近年、ホームページは企業にとって売上を上げるための欠かせない存在となっています。しかし、ホームページを作るだけでは、売上アップにはつながりません。ユーザーの行動を分析し、操作しやすいデザインや使いやすいフォームの設置、SEO対策など、取り組むべき施策はたくさんあります。さらに、コンテンツマーケティングを取り入れれば、さらなる売上アップを狙えるかもしれません。
そこでこの記事では、ホームページの売上アップを狙う際のポイントを紹介します。
売上アップにはホームページが重要である理由
昨今、インターネットを通じて情報収集する方が少なくありません。そこで、売上アップを図るためには、ホームページを適切に運用するのが重要です。
ホームページが重要な理由をいくつか解説します。
一定のコストで不特定多数の方に見てもらえる
ホームページが売上アップにおいて重要なのは、「一定のコストで不特定多数の方に見てもらえる」からです。ホームページは、時間や場所を選ばずアクセスできます。ホームページを通じて商品やサービスの詳細情報を提供すれば、不特定多数のユーザーへアプローチをかけ、購買意欲を喚起できます。
また、ホームページの運用コストは一定です。Web広告や紙媒体の広告はクリック数や期間、発行部数によって費用が変動しますが、ホームページはそのような変動がありません。むしろ閲覧数が多いほどコストパフォーマンスが上がります。
広い範囲での宣伝効果が期待できる
ホームページは広い範囲での宣伝効果が期待できます。Web広告やTVCMなどの広告媒体では、宣伝エリアを広げるに従って追加費用がかかります。また、新聞広告や折り込みチラシ、TV・ラジオCMでは、宣伝できるエリアに制限があり、広範囲に宣伝するためには費用の上昇は避けられません。
一方ホームページは、定額で国境を問わずどこにでも発信できます。地理的な制約を超えて、広範な視聴者へアピールできるのもポイントです。英語版サイトを作成すれば、海外からの集客も叶います。
ホームページ上でのユーザーの動きを計測・分析できる
ページに訪れたユーザーの動きを計測し分析できるのも、ホームページを所有するメリットです。Google社の無料ツール「Googleアナリティクス」を用いれば、下記のような項目のデータを収集できます。
- ページごとの閲覧数
- ホームページでの滞在時間
- サイト内での行動
- ユーザーの属性などの情報(年齢や性別など)
- アクセス経路
上記の項目を分析し、ホームページ上の課題や問題点を洗い出せば、ホームページの改善に役立ちます。また、どのページの滞在時間が長いか、どのページの離脱率が高いかなどを分析すれば、商品やサービスの反響率がわかり、会社全体のマーケティングへ活かせます。
問い合わせ窓口やアクセスマップを設置できる
問い合わせ窓口を設置すれば、電話のような一方的な接触による機会損失を回避でき、いつでも対応できます。問い合わせをすることで、ユーザーが疑問や不安を解消できれば、商品・サービスの理解が高まり、対応の仕方によっては好感をもってもらえるかもしれません。
また、実店舗であれば、アクセスマップは欠かせません。お店までの道のりを一目でわかりやすく表示したアクセスマップを設置することで、ユーザーは迷わず店舗にアクセスできます。
ホームページの売上をアップさせるための施策を紹介
ここから、ホームページの売上をアップさせるために実施すべき施策を紹介します。
デザインを改善し使いやすいサイトにする
使いやすいデザインのサイトは、ユーザーの滞在時間を増やし、購買意欲を高める重要な要素だといえます。メインコンテンツへのアクセスが容易な配置にすれば、ユーザーは目的の情報や商品に迅速にアクセスできます。
また、閲覧するユーザーが使用するデバイスのサイズに応じて、表示を最適化する「レスポンシブデザイン」の導入も重要です。さまざまなデバイスでホームページを閲覧するユーザーに対して、適切な表示や操作性を提供すれば、利便性が上がります。
さらに、ページの読み込み時間の短縮も効果的です。遅い読み込み速度はユーザーのイライラや離脱を招く可能性があるため、軽量化や一度表示したデータを一時的に保存できる「キャッシュ」の活用など対策を行いましょう。
フォームを修正し購入・問い合わせ窓口をわかりやすくする
フォームを修正し、購入や問い合わせ窓口をわかりやすく設計する見直しも重要です。
購入や問い合わせなどのアクションを促すフォームは、売上アップにつながる重要なポイントです。必要事項の入力欄を簡潔にし、不要な項目を省けば、ユーザーの負担を軽減できます。ユーザーが迷わずに入力できるように、フォームの操作手順や入力方法をわかりやすく解説した文章を補足することも大切です。
フォームを修正すれば、スムーズな購入や問い合わせ体験をユーザーに提供できます。フォームの配置やラベルの表記、必須項目の設定など、細かな修正をするだけでユーザーの使いやすさは全く違うのです。
ユーザーの利便性向上により、購買欲のあるユーザーに余計な手間や購入を躊躇する時間を与えずにすみます。また、操作による不信感を払拭できれば、安心感を抱き購入につながります。
SEO対策の実施
SEO対策とは、GoogleやYahoo!などの検索(検索エンジン)において表示順位の向上を目指す施策です。
上位表示させるためには、キーワードの適切な選定と配置が必要です。ユーザーが検索するキーワードを把握し、関連するコンテンツや掲載しているデータを説明する「メタデータ」にキーワードを配置しましょう。これにより、検索エンジンはホームページを関連性の高い情報と認識し、上位表示の可能性が高まります。
また、Webページのタイトルを表示する「タイトルタグ」やページの内容を簡潔にまとめた「ディスクリプションタグ」などのメタタグの設置も重要です。検索エンジンが内容を正確に理解し、ユーザーに対して的確な情報を届けられます。
対策だけでなく、コンテンツの品質向上も外せません。有益な情報や独自のコンテンツを提供し、ユーザーの関心や要求に応えれば、検索エンジンからの評価が上がります。
ホームページ上でのユーザーの動きを分析し改善につなげる
アクセス解析ツールにより、ユーザーがホームページ上でどのような行動を取っているか、どのページで離脱しているかなどの情報収取が可能です。ユーザーの行動を分析すれば、よく閲覧されているページや離脱の傾向がわかり、ユーザーの行動パターンと問題点を発見できます。
例えば、閲覧数が多いにもかかわらず離脱率が高いページは、コンテンツの見直しやページの構成変更を検討するとよいでしょう。
コンテンツマーケティングを取り入れるのもおすすめ
ホームページの運用において、コンテンツマーケティングを取り入れるのもおすすめです。ここでは、コンテンツマーケティングとは何か解説します。
ホームページにおけるコンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングは、自社の商品やサービスに関連する情報を共有し、ユーザーとの関係を構築しながら購入を促すマーケティング手法です。コンテンツとは、文字・写真・動画などで構成されたものを指しますが、ホームページの場合は一般的に「文章」を指します。
具体的なコンテンツは、ブログ記事・ガイド・ホワイトペーパー・ビデオ・インフォグラフィックなどです。
コンテンツマーケティングでは、顧客のニーズや関心に合わせた情報提供に重点を置いています。売り込みや直接的な宣伝ではなく、顧客の問題解決や情報提供に焦点を当ててリーチをかける手法です。
コンテンツマーケティング3つのメリット
コンテンツマーケティングの主なメリットは下記の通りです。
- 自社の存在を知らないユーザーにもリーチできる
- 購入したい気持ちを高めるユーザー育成ができる
- 一度作ったコンテンツの集客効果は半永久的であるため、自社の資産になる
関心のあるトピックや問題に関するブログ記事、解説動画などを公開すると、ユーザーが自然に自社のコンテンツに辿り着くケースがあります。自社の製品やサービスを知らないユーザーが、いつの間にか会社名を目にしているケースです。
また、ユーザーはコンテンツを通じて、「課題解決にはこの商品やサービスが必要なんだ!」と捉えれば、購入意思が高まることもあります。直接的な商品の訴求は拒否感を抱かれやすいですが、コンテンツを通しユーザー自ら気づきを得れば、購入の確率を高められるのです。
さらに、ホームページ上にアップロードした記事や動画は一度作成すれば自分で削除しない限り半永久的にネット上に存在し続けます。そのため、集客効果も持続し、半永久的に価値を発揮するといえるでしょう。
ホームページにおけるコンテンツが重要な理由
SEO対策を行った充実したコンテンツをホームページに掲載すると、検索結果で上位表示され、集客効果が大きくなります。ユーザーに有益な情報を提供する充実したコンテンツは、満足感のあるウェブサイト体験を提供し、滞在時間の延長やリピート訪問を促します。
ホームページで売上アップを狙う際のポイント
ホームページで売上アップを狙うには、さまざまな方法があります。ここではホームページで売上アップを狙う際の押さえておくべき共通のポイントを紹介します。
情報がわかりやすいシンプルなデザインにする
ホームページで売上アップを狙う際は、シンプルなデザインがベストです。ユーザーは必要な情報を迅速に見つけられます。必要な情報を整理し、適切な見出しや視覚的な要素を使用して、使いやすさに重点をおきデザインを考えましょう。
反対にこだわりすぎたデザインは、情報がわかりにくくユーザーにストレスを与えかねません。ストレスの少ない閲覧体験は、ユーザーの購買意欲を高める効果もあるため、誰が操作しても迷いが生じないようなデザインを意識しましょう。
ターゲットを明確にし有益な情報を届ける
ターゲットを明確にすれば、どのようなページを作るべきかが明確になります。ターゲットのニーズや関心を正しく理解し、ユーザーが求める情報や問題解決を提供するためのコンテンツを作成しましょう。具体的なアドバイスやヒント、ガイドを通じてユーザーの問題解決をサポートします。
同時に、自社の専門領域や競合他社にはない独自の知見を活かした有益な情報提供も重要です。有益な情報は、ブランドや商品に対する信頼につながり、見込み客に育成できます。
ホームページ運営にかかるコストを把握する
ホームページ制作を外部に発注するなら、制作費やランニングコストを事前に把握しましょう。コストの中には、制作費用やドメイン、ホスティング(レンタルサーバー)の料金、コンテンツの作成や更新にかかる人件費などが含まれます。
費用の内訳を正しく把握できていれば、無駄なリソースを省き広告費のような宣伝に回せるかもしれません。反対に売上の雲行きが怪しくなったときには、真っ先に削減すべき項目を算出しやすくなるでしょう。
収益バランスを考慮しながら戦略を立て、売上成長を狙いましょう。
社内でホームページ運用ができる体制を整える
放置しておいても、ホームページから売上は発生しません。まずは、社内でホームページを運用する体制を整えましょう。社内でホームページの運用を完結できる体制を整えれば、万が一トラブルが起きたときでも迅速に対応でき、顧客被害も最小限で済みます。
ホームページの運用を外注する選択肢もありますが、ランニングコストが高くなったり、対応が遅れたり、会社同士のトラブルにもなりかねません。もし社内にホームページ運用の専門知識がない場合は、マーケティングの専門家に相談しアドバイスを受けながら進めるのも有効です。専門家の知識を活用しながら、ホームページ運用を目指しましょう。
まとめ
この記事では、ホームページで売上アップを図るための施策を紹介しました。どの施策を取り入れるとしても、「ユーザーにとってどうなのか」見極める姿勢を忘れず、常に思考錯誤して継続していくことが大切です。
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