画を複数作成しておき、コンスタントに投稿していくと再生回数や再生時間を増やしやすくなります。総再生回数と総再生時間が伸びれば、「発見タブ」に表示されやすくなるでしょう。
なお、短期間で何本もの動画作成が難しい場合は、一部の工程を外部のクリエイターに依頼する方法もおすすめです。
オリジナリティや画質にこだわる
ほかのSNSに投稿したものをそのままインスタに再利用したり、画質が悪い動画を投稿したりすると、AIの評価が低くなって「発見タブ」に表示されにくくなります。
ユーザーの多くがXやTikTokなどほかのSNSも利用しています。一度別のSNSで見た動画を改めて閲覧する方は少ないため、再生回数は伸びにくいでしょう。伝え方や訴えるポイントを変えるなど、変化をつける工夫が大切です。
また、たとえオリジナルであっても画質が悪ければ、最後まで閲覧してもらえない可能性があります。画質や音質にもこだわり、視聴中のストレスを減らす工夫をしましょう。
コメント欄へ誘導する
コメント数が多いリールはインスタからの評価が高くなるため、「発見タブ」に表示されやすい傾向にあります。そのため、コメント欄の閲覧を促したり書き込みを誘導したりすることもリールを伸ばすためには重要です。
また、コメントを通してフォロワーやユーザーとコミュニケーションが活発になることは、エンゲージメント率が高まるだけでなく希望や要望も把握できるなど、これからのリール作成に役立ちます。
コメント欄に誘導したい場合は「〇〇についてどう思う?」「みんなはどうしている?」といった呼びかけが有効です。あまり同じ文言だと飽きられてしまうため、言い回しは随時工夫しましょう。
インスタでリールが伸びたときにやるべきこと
リールは伸びたら終わりではなく、分析と改善の継続が大切です。インスタのリールは随時たくさん投稿されているため、埋もれないようにコンスタントに投稿する必要もあります。
再生回数が伸びた要因を分析する
リールの再生回数が伸びたときは、その要因を分析しましょう。インスタが伸びる要因には、以下のような点が挙げられます。
- ハッシュタグから検索数が増えた
- フォロワーの反応が良好だった
- 投稿のタイミングが最適だった
- 流行のBGMを使った
インサイトを活用したり、過去の伸びなかったリールと比較したりすれば要因が見えてくるはずです。要因がわかれば、次のリール作成時に活用できるのか、別の方法を考えた方が効果的なのか判断できます。
また、フォロワーの反応が良好でコメントが多くついた場合は、意見を分析して改善に活かしましょう。リールを投稿したあとでフォロワーが増えたのであれば、同じようなテイストのものが再びヒットする可能性もあります。
一時的なバズにならないよう継続して改善する
リールを施策として継続的に活用したい場合、1度伸びただけでは不十分なため、継続して再生回数を増やしていく仕組みを作りましょう。再生回数が伸びた要因を分析できれば、フォロワーやリールを閲覧してくれたユーザーの好みがわかってきます。
同じテイストの動画を投稿して再生回数が伸びれば、しばらく同じ路線でリールを投稿し続けてもよいでしょう。ただし、「同じようなリール」ではすぐに飽きられてしまう点には注意が必要です。
改善策としては、ユーザーとコミュニケーションを取り続け、共感できる内容でリールを作るのも1つの方法です。また、再生回数が多いほかのリールを確認し、取り入れられる要素を見つけるのも有効です。分析と改善をルーティン化できれば、フォロワーやユーザーを飽きさせることなく、再生回数を伸ばし続けられます。
注目を集めているうちにフォロワーを増やす
リールの再生回数が増えているのは、フォロワー以外のユーザーからも注目されている証拠です。リールが伸びているうちに、フォロワーを増やす工夫をしましょう。フォロワーが増えれば、リポストされる可能性も高まります。
フォロワーが増えたら、次はファンを増やすための工夫をします。ファンとは、商品やサービスを繰り返し購入してくれる方や、商品やサービスを第三者に宣伝してくれる方です。長期間にわたって企業を応援してくれる方といってもよいでしょう。
ファンを増やすには、信頼関係を高めながら商品やサービスに価値を感じてもらう必要があります。フォロワーが増えたら、共感できる内容や、一貫したテーマのある投稿を心がけてみるのも効果的です。
まとめ
インスタのリールが伸びない場合は、ユーザーの興味を引けていなかったり、インスタの仕組みを理解できていなかったりする可能性があります。多くの企業が商品やサービスの宣伝に利用するようになった昨今、ただ漫然と投稿しているだけでは再生回数を伸ばせません。
インスタのリールを伸ばすためには、ポイントを押さえることが重要です。また、再生回数が伸びたら、継続して伸び続けるリールを投稿していくための分析と改善も行いましょう。
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