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マーケティングチャネルとは?概要や種類・BtoBでの活用方法を解説

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インターネットの普及が広がる昨今、マーケティングチャネルはBtoBにおいても、マーケティング戦略で重要な役割を担っています。マーケティングチャネルは、生産者から商品やサービスが顧客に届くまでの経路や手段、それにかかわる組織のことです。

この記事では、マーケティングチャネルの種類や、BtoBでよく使われるチャネルのメリットと注意点を解説します。さらに、マーケティングチャネルの活用プロセスや成功するためのポイントまで紹介しますので、ぜひ自社に合ったチャネル選びの参考にしてください。

目次 ー この記事で分かること ー

マーケティングチャネルとはメーカーから顧客に商品が届くまでのルート

マーケティングチャネルとは「商品がメーカーから顧客に届くまでの経路や媒体、その流れに関わる組織」を指します。例えば、商品を流通させる役割を担う中間業者や販売方法、情報を発信・伝達する広告媒体もマーケティングチャネルの一部です。

以下の頁では、マーケティングチャネルと間違えられやすい流通経路との違いや、BtoBでも重要とされる理由を紹介します。

流通経路との違い

マーケティングチャネルと似ているものとして「流通経路」があります。流通経路とマーケティングチャネルの違いは、以下の通りです。

  • 流通経路:商品やサービスがメーカーから顧客に届くまでの経路「物流」
  • マーケティングチャネル:メーカーから顧客に届くまでの経路とそれに関わる業者や組織

業者や組織が、流通ルートに介入することで、効果的に売上向上を図ることが可能になります。マーケティングチャネルは、物流を超える役割を担っているといえるでしょう。

BtoBでも重要とされる理由

デジタル化が進む昨今、BtoCの領域では、スマートフォンを中心にSNSやWebサイトなど、さまざまなデジタルチャネルを利用する方が増えてきました。また、新型コロナウイルスの感染拡大を経て、BtoB領域においてもWeb会議やWeb商談など、多くの企業がデジタルチャネルをビジネスで活用しています。

特に、近年において、複数のチャネルを組み合わせたオムニチャネルが注目されており、さまざまな媒体で顧客との接点を持つことが、各企業の集客や売上向上に影響を与えると考えられます。

3種類のマーケティングチャネル

マーケティングチャネルは、主に以下の3つに分類されています。

  • コミュニケーションチャネル
  • 販売チャネル
  • 流通チャネル

それぞれのチャネルの特徴や、チャネルの具体例を詳しく解説します。

コミュニケーションチャネル

コミュニケーションチャネルとは「商品やサービスの情報」を顧客に届ける手段や経路を指します。商品やサービスの情報や魅力を顧客に共有し、認知拡大にも活用できる特徴があります。コミュニケーションチャネルの具体例は、以下の通りです。

  • テレビ・雑誌・新聞
  • チラシ・Web広告
  • Webサイト・SNS・コミュニティサイト
  • DM・メルマガ など

さらに、コミュニケーションチャネルでは、情報発信だけではなく、ユーザーからの問い合わせや相談などに対応することでコミュニケーションをとる場としても活用されています。

販売チャネル

販売チャネルとは、顧客が「商品やサービスを購入する場所や販売方法」のことを指します。販売チャネルの具体例は、以下の通りです。

  • 実店舗
  • ECサイト など

近年では、顧客がさまざまなチャネルから商品やサービスを簡単に購入ができるように、オムニチャネルを導入する企業が増えています。どのチャネルから購入に誘導するにしても、顧客が購入に至るまでの手間を限りなく少なくする工夫が、売上向上に役立つといえます。

流通チャネル

流通チャネルとは「商品やサービスがメーカーから顧客に届くまでの経路や流通手段」を指します。例えば、卸売業者、小売業者、物流業者などが該当します。

さらに、流通チャネルでは、メーカーから顧客までに介在する業者の数によって、0段階から3段階に分類されるのが特徴です。

  • 0段階チャネル:生産者が顧客に直接販売する(仲介業者の介在なし)
  • 1段階チャネル:生産者が小売店に販売する(中間業者が1つ介在する)
  • 2段階チャネル:1段階チャネルに卸売業者が入る(中間業者が2つ介在する)
  • 3段階チャネル:2段階チャネルの卸売業者が複数入る(中間業者が3つ以上介在する)

流通チャネルでは、0段階に近づくほど中間マージンが少なくなるため、販売者の利益が上がる仕組みです。近年では、インターネットの普及により、複数の卸売業者の経由は省略されつつあります。中間業者の介在が少なくなるほど、顧客のニーズが掴みやすくなります。

BtoBマーケティングで利用されるチャネル一覧

BtoBマーケティングでは、主に以下のチャネルが利用されます。

  • 公式Webサイトやブログ
  • Web広告
  • SNS
  • 動画コンテンツ

それぞれのチャネルの特徴や、メリットや注意点を理解して、自社に合ったチャネルを選択しましょう。

公式Webサイトやブログ

公式Webサイトやブログは、Web上で自社ブランドの「顔」となるチャネルです。企業の公式な窓口としての役割も担っています。Webサイトやブログで、期待できるメリットは以下の通りです。

  • 商品・サービスの情報だけでなく、自社の理念やストーリーなどを伝えられる
  • ブログや動画などで有益なコンテンツを提供し、顧客の認知を獲得できる
  • 商品・サービスの詳細な機能やスペックをホワイトペーパーで掲載し、ダウンロードの際に個人情報を入力してもらうことも可能になる

ただし、問い合わせやサイトの拡散など行動をユーザーに起こしてもらうための戦略や工夫が必要になるでしょう。

Web広告

Web広告とは、インターネット上に存在するさまざまな広告のことを指しています。インターネットが普及している現代では、マス広告よりWeb広告の割合が増えています。

Web広告にはさまざまな種類があり、具体的には、テキストのみの「リスティング広告」や画像形式の「ディスプレイ広告」、メール形式の「メルマガ広告」などです。Web広告で期待できるメリットは以下が挙げられます。

  • 少ない予算でも広告運用ができる
  • 顧客に合わせた広告を表示できる
  • サイト内での顧客動線の獲得で効果検証が行いやすい

ただし、Web広告の種類や特徴を理解し、ターゲットに合わせた広告を検討する必要があります。予想していたターゲット層と、実際に広告が配信されたターゲットにズレがあると、広告の成果が得られなくなる可能性があるため、ターゲットや商品に合う広告の見極めが重要です。

SNS

InstagramやX(旧:Twitter)、FacebookなどのSNSは不特定多数の相手とつながれるチャネルであり、利用者は年々増加しています。拡散率の高いチャネルでもあるため、BtoBでも以下のようなメリットが得られる点が魅力です。

  • SNSを通じて自社の商品やサービスの認知拡大・ブランディングが図れる
  • ユーザーがSNSに投稿した情報を収集・分析できる
  • 顧客と双方向のコミュニケーションをとれる

ただし、自社アカウントを運用したり、情報の収集・分析をしたりするための人的なリソースを確保する必要があるでしょう。

動画コンテンツ

視覚的に多くの情報量を伝えられる動画コンテンツは、ROI(投資収益率)が高く、ほかのデジタルマーケティング施策のなかでも優位性があるといえます。企業が動画コンテンツを活用する具体的な方法は、以下の通りです。

  • 製品紹介
  • ウェビナー
  • デモンストレーション
  • 専門家インタビュー
  • 企業紹介
  • お客様の声
  • 事例インタビュー など

動画コンテンツは、コンバージョンの向上やブランド認知の拡大などに効果を発揮しやすいコンテンツです。ただし、動画コンテンツを活用する際は、ストーリー性や話題性を意識した動画づくりが重要になってきます。また、自社アカウントを運用するための人的なリソースの確保も必要になるでしょう。

BtoBにおける効果的なマーケティングチャネルの活用方法

BtoBでマーケティングチャネルを効果的に活用する方法は以下の通りです。

  • ターゲットの設定
  • チャネルの選定
  • 効果検証と改善の実施

チャネルの成果を得やすくするための方法を詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

ターゲットの設定

マーケティングに重要となるターゲットの設定は、マーケティングチャネルでも最重要項目といえます。特にBtoBの場合、相手が法人や企業となるためターゲットの選定には注意が必要です。

BtoBにおけるターゲットの設定方法は、既存顧客のデータを活用するのが一般的です。自社にある既存顧客のデータでは、具体的に以下の内容をターゲット選定に活用するとよいでしょう。

  • 業種
  • 企業規模
  • 本店所在地
  • 意思決定者
  • 製品選定担当者 など

ターゲットが明確になったあとは、より詳細なペルソナ設計を行う必要があります。その際、ユーザーの行動を予測をするために「企業ペルソナ」と「製品選定担当者ペルソナ」の2つを設定しましょう。2つに分類することで、さらに効果を高められます。

チャネルの選定

次に、設定したターゲットに合ったチャネルの選定を行います。具体的には、直販にするか、卸売や小売業者を挟むかを検討してチャネルの長さを選び、流通チャネルを決めていきます。

また、対面販売またはオンライン販売にするかを選び、販売チャネルを決めましょう。コミュニケーションチャネルを選定する際は、販売チャネルとターゲットを結ぶ形で、どのチャネルを利用するかを考えます。

効果検証と改善の実施

運用開始後は、選択したチャネルの効果を測定をします。効果の測定は、ツールを活用することで詳しく分析できます。

例えば、SFAやCRMを分析に活用することで、チャネルごとの売上レポートのほか、見込み客の商談進捗、成約予測などを把握でき、PDCAサイクルもまわしやすくなります。さらに、リード育成にMAを活用することで、新規顧客獲得と事業拡大に役立てられるでしょう。

チャネル戦略を成功させるためのポイント

チャネル戦略を成功させるためのポイントは以下の2つです。

  • マーケティングミックスのバランスを整える
  • オムニチャネル化を進める

自社のチャネル戦略を成功に導くためのポイントを解説します。

マーケティングミックスのバランスを整える

マーケティングを成功に導くにはマーケティングミックスにおける「4P」のバランスが重要です。例えば、販売経路は適切なチャネルを選んでいても、商品やサービスの価格が高すぎると成果につながりにくくなるでしょう。

マーケティングチャネルである「Place(流通戦略)」以外の「Product(商品戦略)」「Price(価格戦略)」「Promotion(プロモーション戦略)」の整合性や、バランスがとれているかを常に意識しておく必要があります。

オムニチャネル化を進める

オムニチャネルは実店舗だけでなく、WebサイトやSNS、ECサイトなど、チャネルの種類にこだわらずに行う施策です。顧客との接点を増やし、集客や売上向上につなげます。

オムニチャネル化のメリットは、どのチャネルからでも顧客が商品やサービスの購入がシームレスにできる点です。そのため、BtoBにおいても多くの企業でオム二チャネルの導入が進んでいます。

まとめ

マーケティングチャネルとは、生産者となるメーカーから顧客へ商品やサービスが届くまでの経路、媒体のことであり、その流れに関わる組織も含まれています。マーケティングチャネルでは、自社の公式WebサイトやWeb広告、SNSなどのチャネルを活用します。

ただし、上手に活用するにはターゲットを決め、チャネル選定をしなければなりません。また、顧客の利便性や集客、売上向上のためにオムニチャネル化を進める企業も増えています。

効果を得るには、ターゲットやチャネル選定が重要であり、長期的なスパンで測定していく必要があります。自社に人的リソースがない場合は、専門知識を持つマーケティング支援会社への依頼を検討してはいかがでしょうか。

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この記事の執筆者・監修者

大澤 要輔のアバター 大澤 要輔 『Webhit(ウェビット)』編集長

【プロフィール】
マーケティングメディア『Webhit(ウェビット)』の編集長。運営元の株式会社FlyEde 代表取締役を務める。中小企業経営者へのコンサルティングは累計3,000回以上。Webマーケティング × 組織構築 × 人材育成の3つの領域を中心に、年商5,000万円~数億円前後の領域で売上を伸ばす仕組みを構築。

【保有資格】
上級ウェブ解析士
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
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Yahoo!広告 各種資格

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