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SNS運用はKPIの設定が成果につながる!目的・施策別の指標を紹介

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近年はSNSを活用したマーケティングを行う企業も増えていることから、自社でSNS運用を検討している担当者もいるでしょう。SNSマーケティングは、ビジネスにおいて利益の向上や顧客との関係性を向上させる重要な役割を担っています。SNSを効果的に運用するには、KGIやKPIの設定が不可欠です。

本記事では、SNSを運用する上でのKPI設定の基本や目的別のKPI指標、各SNSの効果測定方法を紹介します。さらに、成果を最大化するポイントも解説していますので、ぜひ参考にしてください。

目次 ー この記事で分かること ー

SNS運用におけるKGIとKPIの概要

SNS運用で成果を出すためには、次に紹介する2つの指標の設定が重要です。

  • KGI|重要目標達成指標
  • KPI|重要業績評価指標

それぞれの指標を解説します。

KGI|重要目標達成指標

KGI(重要目標達成指標)とは、「Key Goal Indicator」を略した言葉であり、企業が掲げる目的を評価するための指標を指します。企業の最終目的の指標となるKGIを明確にしなければ、KPIの設定は行えません。KGIの例に以下の指標が挙げられます。

  • 3年後に利益を10%向上させる
  • 自社商品の認知度を20%向上させる
  • 2年以内に新規顧客を5,000人獲得する

KGIの指標には認知度や売上の向上などが挙げられますが、商品やサービスに対する課題やフェーズに合わせた設定もおすすめです。SNS運用のKGIを設定する際は、企業のビジネス目標であるKGIに紐づいた指標を設定しましょう。

KPI|重要業績評価指標

KPI(重要業績評価指標)とは、「Key Performance Indicator」を略した言葉であり、目標達成度を計測するための指標を意味しています。KPIはKGIを達成するにあたって、どの程度達成できているかを計測するための中間的な指標です。このため、期間を定めて設定するのが一般的です。

KGIが「ブランド認知度20%向上させる」の場合、フォロワー数の増加率や投稿に対するエンゲージメント率を設定します。定期的な分析により、SNS運用における成果が可視化できるため、戦略の改善・実行を効果的に行えます。

目的別のKPI指標

企業がSNS運用する場合、目的やフェーズによって設定するKPIは異なります。目的別の具体的なKPIを以下の表にまとめました。

目的KPI
認知拡大・インプレッション
・リーチ
・ブランド検索ボリューム
・フォロワー増加率
ユーザーとの関係性向上・エンゲージメント率
・コメント数
・UGC数
・サイト誘導数
・ブックマーク数
自社Webサイトへの誘導・リンククリック率
・サイト訪問数
・サイト名検索ボリューム
・サイト直帰率
・サイト滞在時間
・ページビュー数
購買行動の促進・コンバージョン率
・購入件数
・カート投入率

上記のKPIは一例です。自社の目的に合わせて調整が必要なケースもある点に注意が必要です。

施策別のKPI指標

企業がマーケティングにSNSを取り入れる場合、以下の活用方法が挙げられます。

  • 企業の公式アカウント運用
  • 広告配信
  • インフルエンサーマーケティング
  • SNSキャンペーン

それぞれの活用方法とともに、設定すべきKPIの指標を紹介します。

企業の公式アカウント運用

InstagramやX、FacebookなどのSNSに公式アカウントを開設し、自社商品やサービスを宣伝する運用方法があります。消費者との交流の場として情報発信を行うのが一般的です。公式アカウントの運用は、ロイヤルカスタマーの育成、ブランドの認知拡大につながります。

公式アカウントの運用では、以下のようなKPIを設定します。

  • フォロワー数
  • いいね数
  • 月間の投稿数
  • コメント数 など

ユーザーにシェアしてもらうことで、新たな潜在顧客の獲得にも役立ちます。

広告配信

SNSは広告配信も可能なツールです。SNS広告はフィードやタイムライン上に出現する広告で、自然な形でユーザーにメッセージを届けられるため費用対効果が高い手法とされています。

コンバージョンを目的にSNSで広告配信する場合、「クリック単価(CPC)」がKPIに挙げられます。また、認知拡大を目的とするなら「インプレッション単価(CPM)」をKPIに設定するとよいでしょう。

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングとは、SNS上で活躍するインフルエンサーを起用するマーケティング手法です。インフルエンサーに自社商品やサービスを紹介してもらい、ブランドの認知拡大や購買行動に影響を与えてもらうことを目的としています。

インフルエンサーマーケティングでSNSを活用する場合、設定するKPIに以下の指標が挙げられます。

  • インプレッション数
  • リーチ数
  • UGC投稿件数
  • リンクのアクセス数 など

インフルエンサーのファン層に情報が広がりやすく、高い関心を引きつける効果的な手法です。

SNSキャンペーン

SNSキャンペーンとは、SNSで展開するユーザー参加型のマーケティング施策です。SNSキャンペーンはフォロワーの獲得やブランドの認知拡大だけでなく、顧客との関係性を強化する目的でも活用されます。SNSキャンペーンでは、以下の指標をKPIに設定します。

  • いいね数
  • フォロワー数
  • オリジナルハッシュタグ件数 など

フォローやリツイート、ハッシュタグを利用して拡散すれば、対象商品が当選しやすくなると謳うキャンペーンが多い傾向です。詳しいターゲティングの設定が可能なため、SNSマーケティングのなかでも費用対効果が高い施策といえるでしょう。

各SNSの効果測定方法

SNSマーケティングで活用される主要なSNSは、以下の通りです。

  • X(旧:Twitter)
  • Instagram
  • Facebook
  • TikTok
  • YouTube

SNSそれぞれの効果測定方法を解説します。

X(旧:Twitter)

X(旧:Twitter)で効果測定する場合、「アナリティクス」から指標を確認できます。なお、アナリティクスはサブスクリプションに加入していないと閲覧できません。確認できる指標は、以下の通りです。

  • エンゲージメント
  • インプレッション
  • いいね
  • リポスト
  • 返信
  • プロフィールのクリック数
  • 動画の再生数 など

アナリティクスは最大1年間の期間・日時の指定が可能で、数値の推移がグラフで確認できます。ただし、競合企業やほかのアカウントのアナリティクスは閲覧はできない仕組みです。

より詳しく分析したい場合、CSVファイルをダウンロードしましょう。指定期間が長かったり投稿が多すぎたりすると、エラーによりCSVファイルをダウンロードできない可能性があるため注意が必要です。

Instagram

Instagramでは、「インサイト」や「プロフェッショナルダッシュボード」から効果測定ができます。これらを表示するには、プロアカウントへの変更が必要です。プロアカウントユーザーであれば、誰でも無料でインサイトを表示できます。

プロフェッショナルダッシュボードでは、以下の指標を確認できます。

  • 閲覧数
  • インタラクション
  • 新規フォロワー
  • あなたがシェアしたコンテンツ

インサイトでは、以下の指標が確認できます。

  • いいね数
  • コメント数
  • DM数
  • 保存数
  • 閲覧数
  • インタラクション数
  • プロフィールのアクティビティ

「インサイト」で確認できる項目は、合計フォロワー数だけでなく、リーチされたアカウント、アクションを実行したアカウント、自分がシェアしたコンテンツです。プロフェッショナルダッシュボードは、過去90日間までのデータしか確認できないため注意が必要です。

また、フォロワーが100人以下の場合、フォロワーに関するデータの取得はできません。

Facebook

FacebookはInstagramを提供しているMeta社のSNSです。そのため、Facebookでも「インサイト」と呼ばれるページから指標の閲覧が可能です。インサイトでは、以下の指標を確認できます。

  • フォロワー数
  • フォロワーの属性
  • 投稿へのリアクション
  • エンゲージメント率 など

なお、フォロワーの属性は100人以上のフォロワーがいる場合のみ確認できるようになっています。また、コミュニティページに分類されるページのインサイトは、確認できないため注意が必要です。

投稿のパフォーマンスやフォロワーの属性、アクションされた場所などが詳細に確認できる反面、分析項目が多く難しいと感じるかもしれません。効果測定は、「Meta Business Suite(メタビジネススイート)」でも対応しており、Instagramのインサイトも確認できます。

TikTok

TikTokはアプリ版よりもWeb版の方がインサイトで確認できる項目が充実しています。Web版のインサイトは「ウェブビジネススイート」と呼ばれ、ビジネスアカウントへの設定により利用できます。分析指標は、CSVまたはXLSX形式でダウンロード可能です。

ウェブビジネススイートでは、以下の指標が確認できます。

  • 動画の視聴回数
  • リーチ数
  • プロフィール閲覧回数
  • いいね数
  • シェア数
  • コメント数
  • フォロワー数 など

また、インサイトはホームページやアナリティクス、クリエイティブハブとセクションに分かれています。ホームページでは、新規フォロワー数や新規いいね数などの指標が確認できます。投稿したコンテンツごとに詳細な数値を確認できるため、改善ポイントがわかりやすくコンテンツ作りに役立てることが可能です。

YouTube

YouTubeでは、YouTubeアナリティクスでアクセスの分析が可能です。YouTubeのアカウントを持っていれば、誰でも無料で利用できます。ただし、再生回数が少ない場合、ある程度データが蓄積されるまで反映されないこともあります。

また、各指標がシステムに反映されるまでに時間がかかる点も理解しておきましょう。YouTubeアナリティクスには、「簡易画面」と「詳細モード画面」があります。簡易画面では、以下の4つの画面に分けられています。

  • 概要
  • リーチ
  • エンゲージメント
  • 視聴者の行動の

詳細な情報を分析したい場合は、各タブで確認できるようになっているのが特徴です。特に、チャンネルの改善につながる以下の項目は確認が必要です。

  • 視聴者維持率
  • インプレッションとクリック率
  • 視聴者属性(年齢・性別・地域)
  • 時間帯
  • トラフィックソース

YouTubeのアルゴリズムを把握するだけでなく、視聴者の行動を分析して改善することで、結果につながるチャンネルの運営が可能になるでしょう。

成果を最大化するためのポイント

企業がSNSマーケティングで掲げたKGIを達成するためには、KPIの設定が重要です。成果を最大化させるKPI設定のポイントは、以下の3つです。

  • 計画的な戦略を立てる
  • 定期的に分析する
  • チーム間で連携する

それぞれのポイントを把握して、KPIを適切に設定しましょう。

計画的な戦略を立てる

SNSマーケティングは短期間で目に見える成果を得るのが難しいため、時間をかけて取り組む必要があります。そのため、KPI・KGIを達成するには、明確な目標設定とそれに対する計画的な戦略立案が不可欠です。成果につながる戦略を立てる上で以下の要素が重要になります。

  • 競合分析
  • 市場トレンドの把握
  • ターゲット層の明確化
  • 配信先の選択
  • コンテンツの作成 など

これらの要素を考慮した上で、KPIを基にした具体的な行動計画を作成しましょう。

定期的に分析する

KGI・KPIを達成するためには、定期的なデータ分析が重要です。SNSの分析ツールを活用して、設定したKPIの進捗状況を定期的に確認しましょう。定期的な効果測定により、改善点が明確になります。

また、達成したKPIのデータは戦略の見直しや新たな目標を設定する際に活用できます。取得したデータをもとに定期的に戦略の修正・改善を繰り返し行うことが、KGI・KPIの達成には欠かせません。

チーム間で連携する

SNSマーケティングを成功させるには、チーム内のコミュニケーションの強化はもちろん、営業部門やカスタマーサポート、クリエイティブ部門など関係する部門との連携が重要です。

各部門が情報を共有し協力し合えば、SNS運用の効果を最大化できます。また、チーム全体でKPIを共有し、定期的なミーティングや進捗確認を通じて、共通の目標に向けて一貫した取り組みができる体制を整えることも大切です。

まとめ

SNSマーケティングで成果を上げるには、KGIやKPIの設定が不可欠です。企業がSNS運用を行う目的やフェーズによって、設定するKPIやKGIは異なるため、自社に合わせた調整が必要になるでしょう。

また、各SNSによって効果測定方法や見るべき項目に特徴があるため、運用するSNSの特徴を確認しておくこともおすすめします。

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この記事の執筆者・監修者

大澤 要輔のアバター 大澤 要輔 『Webhit(ウェビット)』編集長

【プロフィール】
マーケティングメディア『Webhit(ウェビット)』の編集長。運営元の株式会社FlyEde 代表取締役を務める。中小企業経営者へのコンサルティングは累計3,000回以上。Webマーケティング × 組織構築 × 人材育成の3つの領域を中心に、年商5,000万円~数億円前後の領域で売上を伸ばす仕組みを構築。

【保有資格】
上級ウェブ解析士
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
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Yahoo!広告 各種資格

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