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スノッブ効果とは?心理効果やマーケティングへの活用事例を解説

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マーケティングに役立つ、スノッブ効果という心理をご存じでしょうか。スノッブ効果とは、「他人と同じようなものは欲しくない」と思う心理効果です。多くの人が持っているものに対しては購買意欲が減少し、反対に珍しい・特別なものに対して魅力を感じます。

スノッブ効果は購買行動に大きな影響を与えるため、マーケティングに活用すれば売上アップにつながるでしょう。

本記事では、スノッブ効果のマーケティングへの活用事例について具体例を挙げながら詳しく解説していきます。スノッブ効果を自社のマーケティングに活用したいと考えている方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。

目次 ー この記事で分かること ー

スノッブ効果とは

スノッブ効果とは、「他人と同じようなものは欲しくない」と思う心理効果です。他者と差別化されたいという心理から、希少性の高いもの・限定性を感じるものに対して購買意欲が高まります。

「他者との差別化を図りたい」「自分だけのオリジナリティが欲しい」という、誰しも一度は思ったことのある気持ちがスノッブ効果の原点です。

スノッブ効果のマーケティングへの活用事例

スノッブ効果をマーケティングに利用するコツは、何かを制限することです。

他人が所有していないものや世の中にあまり出回っていないものは、需要に対して供給が少ない状態であるため、希少性が高くなります。この希少性を上手くアピールすることが、スノッブ効果をマーケティングに使用する際に大切なポイントだといえるでしょう。

例えば、場所・時間・数量の3点を制限するのが有効な方法です。ここからは、3点それぞれのマーケティング活用事例を紹介していきます。

場所の希少性

手に入る場所を限定することで、希少価値を高められます。外国でしか買えないものを手に入れたら、友人に自慢したくなる方も多いでしょう。また最近流行している神社の御朱印集めも、一つひとつ神社ごとに異なるデザインや、現地に行かなければ手に入らない限定性が人気の理由だと考えられます。

ビジネスの成功例としては、地域限定のストラップや、お土産などがこれに該当します。多少高いものであっても「ここでしか買えないから」と購入した経験のある方は多いのではないでしょうか。

近年はネット通販でなんでも購入できるようになったため、反対に「そこに行かなければ手に入らない」ものの希少性が高まっているといえます。

時間の希少性

それ自体が希少性の高いものではなくても、販売期間を限定することで希少価値を高められます。「春限定」「クリスマス限定」など、今シーズンだけの限定品と書いてあるだけで購買意欲をくすぐられることでしょう。

ビジネスの成功例では、短期なら「母の日の限定ケーキ」などが該当します。今日しか買えないと考えると、つい買って帰りたくなるでしょう。

また長期では、期間限定日や季節限定品などが該当します。例えばスターバックスの期間限定フラペチーノは、定期的に期間限定商品を販売することで購買意欲を刺激しています。発売期間を逃すと二度と味わえないため、新商品が販売する度に話題になり、「販売が終わる前に飲みたい!」とSNSでも毎回盛り上がるのです。

数量の希少性

最も簡単に希少性を高める方法は、販売する数を限定することです。市場に出回る商品数が少なければ手に入れられる人も少なくなるため、「手に入れている人は凄い」と考えられ、物の価値が上がります。

数量を限定して希少性を高めることで成功している事例は多くあります。

  • 数量限定の食べ物
  • 会員制サービス・紹介サービス
  • 一点物の商品

ここでは、上記の3パターンをそれぞれ紹介していきます。

数量限定の食べ物

「ランチ限定20食」など、数量を限定して販売している飲食店を見かけたことはないでしょうか。このように数を絞り、限られた人しか得られないようにすることで、希少性を高める効果が期待できます。

また、数を限定することで「珍しい食材を使っているから数が少ないのかな」など、消費者がさらなる希少性を想像することもあるでしょう。

マーケティングの際は「限定」「今だけ」などの言葉と組み合わせることで、さらなる効果が期待できます。

会員制サービス・紹介サービス

ある一定の基準をクリアした特別な会員のみ受けられるサービスやプロダクトも、スノッブ効果の活用事例です。特定の方しかサービスを受けられない希少性から、お金を払ってでもサービスを受けたい欲求が働きます。

例えばクレジットカードのプラチナ・ブラックといった上位ランクカードは、厳しい審査や条件を満たさないと所有できず、選ばれた方しか持てません。上位ステータスのカードは所有者が受けられる特典も魅力的ですが、希少性そのものに魅力を感じて所有している方も多いのです。

ほかにも高級料理店の「一見さんお断り」や、紹介者のみ入会できるコミュニティも、このスノッブ効果を活用した事例になります。

一点物の商品

一点物の商品は、スノッブ効果を最大限に活用した事例です。一点物の商品は文字通り同じものが1つとしてないため、究極の希少性を付与した商品になります。例えばアクセサリー・食器・財布でも、職人が一つひとつ手作業で作成した商品は一点物として価値が高くなります。

また既製品であっても、名入れができたり、カスタマイズができたりするとオリジナリティが出て希少性を感じられるでしょう。オーダーメイドや「あなただけの」という言葉と組み合わせることで、さらなる効果が期待できます。

スノッブ効果を活用する際の注意点

スノッブ効果は非常に強力な心理効果ですが、活用する際には気をつけなければならない点があります。注意点は、主に以下の3点です。

  • 供給量を調整する
  • 希少性・限定性を偽って宣伝しない
  • 商品ラインナップを増やす

それぞれの注意点を、詳しく解説していきます。

供給量を調整する

スノッブ効果をマーケティングに活用する際は、市場に出回る商品の供給量を調整する必要があります。商品の売れ行きがよいからといって供給量を増やしてしまうと、スノッブ効果の影響が弱まってしまうからです。

所有している人が少ない商品である、という理由で購買意欲を高めていたものが、供給量が増えて多くの方が所有するようになれば、希少性が薄れてしまうでしょう。

「数量の希少性」でスノッブ効果の影響力を最大化するためには、たとえ売上が伸びたとしても安易に供給量を増やさないよう注意してください。

希少性・限定性を偽って宣伝しない

スノッブ効果を求めるあまり、希少性・限定性を偽ってアピールすることは絶対に避けましょう。例えば、期間限定セールと掲げながら以前と同じ価格で販売したり、地域限定という売り文句なのに、ほかの場所でも販売したりするなどの行為をしてはいけません。

希少性や限定性を偽って販売数が伸びたとしても、どこかで嘘が発覚すれば一気に消費者からの信用を失ってしまうためです。また、内容によっては景品表示法に違反する可能性もあるため、非常に危険な行為です。

昨今はSNSによって不正はすぐに発覚してしまうため、短期的な売上アップにつながったとしても、長期的に見ればマイナスの影響が大きく、メリットの薄い行為になります。
消費者からの信用を失わないためにも、希少性や限定性を偽るのはやめましょう。

商品ラインナップを増やす

商品の販売数を闇雲に増やすのではなく、商品のラインナップを増やすように意識するのがスノッブ効果を活用する際の注意点です。一つひとつの供給量を増やすと、スノッブ効果の影響が薄れてしまいます。しかし、商品ラインナップを増やせば効果を維持したまま売上を最大化できるのです。

例えばNIKEのスニーカーにはエアマックス、エアフォースワン、エアジョーダンなど複数の商品ラインナップがあり、それぞれに限定モデルやカスタマイズ商品が存在するような展開になっています。

数量の希少性を保ちながら売上を最大化したいのであれば、商品ラインナップを増やすようにしましょう。

スノッブ効果をマーケティングに活用するコツ

スノッブ効果をマーケティングに活用するコツとしては、下記4つが挙げられます。

  • バンドワゴン効果と同時に使用する
  • ヴェブレン効果と同時に使用する
  • 既存の商品に希少性・限定性を付加する
  • 商品にオリジナリティを付ける

バンドワゴン効果・ヴェブレン効果は、アメリカの経済学者ハーヴェイ・ライベンシュタインによって、スノッブ効果と共に提唱されました。バンドワゴン効果とヴェブレン効果の内容は以下です。

バンドワゴン効果「みんなが持っているから自分も欲しい」という心理効果
ヴェブレン効果「高価であるほど欲しい」という心理効果

バンドワゴン効果はスノッブ効果と対称的に、ヴェブレン効果はスノッブ効果と似たような効果に思えるでしょう。この2つの心理効果をスノッブ効果に組み合わせてマーケティングに活用することで、顧客からのさらなる反応が期待できます。

マーケティングに活用するコツを、それぞれ詳しく解説していきます。

バンドワゴン効果と同時に使用する

スノッブ効果とバンドワゴン効果を同時に使用するのは、マーケティング戦略としておすすめの方法です。バンドワゴン効果とはみんなが欲しがっているものを自分も欲しくなってしまう心理効果であり、これをスノッブ効果と組み合わせます。

例えば、「大人気商品のため、十分な在庫が用意できず数量限定での販売となります。」などです。「大人気商品」の部分でバンドワゴン効果、「数量限定での販売」でスノッブ効果を期待できます。

スノッブ効果とバンドワゴン効果は一見真逆の心理効果ですが、組み合わせて使えば消費者の購買意欲をより高められます。

ヴェブレン効果と同時に使用する

スノッブ効果とヴェブレン効果を同時に使用するのも、おすすめのマーケティング戦略です。ヴェブレン効果とは、価格の高い商品を手に入れると特別な消費意識が働く心理効果を指します。例えば、「高級腕時計を5本限定で販売します。」などの訴求が考えられるでしょう。

ヴェブレン効果は単価の高い商品・サービスを販売している場合に使いやすい心理効果です。価格を釣り上げればヴェブレン効果によって購買意欲が高まるので、それをスノッブ効果でさらに強化するイメージで使ってみてください。

このように、1つの心理効果だけを使うのでなく、2つの心理効果を組み合わせることでさらなる訴求効果が期待できます。販売している商品・サービスに合わせて、使いやすい組み合わせを考えてみてください。

既存の商品に希少性・限定性を付加する

既存の商品であっても希少性や限定性を付加することで、スノッブ効果によって消費者の購買意欲を刺激できます。

今まで希少性や限定性を意識していなかったのであれば、同じ商品であっても売上を伸ばせる可能性が高いでしょう。例えば期間限定や個数限定で商品販売を行ったり、会員限定での商品販売を行ったりすれば、より商品を魅力的に感じてもらえます。

さらに個数限定での商品販売を期間限定で行うなど、複数の限定性を組み合わせるとスノッブ効果の影響が強まります。商品そのものの価値を上げなくても、販売方法を変えれば希少価値が高まって売れやすくなるのです。

普通に販売している商品・サービスがあれば、希少性や限定性を付与できないかを考えてみてください。

商品にオリジナリティを付ける

既存の商品にオリジナリティを付ければ、スノッブ効果が働いてより魅力的に感じてもらいやすくなるでしょう。自分一人しか所有していない商品はそれだけで希少価値が高いので、オリジナリティを付ければ他者との差別化欲求を満たせます。

例えばオーダーメイドで寸法を変えられたり、名前を入れられたりするなどちょっとしたオリジナリティだけでも差別化は可能です。ほかにもオプションでカラーや部品の交換ができる商品などがあれば、消費者にオリジナリティの高い商品を提供できるでしょう。

自社商品にオリジナリティを付加できないかを考えてみてください。

まとめ

スノッブ効果とは「他人と同じようなものは欲しくない」と思う心理効果であり、マーケティング活動に応用すれば売上アップにつながります。また、同じ商品であっても、限定性や希少性を付与すればスノッブ効果が働いて購買意欲が高まるでしょう。複数の心理効果を組み合わせることでも、さらなる訴求効果が期待できます。

ぜひ自社商品・サービスに限定性・希少性を付与できないかを考え、心理効果をマーケティング活動に応用してください。

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この記事を書いた人

大澤 要輔のアバター 大澤 要輔 『Webhit(ウェビット)』編集長

【プロフィール】
マーケティングメディア『Webhit(ウェビット)』の編集長。運営元の株式会社FlyEde 代表取締役を務める。中小企業経営者へのコンサルティングは累計3,000回以上。Webマーケティング × 組織構築 × 人材育成の3つの領域を中心に、年商5,000万円~数億円前後の領域で売上を伸ばす仕組みを構築。

【保有資格】
上級ウェブ解析士
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
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Yahoo!広告 各種資格

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