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LPを変更するタイミングってどうしたらいいの?ABテストをしたいときのポイントは?

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Webhit 編集部

今回は「LPを変更するタイミングってどうしたらいいの?ABテストをしたいときのポイントは?」をテーマにお話しいただきたいと思います。

大澤 要輔

はい、よろしくお願いします。

Webhit 編集部

一度作ったLPを変更するタイミングに悩むことが多いのですが、どのようなタイミングが良いのでしょうか?

大澤 要輔

結論から言うと、コンバージョン率が合わないときです。

既存のLPはそのままで別のLPを作る際には、大きく2つのパターンがあります。

今と同じ訴求や同じ内容のものを別のデザインにする、内容を調整するなどの、マイナーチェンジやデザインチェンジをするパターンが一つです。
もう一つは、商品やサービスそのものを変えてしまうパターンです。

また、LPの一部を変更する場合は、大きく分けると3パターンがあります。

一つ目は、LPの導入部分であるファーストビューの部分だけを差し替えるパターンです。

二つ目が、LPの中間であるボディー部分のフレーズやストーリーなどを変えるというパターンです。

三つ目は、LPの最後にある予約や問い合わせなど、フォーム周辺、およびフォーム自体を変えるというパターンがあります。

フォームの項目を減らす、よりお客様が最後にアクションしたくなるようなマイクロコピーを周辺に作るなどといった変更の仕方です。

Webhit 編集部

ありがとうございます。
「コンバージョン率が合わないとき」のイメージがつきにくいのですが、どういったときなのでしょうか?

大澤 要輔

基本的にLPというものは、広告などを使った動線の中で、サービスや商品をメッセージを通して販売や予約につなげたい時に用いられます。

そのため、必ずその動線の各部分において、どれだけの数字を担保する必要があるのか、目標を持って運用する必要があります
この目標というのが、コンバージョン率です。

目標を満たしていない場合が、いわゆる「コンバージョン率が合わない」状況ということになります。

Webhit 編集部

ありがとうございます。
LPを変更するにあたって「ABテストをしたい」というご希望もあると思うのですが、ABテストをする際は、どんなところにポイントを置いたら良いのでしょうか?

大澤 要輔

まず、ABテストをするときのポイントとして、「全く違うLPを作ってABテストをしてはいけない」ということが挙げられます。

Webhit 編集部

なるほど。

大澤 要輔

もちろん、前提としてしっかりとした仮説があったり、やり方を変えたりする際にABテストを行うことは良いことです。しかし、現行のメッセージやストーリーの中の細かい部分でABテストをしたいときに、全く違うLPを作って行うと大きな問題になります。

つまり、どこか1ヶ所だけを変えることが一番良いのです。

例えば、LPのCTAボタン周りを変えてみようと考えた場合、予約やお問い合わせというボタンが存在していて、その上に「こちらのボタンから今すぐお問い合わせ」のようなマイクロコピーが書いてあったとします。

大体この辺りは、
・マイクロコピーのテキストおよびそのデザイン
・お問い合わせボタンの上のテキストとボタン自体のデザイン
・アニメーション
という形で、大きく分けると大体5〜6個の要素が存在しています。

フォントなどの細かいところまで言うとキリがないですが、そういった要素が存在する中で、どこか1ヶ所だけを変えることが一番良いのです。

わかりやすい例では、お問い合わせボタンの色を変えるという方法もあります。
・元は緑だったものをオレンジや赤、青にしてみる
・デザインや他のボタンの部分は同じにして、マイクロコピーのテキストの内容だけ変えてみる
などの方法も良いですね。

一つずつABテストを行わなければならない理由は、AとBを比べてどちらが良かったかを比較したとき、良かった点や悪かった点が判明しなくては、ABテストを行ってもあまり意味がないからです。

そのため、重要なのは1ヶ所ずつ切り替えていくことです。そうすると、「このLPの場合は、このマイクロコピーと、オレンジのボタンで効果が最大化する」という次の仮説やテストに繋がったりします。

つまり、1個ずつ検証することで、何が良くて何が悪かったのかが具体的にわかるため、ABテスト本来の効果が発揮できるということになります。

Webhit 編集部

ありがとうございます。
LPを変更するタイミングはコンバージョン率が合わないとき、つまり目標に至っていないときだと理解できました。
それでは、ABテストの実施やLPを作り直した方が良いときの判断はどのようにされますか?

大澤 要輔

これは、原則的にプロジェクトによって違うというのが結論になります。とはいえ、ABテストとLP自体の作り直しとどちらが最優先かと言ったら、ABテストです。

LPの作り直しとは、「今のLPでは何をしてもうまくいかないため、別のものに変える」ということです。そのため、基本的にまずはABテストから着手します。

例えば、
・ファーストビューについて考えられるパターンをいろいろと試した
・ボディーのストーリーにおいても仮説上有効と思われるパターンをテストした
・CTA周辺や問い合わせの予約の周辺のマイクロコピーも変更した
ここまでやっても駄目な場合に、「そもそもLP全体の構成に課題があるのでは」というところに行き着き、LP全体を作り直すという考えになるのです。

Webhit 編集部

はい。ありがとうございます。

大澤 要輔

あとは「LPは何ヶ月ぐらいで良いか悪いかがわかるものですか?」とか、「LPは何日ぐらいやれば変更すべきかどうかがわかりますか?」というご相談やご質問を受けるのですが、これに関してはどのぐらいアクセスを入れるのかによって答えが変わるため、質問として有意義ではありません。

例えば、月に5万円しか広告に予算をかけられないのに、1週間でLPをテストするのは不可能なんです。月5万円の広告予算の場合だと、1週間で割ると12,500円になりますよね。

1クリックあたり例えば100円だとすると、12,500円だと125クリックですよね。LPに125人しか来ていない状態でのデータは、統計上、あまり有意なデータではないのです。

その人たちが良かったか悪かったかは、もう少し母数を取らないと本当に良かったのか悪かったのかがわかりません。広告のキーワードやクリエイティブなどが、想定よりも良くなかった状態だったのかもしれません。

それらも加味すると、「何ヶ月」とか「何日で」などというのは時期尚早な考え方になります。

具体的な広告予算やアクセス数を設定した上でABテストを行うと、その結果として、こちらの方が縛りが高い、もしくは低いといったデータを出すことができます。

その上で、一定のクリック数やアクセスを入れることによって、直していく必要があるかと思います。

Webhit 編集部

ありがとうございます。
その他、LPを運用するにあたって、何か注意すべき点やこだわっている点などはありますか。

大澤 要輔

LPを運用する上でよく耳にする意見として、「せっかくLPを作ったのに」という議論があります。「LPをせっかく作ったのに、うまくいかなかったらどうしたらいいの?」ということです。

まず、LPを運用する上での心構えとして、LPをしっかり作れたらそれだけでうまくいく」というほど、集客も事業も甘くはありません

Webhit 編集部

そういうことなんですね。

大澤 要輔

はい。弊社は中小企業に特化していますが、実態として、やはり大手企業や中堅会社に比べると、どうしても資金力や人材力では劣ってしまいます。

そのため、LPが1つ上手くできたからと言って、それだけで売り上げが立ったり、人が入ってきたりするというのは明らかに幻想なんです。

どちらかというと、LPを作ってみるというのは、スタートラインに立ったかどうかという次元の話になります。

作って、運用してみてうまくいかなければ次のLPを作る、もしくはABテストをするといったように、次々にテストを行わないと上手くいきません。LPを1枚作る予算だけ確保すればいいというものではないんです。

マーケティングをしっかりと行うためにLPも作ろうと思うのであれば、LPには後から修正やABテストをするための予算もかかるという心構えで運用・改善をするものだという考えを持っておく必要があります。

つまり、最初から100点の状態ではないということを念頭に置いた上で、LPを運用した方が良いと思います。

Webhit 編集部

「LPは作って完成ではなくて、改善をしていくものだ」という視点は欠けがちであると思います。非常に良い話が聞けました。
ありがとうございます。

目次 ー この記事で分かること ー

まとめ

Webhit 編集部

最後に今日のまとめと、この記事を見てくださっている方に一言お願いします。

大澤 要輔

今回は、
・LPをどのタイミングで変更するのか
・ABテストをするときのポイント
についてお話ししました。

基本的に、LPを変更するタイミングには、全体を全部変えたい場合と、一部を変更したい場合の2パターンがあります。

全部変えたい場合は、
①デザインや原稿の流れの変更をする
②商品・サービスそのものを全く別物にマイナーチェンジして切り替える

一部変える場合は、
①ファーストビューだけ変更する
②LPの中間部分のストーリーを変更する
③フォームに関連する周辺部分のマイクロコピーなどを変更する

これがLPを変更するタイミングです。

ただ、LPを全部作り直すのは本当に最後の手段であるため、まずは一部を変更して改善を図り、ABテストを優先的に行うことが重要だと思います。

とはいえ、何でもかんでも全く違うものを比較すれば良いわけではありません。一部だけ変更して、良い点と悪い点が具体的になると、ABテストの価値が最大限に発揮されます

さらに、「LPは1回作ったから良いでしょ?」というのは、よくある勘違いです。

LPは作ってからがスタートのため、それを使って次はどこを改善していくかを考えなくてはなりません

そのため、LPを作るためだけに予算を用意して、修正や改善に予算はかけたくない、わかりませんというのは、LPを運用する段階での心構えとしては非常に貧弱なものになってしまいます。

LPを制作してマーケティング活動をやっていこうと思うのであれば、LPを修正する可能性も当然あるということや、最初に出来上がったLPは100点ではなく、むしろ60点ぐらいであるということを認識して進めていくのが一番良いのではないかと思います。

Webhit 編集部

ありがとうございました。

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この記事の執筆者・監修者

大澤 要輔のアバター 大澤 要輔 『Webhit(ウェビット)』編集長

【プロフィール】
マーケティングメディア『Webhit(ウェビット)』の編集長。運営元の株式会社FlyEde 代表取締役を務める。中小企業経営者へのコンサルティングは累計3,000回以上。Webマーケティング × 組織構築 × 人材育成の3つの領域を中心に、年商5,000万円~数億円前後の領域で売上を伸ばす仕組みを構築。

【保有資格】
上級ウェブ解析士
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
Google広告 各種資格
Yahoo!広告 各種資格

目次 ー この記事で分かること ー