MENU

営業経験のないマーケターは微妙、って本当ですか?

  • URLをコピーしました!
出版記念キャンペーン
Webhit 編集部

今回は「営業経験のないマーケターは微妙、って本当ですか?」というテーマについてお話しいただきたいと思います。よろしくお願いします。

大澤 要輔

お願いします。

Webhit 編集部

タイトルそのままなのですが、営業経験のないマーケターは
微妙なのですか……?

大澤 要輔

そうですね。一言で言うと、微妙です。営業経験のないマーケターには「お客様の肌感覚」が不足しているからです

大澤 要輔

営業を経験している方であれば、日頃の業務を通じて「うちのお客様は
こういう人たちだ」という感覚を持っているはずです。
さらに、「こう伝えるとお客様はどのような反応をするか」といった反応のイメージも浮かぶ場合が多いでしょう。これは、営業経験者であれば
自然に身につく感覚です。

大澤 要輔

一方で、営業経験のないマーケターは、実際の営業現場に立ったことがないため、その感覚がまったく備わっていません。
その結果、理論や最新事例、他社でうまくいった方法などをもとに
「これが良いのではないか」と提案することはあっても、営業現場の
実際の感覚とはズレが生じやすくなります

このズレが、マーケティング施策を微妙にしてしまう要因となるのです。 

Webhit 編集部

なるほど。ありがとうございます。
マーケターの中でも営業経験がない人は多くいると思います。
そのような人をマーケターに育てるにはどのようにするといいでしょうか……? 

大澤 要輔

育成の方法として、大きく分けて2つのパターンがあります。
1つ目は、非常にシンプルに言うと、営業の経験を積ませることです。
たとえば、期間を限定して半期だけ営業に異動させるといった形です。

大澤 要輔

ただし、これは本人が営業で数字を出す意欲があるかどうかなど、
いくつかの要件を満たす必要があります。
営業経験のないマーケターを希望もないまま営業部門に放り込むと、
営業側の負担も大きく、本人も抵抗感を持つ可能性が高いでしょう

大澤 要輔

したがって、本人が「マーケティングでより成果を出すために、一度
営業を経験してみたい」と考えている場合に限り、営業経験を積ませる
ことが最も効果的な方法となります

Webhit 編集部

営業を経験させることでマーケターとしての視野や理解がぐっと広がる、ということですね。

大澤 要輔

そのとおりです。私自身も、営業を担当しながらマーケティングの広告
運用やメンバー教育も並行して行っていました。
そのため、さまざまな業務に積極的に関わることができました。
ありがたいことに、営業経験も積ませていただき、これまでの会社の
社長には頭が上がりません。

大澤 要輔

こうした経験からもわかるように、まず営業の経験を積ませることが
育成方法の1つとして重要です。

Webhit 編集部

なるほど。よく分かりました。

大澤 要輔

ただし、会社の事情などで直接営業を担当できないケースも多く
あります。その場合の代替手段としては、以下の方法があります。

・営業商談の録画を視聴する
・営業への同行

大澤 要輔

Zoomなどで商談を行っている場合、その録画を見せることで、営業現場のやり取りや顧客対応を学ぶことが可能です。
訪問営業など録画が残せない場合は、実際の営業現場に同行し、商談の流れや顧客対応の実際を体感する方法があります。

大澤 要輔

飲食店などの現場であれば、キッチンとホールの連携など、現場業務の
関係性を観察することも含まれます。

大澤 要輔

これにより、直接営業を経験できなくても、マーケターとして必要な
顧客対応や現場感覚を養うことが可能です

Webhit 編集部

なるほど、直接営業を担当しなくても、商談の録画視聴や同行、現場観察を通して、顧客対応や現場の感覚を体感できるんですね。
現場の空気や動きに触れることが、マーケターとしての理解を深めるポイントになるんですね。

大澤 要輔

おっしゃるとおりです。
しかし、営業現場の体験は、必ずしも実務を担当する必要はありません。たとえば、カバン持ちや資料を配る係など、どんな形でも構いません。
重要なのは、営業のやり取りを「見せる」ことです。

大澤 要輔

現場に同行できない場合は、営業商談の録画を視聴する方法があります録音だけでは不十分で、顧客の表情や態度、口調、使用する言葉
など、視覚的な情報を確認できることが重要です

大澤 要輔

さらに、営業現場の体験に加えて、社内の営業定例ミーティングに参加することで、現場感覚を追体験し、営業のプロセスや判断基準を理解
することができます

Webhit 編集部

録画や定例ミーティングも活用すれば、現場感覚や意思決定の基準を
理解できる、ということですね。

大澤 要輔

はい。営業定例ミーティングの進め方や改善方法は会社ごとに異なり
ますが、多くの場合、案件の進行状況や課題の共有、進行を妨げているポイントの確認、そしてその解決のためのアクションプラン策定などが
行われます。

大澤 要輔

こうしたミーティングに参加することで、顧客がどの段階でつまずく
のか、どのような状況で案件が滞るのかを理解することができます

これは、自社のターゲット顧客がどのように行動し、どこでスムーズに進み、どこでつまずくのかを把握するうえで非常に有効です。

大澤 要輔

そのため、営業経験のないマーケターを育てる場合は、次の方法が
考えられます。

・営業の現場経験をさせる
・営業商談の記録を見せる、または商談に同行させる
・営業定例ミーティングに参加させる

大澤 要輔

これらを通じて、マーケターが顧客感覚や営業の実態を理解できる
ようにすることが重要です。 

Webhit 編集部

ありがとうございます。営業経験のある社員をマーケターに育てる
場合は、どのようにするといいでしょうか……? 

大澤 要輔

マーケティング経験がない場合、いきなりマーケターとして業務を
任せるのは、ほとんどの場合難しいでしょう
会社によって育成パターンは異なりますが、大きく分けると2つの
ケースがあります。

大澤 要輔

1つは、社内に「マーケターの師匠」と呼べる存在がいる場合です。
この場合、師匠が業務の進め方や考え方、会社独自のマーケティング
手法などをすべて教えることで、新人は効率的に学ぶことができます
。会社独自のやり方や進め方を体系的に吸収できるのは大きなメリット
です。

大澤 要輔

ただし、この方法にはデメリットもあります。
まず、師匠本人に大きな負荷がかかること、そして師匠が理解して
いないことや経験していないことは、新人も学ぶことができないと
いう点です
。これは、「教える人以上には学べない」という構造的な
限界によるものです。

Webhit 編集部

たしかにそうですよね。

大澤 要輔

もう1つのパターンは、社内に師匠となるマーケターがいない場合です。この場合、社内だけで教育するのは難しく、外部のサポートを受ける
ことが効果的です

大澤 要輔

例えば、弊社のようなWebマーケティングの内製化支援サービスなどを活用することで、マーケターとして必要なスキルや知識を体系的に学ぶ
ことができます

他社でも同様のサービスがあるため、自社に合った支援を検討すると
良いでしょう。

大澤 要輔

例えば弊社の内製化支援では、マーケティングで使う基本用語の解説
から始めます。
CPAやLTVといった指標の意味や計算方法、数字の管理方法や改善手法
など、基礎から丁寧に学べるようにしています。

大澤 要輔

また、チームを巻き込むためのディレクションの方法や、Google広告やMeta広告の運用など、実務で成果を出すための施策の運用までカバー
します。

大澤 要輔

さらに、レクチャーだけでなく、実際の顧客アカウントを使った
本番環境でのトレーニングやフィードバックにも伴走することで、
より実践的にマーケターを育成しています。
他社の内製化支援サービスもさまざまありますので、自社に合った
サービスを検討することをおすすめします。

Webhit 編集部

社内に十分な指導者がいない場合でも、外部の専門支援を活用する
ことで、マーケター育成の体系を作れるということですね。

大澤 要輔

はい。しかし、内製化支援でよくある「最初の設計だけ支援会社が
やって、あとは自分たちで運用してください」という“半内製化”の
サービスがあります

ですが、個人的にはこれをあまりおすすめしません。
理由は明確で、マーケティングチームが担うべき最も重要な仕事である「設計部分」を外部に任せてしまうことになるからです

大澤 要輔

極端な話、Google広告やSNS広告の運用など末端の作業は外注しても
問題ありません。
しかし、マーケティング戦略や仕組みの設計、どのように施策を回して
いくかという会社独自の方針は、社内のマーケティングチーム自身が
自律的に作り出す必要があります

これができて初めて、本当の意味での内製化です。

大澤 要輔

単なる運用代行や半内製化に頼ると、マーケティングチームの力は
育たず、内製化の本質を達成できません。
内製化とは、社内チームが主体となって戦略を立て、社内外に発信
できる状態を作ること
なのです。

Webhit 編集部

単なる運用代行や半内製化では、マーケティングチーム自身の戦略立案力や自律性が育たない、ということですね。

大澤 要輔

おっしゃるとおりです。「支援会社が設計した枠の中だけで運用する」という“半内製化”は、実際にはマーケターを育てることにはほとんど
つながりません

なぜなら、枠の外に出た瞬間、何もできないからです。これは会社に
とっても「内製化できている」とは言えず、極めて限定的な領域でしか
作業ができない、いわば作業屋さんを育てているに過ぎません。

大澤 要輔

本当の内製化とは、マーケター自身が設計から実行まで全て自分の手で作り上げることです
その過程で、支援会社や上長からレクチャーやフィードバックを受け
ながら、試行錯誤して完成形にたどり着く経験こそが最大の教育に
なります。

大澤 要輔

時間はかかりますが、このプロセスそのものが、マーケターを育て、
会社にとっても本当の意味で内製化された力になります。

Webhit 編集部

なるほど。マーケティングの本質的な力は「戦略や設計を自分たちで
考え、意思決定できること」にあるので、そこを外部任せにしてしまうと、単に作業をこなすだけのチームになってしまうということですね。

大澤 要輔

はい。実例として、以前支援した会社では、当時担当していた方がその
プロセスを通して独り立ちし、社内で「マーケティングといえばこの人」という存在になっています。
もし支援会社が設計を全て作ってしまう半内製化の形で進めていたら、この担当者は自立的に改善提案できるマーケターにはなっていなかったでしょう。

大澤 要輔

つまり、経験のない人を本当に育てるためには、試行錯誤のプロセスを通して自分で考え、設計し、改善まで行える支援サービスを選ぶことが重要、ということです。師匠がいない場合は特にです。

Webhit 編集部

はい、ありがとうございます。先ほど少し話にも出ましたが、外部に
依頼する場合でも、社外のマーケターにも営業経験があるかどうかと
いうのは重要になりますか……? 

大澤 要輔

非常に重要です。営業経験がないマーケターの場合、顧客の肌感覚や
リアルな反応を理解しに行く行動が極端に減るという現象が起きます
。  

大澤 要輔

広告の管理画面やSEOのアルゴリズム、SNSのトレンドなど、自分の得意領域の中だけで話をしてしまう傾向があります。もちろん、それぞれの
分野での専門性は重要ですし、それ自体は価値があります。

大澤 要輔

ただし、自社のマーケティングを自律的に成功させ、売上につなげたいのであれば、顧客の肌感を知り、目の前の顧客の行動や価値観を理解
できるマーケターであることが不可欠です。

大澤 要輔

営業経験があるマーケターは、顧客の反応やニーズを踏まえた施策を
打てるため、実務に即したマーケティングが可能です。
一方、営業経験がない場合、どうしても数字や施策の実行だけに偏り、顧客理解の欠けたマーケティングになって、結果が出にくくなります。

大澤 要輔

結論として、営業経験の有無は、マーケターの成果に大きく影響します。顧客中心の視点を持ち、実際の顧客の行動や価値観を踏まえて施策を
考えられるかどうかが、マーケターの成果を左右する非常に重要な
ポイントです

Webhit 編集部

わかりました。ありがとうございます。では、この記事を見てくださっている読者の方に最後に一言お願いします。

大澤 要輔

ありがとうございます。営業経験のないマーケターは微妙だということについてお話ししました。
営業経験がないマーケターは、サッカーを観たことはあるけれど、実際にプレーしたことはないといった状態に例えられます。
試合を見に行ったことはあっても、ピッチに立って相手と直接対戦し、プレッシャーを感じながら動く感覚はわからないといった状態です。

大澤 要輔

実際にボールに触れてトレーニングしたり、その試合の熱気の中で、
自分の感情がどう動き、相手からどういうプレッシャーを受けるか
がわからないわけです。

大澤 要輔

想像はできたとしても、その感覚がないという感じがいわゆる営業経験のないマーケターの感覚と言えるでしょう

大澤 要輔

そのため、例えばサッカーの例で言えば、過去でも現在でもいいですが、少なくとも一回、実際の試合のピッチに立ったことがある、実際に試合で相手と対面をして、勝負をしたことがあるという人と、そうでない人の間には理解に雲泥の差が出ます。

大澤 要輔

マーケティングの本質は、顧客理解と、その顧客に合わせた活動を
通じて、自社が自然に選ばれる形を作ることです

その前提となる顧客理解の解像度が低いと、マーケターとしての成果にも雲泥の差が出てしまいます。

大澤 要輔

営業経験のないマーケターが社内にいる場合は、可能であれば営業の
現場経験をさせることが理想です
難しい場合は、商談への同行や営業ミーティングへの参加など、営業
現場に近い形で体験させることでも構いません
お客様の肌感を少しでも掴ませることが重要です

大澤 要輔

また、育成には様々な方法があります。社内でできる範囲はもちろん
やるべきですが、必要に応じて外部の支援を適切に活用することも
重要です

大澤 要輔

こうした手段を組み合わせながら、マーケターの成長パターンを
検討していただければと思います。以上です。

Webhit 編集部

ありがとうございます。

参考になったらシェアして下さいね!
  • URLをコピーしました!

この記事の執筆者・監修者

大澤 要輔のアバター 大澤 要輔 『Webhit(ウェビット)』編集長

【プロフィール】
マーケティングメディア『Webhit(ウェビット)』の編集長。運営元の株式会社FlyEde 代表取締役を務める。中小企業経営者へのコンサルティングは累計3,000回以上。Webマーケティング × 組織構築 × 人材育成の3つの領域を中心に、年商5,000万円~数億円前後の領域で売上を伸ばす仕組みを構築。

【保有資格】
上級ウェブ解析士
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
Google広告 各種資格
Yahoo!広告 各種資格

目次 ー この記事で分かること ー