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Web広告の仕組みとは?種類や運用後の計測方法も解説

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「Web広告を運用したいが、どのような仕組みになっているのかわからない」
「Web広告は種類が多すぎて、どれを選べばよいか迷っている」

Web広告の運用を担当している方の中には、上記のような悩みや疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。Web広告の種類やそれぞれの特徴を把握することで、自社に適した広告媒体を選べます。

本記事では、Web広告とは何か、Web広告にはどのような種類があるかを解説しています。また、運用前にすべきこと、運用後の効果計測方法にも触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

目次 ー この記事で分かること ー

Web広告とは

Web広告とは、インターネット上のWebサイトや検索エンジン、SNS上などで表示される広告です。目的は、テキストや画像、動画などさまざまな形式でユーザーに情報を提供し、商品やサービスを宣伝することです。

Web広告は、幅広いユーザーに素早くリーチでき、詳細なターゲット設定やコスト効率の高さ、リアルタイムでのパフォーマンス測定ができるなどのメリットがあります。特定のターゲット層に向けたカスタマイズも可能で、低予算からでも広告を出稿できるため、柔軟な広告運用の実現が可能です。

Web広告の種類

Web広告にはさまざまな種類がありますが、それぞれによって用途や目的、課金形態は異なります。
ここでは、主なWeb広告を10種類紹介します。

1.リスティング広告

リスティング広告とは、検索エンジンでの検索キーワードに基づいて表示される広告です。

項目説明
特徴・検索意図と連動するためキーワードとの関連性が重要 ・詳細なターゲット設定が可能
ターゲット層・検索エンジンを使用するユーザー ・特定のキーワードで製品やサービスを検索する意図のあるユーザー
課金形態クリック課金(CPC):ユーザーが広告をクリックするごとに課金される形式
メリット・目的のある検索ユーザーにリーチ可能 ・投資利益率を測定しやすい ・細かいターゲット設定が可能
デメリット・競争率が高い ・キーワード選定や入札戦略が複雑

2.ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリ上に画像や動画を含む広告を表示する形式の広告です。

項目説明
特徴・視覚的に魅力的な広告でブランド認知度向上に効果的 ・さまざまなWebサイトやアプリに表示できる
ターゲット層・特定の興味や行動を示すユーザー ・ビジュアルコンテンツに引きつけられるユーザー
課金形態インプレッション課金(CPM):広告が表示される回数に基づいて課金される形式
メリット・ブランドの視覚的露出を高め、認知度を向上させられる ・幅広いユーザーへのアプローチが可能
デメリット・クリック数を高めることが難しい場合もある ・コンバージョンに直結しづらい

3.リターゲティング広告

リターゲティング広告は、過去にWebサイトを訪れたユーザーに対し再び広告を表示する広告です。

項目説明
特徴過去にサイトを訪問したユーザーや、特定の行動に基づいて広告を表示するため、関心が高いユーザーにリーチできる
ターゲット層・Webサイトを訪れたが購入や登録を完了していないユーザー ・特定の製品やサービスに関心を示したユーザー
課金形態・クリック課金(CPC) ・インプレッション課金(CPM)
メリット・既に関心を示したユーザーをターゲットとするため、高いコンバージョン率が期待できる ・繰り返し広告を見せることでブランドや商品の記憶を強化 ・ユーザーの興味や過去の行動に基づき広告内容を最適化
デメリット・同じ広告の繰り返し表示はユーザーに不快感を与える可能性がある ・ユーザーのオンライン行動を追跡するため、プライバシーに対する懸念が生じる場合がある

4.アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、第三者のWebサイトやブログ経由で商品・サービスを宣伝し、販売が成功すると報酬を得る成果報酬型の広告です。

項目説明
特徴Webサイトやブログ所有者(アフィリエイター)が特定の商品やサービスを紹介し、その結果に基づいて報酬を得る
ターゲット層・商品やサービスに関心のあるニッチ市場 ・アフィリエイターのコンテンツに興味のあるターゲット
課金形態成果報酬型(CPA:Cost Per Action):実際の販売や登録などの成果があった場合にのみ報酬が発生する
メリット・実際に成果が出た場合のみ支払いが発生するため、費用対効果が高い ・アフィリエイターのコンテンツと関連性のあるターゲットにリーチ可能
デメリット・アフィリエイターによってコンテンツの質が異なる場合があり、ブランドイメージに影響を与えるケースがある ・多数のアフィリエイターを管理する必要がある

5.記事広告・タイアップ広告

記事広告・タイアップ広告は、メディアやブログ上で、記事形式のコンテンツとしてユーザーに提供される広告です。

項目説明
特徴・記事形式で広告を提供し、読者に自然な形で情報を伝えられる ・メディアやブログのコンテンツと一体化している
ターゲット層・記事コンテンツに関心のある読者 ・特定のトピックやニッチな分野に関心を持つ特定のユーザー
課金形態固定料金制 ※掲載料金が事前に設定されていることが一般的
メリット・記事形式であるため、読者の関心を引きやすい ・質の高いコンテンツとして提供されるため、ブランドの信頼性向上につながる ・ターゲット層の興味やニーズに合わせてコンテンツを調整できる
デメリット・高品質なコンテンツ作成には時間とコストがかかる ・従来の広告と比べて直接的な効果の測定が難しい場合がある

6.SNS広告

SNS広告は、ソーシャルメディアプラットフォーム上で展開される、ユーザーの行動や興味に基づいて表示される広告です。

項目説明
特徴SNSプラットフォーム上で展開され、ユーザーのデータを利用した精密なターゲティングが可能
ターゲット層・特定の興味や行動パターンを持つSNSユーザー ・年齢層や地域など具体的な属性を持つユーザー
課金形態・クリック課金(CPC) ・インプレッション課金(CPM) ・エンゲージメント課金
メリット・共有やいいね、コメントなどを通じて広告の影響力を高められる ・画像や動画、ストーリーなど多様な広告形式を活用できる
デメリット・ユーザーが広告に慣れ、目新しさが薄れエンゲージメントが低下する場合がある ・SNSのトレンドやアルゴリズムの変化に常に対応する必要がある

7.動画広告

動画広告は、Webサイトやアプリ、SNSなどで表示される動画形式の広告です。

項目説明
特徴映像と音声を組み合わせた広告で、ストーリー性のあるものや商品のデモンストレーションに適している
ターゲット層・動画コンテンツに関心を持つ幅広い年齢層のユーザー ・視覚的な情報を好むユーザー
課金形態・再生回数や視聴時間に基づく課金 ・クリック課金(CPC)
メリット・視覚的な魅力があり、ユーザーの興味を引きやすい ・商品やサービスの機能を実際に見せられる ・広告にストーリー性を持たせることでブランドへの共感を得られる
デメリット・高品質な動画広告の制作には時間と費用がかかる ・長すぎる動画や不適切なタイミングでの広告表示はユーザーに不快感を与えるケースがある

8.メール広告

メール広告は、特定のターゲット層に直接的なメッセージを送れるEメールを利用した広告です。

項目説明
特徴Eメールを通じて個々のユーザーにパーソナライズされた広告コンテンツを直接送付できる
ターゲット層・Eメールを定期的にチェックするユーザー ・特定のブランドや商品に興味を示すメール登録者
課金形態・キャンペーンごとの固定料金制 ・送信数に基づく料金制
メリット・ユーザーの興味や過去の行動に基づいてコンテンツをカスタマイズ ・ユーザーの個人的なスペースであるメールボックスに直接アプローチ可能 ・開封率やクリック率、コンバージョンなど広告効果の詳細な追跡が可能
デメリット・不適切な頻度や内容のメールは受信者によってスパムとみなされる可能性がある ・ユーザーのメールチェックの頻度や関心によって、反応が不安定になる場合がある

9.純広告

純広告は、特定のWebサイトやブログ上に固定で表示される広告です。

項目説明
特徴Webサイトやブログの決められた場所に固定的に表示され、一定期間その位置を維持する
ターゲット層・特定のWebサイトやブログの訪問者 ・該当サイトのコンテンツに関心を持つユーザー
課金形態・固定料金制 ※広告が表示される期間や場所に基づいて料金が設定される
メリット・広告が特定の場所に固定的に表示されるため、一貫した露出を確保 ・特定のサイト訪問者に対しターゲットを絞った広告を展開できる ・繰り返し表示されるためブランドや商品の認知度を高められる
デメリット・広告の位置や形式が固定されているため、柔軟な変更が難しい ・Webサイトの主要コンテンツと競合し、注目を集めにくい場合がある

10.ネイティブ広告

ネイティブ広告は、ユーザーが閲覧しているコンテンツやメディアなどのさまざまな媒体に溶け込むようデザインされ、コンテンツと調和した形で表示される広告です。

項目説明
特徴コンテンツと見た目が似ており、ユーザーの体験を妨げない自然な形で表示される
ターゲット層・特定のコンテンツやメディアの読者 ・広告に対して抵抗感が少ないユーザー
課金形態・インプレッション課金 ・クリック課金 ・固定料金制など
メリット・広告が自然にコンテンツに溶け込んでいるためユーザー体験を妨げない ・コンテンツと調和しているためユーザーが関心を持ちやすくエンゲージメントが高まる ・質の高いコンテンツとの連携によりブランドの信頼性が向上する
デメリット・コンテンツに適合する質の高い広告を作成するためのコストや労力がかかる

Web広告の運用方法

ここでは、Web広告を運用する際に重要なポイントを4つ紹介します。
ポイントを押さえた運用により、高い効果を期待できます。

運用目的を明確にする

Web広告はさまざまな媒体で運用できますが、効果を最大化させるには運用する「目的」を明確にすることが重要です。目的によってターゲット層や適切な広告媒体は異なるため、目的が明確でないと期待する効果を出せない場合もあります。

認知拡大が目的なら、ターゲットは自社の商品を知らない方や興味がないユーザーです。この場合、「SNS広告」「動画広告」「純広告」などが適しているといえます。

購入促進が目的なら、ターゲットは自社の商品を既に知っている方や検索したことがあるユーザーです。この場合、「リスティング広告」「ディスプレイ広告」「リターゲティング広告」などが適しています。

認知拡大が目的なら、幅広い層に見てもらえる「純広告」や「アドネットワーク広告」「DSP」が適しているでしょう。

何を伝えたいかを明確にする

Web広告ではターゲットを詳細に指定できるため、最初にターゲット層を明確にし、伝えたい内容を具体的に定めておく必要があります。なぜなら、ターゲットや内容が決まらないと、広告の設計やクリエイティブ制作が適切に進まないからです。

また、商品の特徴や価格、キャンペーン情報を明示的に伝えることで、ターゲット層に訴求しやすくなります。

さらに、自社サービスを宣伝する際は、どの要素を前面に出すかをはっきりさせておくことも重要です。効果的な広告を作成するには、限られた広告スペースに伝えるべき重要な情報を絞り込みましょう。

ターゲット目線で広告を設計する

広告効果を高めるには、ターゲット層となる顧客の思考や行動を観察し、ユーザーがよく使用したり目にしたりする機会の多い広告媒体を選択し広告を設計する必要があります。ターゲット目線の広告を作るには、顧客の行動観察やヒアリング、自分自身や知人の行動を基に考えるとよいでしょう。

また、広告を作成する上で、ユーザーが視覚的に見やすいと感じる広告作成も重要です。

何が書いてあるのかが一目でわからないような広告は、クリック率が下がる原因になります。文章の内容だけでなく画像や動画、色や書体にも注意し、ユーザーにとってわかりやすい広告の作成が、成果を上げる上で大切です。

運用媒体を選定し目標を決める

顧客が特定の商品やサービスを検討している際の行動パターンを参考に、それに合った広告形式の選択が重要です。ユーザーは何をどのような意図で検索しているのか、どのような文章や画像に魅力を感じるかを細かく分析し、広告のタッチポイントを設計します。

また、運用後に効果を測定するための最終目標(KGI)と、その達成に向けた途中過程の指標(KPI)を数値で定めることも大切です。KGIとKPIの設定により、目標達成に向けた進捗を数値で可視化でき、何が不足しているかを目で見て確認できます。

目標を設定する際は実現可能な数値を掲げることが、運用時のモチベーションを保つためにも重要です。

効果計測の重要性

広告運用を開始したら、効果を定期的に計測し、PDCAサイクルを回すことが効果を最大化させる上で欠かせません。
課題を見つけ改善を重ねていけばより高い効果を得られ、投資利益率を高められます。

出稿前と出稿後の数値比較

広告効果を正しく計測するには、広告掲載の前後で目標に対する変化を計測する必要があります。例えば、通販会社がWeb広告を出す場合、効果測定のために売上や会員登録数、サイト訪問者などの指標を比較するとよいでしょう。

事業や商品、サービス内容によって、どの数値をコンバージョンとして設定すべきかは異なります。そのため、広告効果を判断するには、広告掲載前後で同じ条件の数値を比較することが重要です。

計測すべき指標を見極める

広告の効果を正しく把握するには、どの指標を計測すべきかを見極めることが重要です。
ここでは、広告運用で頻繁に使用される主な指標を紹介します。

・CV(コンバージョン):ユーザーが期待する行動を完了した数
・imp(インプレッション):広告が表示された回数
・click(クリック):広告がクリックされた回数
・CTR(クリック率):クリック数をインプレッション数で割った数
・CVR(コンバージョン率):コンバージョン数をクリック数で割った数
・CPC(クリック単価)​​:広告費用をクリック数で割った数
・CPA(コンバージョン単価):広告費用をコンバージョン数で割った数
・ROAS(広告費用対効果):広告収益を広告費用で割った数

費用対効果を確認

広告の効果を測る際には、投じた金額に対して得られた効果を示す「費用対効果」の評価は必須です。なぜなら、限られた広告予算の中で、より効果的に広告運用を行う必要があるためです。

複数の広告媒体や種類を使用している場合、それぞれの費用対効果を数値化し、予算配分を再編成することで最適化できます。各広告のコンバージョンへの貢献度を分析し、目的に応じた成果の評価が重要です。費用対効果の分析を基に広告運用を調整することで、コストを抑えつつ反応のよい広告戦略を展開できます。

また、コンバージョンに直接つながらない広告も、間接的な効果を正しく評価することで、広告全体の効果を高められます。

定期的に課題を発見し改善を続ける

広告の効果を測るには、単に数値の変化を追うだけでなく、それを通じて改善点を見つけ出すことが重要です。

広告運用を開始すると、クリック数の低さや申し込みへの未到達、広告のわかりにくさや客単価の低さなど、さまざまな課題に直面します。課題への改善策としては、文章やビジュアルの変更・入札金額の調整・キーワードの見直し・商品推薦ツールの導入・ランディングページのデザイン改善などが挙げられます。

また、Web広告の状況は、競合や季節、トレンドなどさまざまな要因により常に変化するため、定期的な効果測定と分析・アップデートが欠かせません。

改善策を広告に反映し、計画→実行→測定→改善のPDCAサイクルを回し続けることで、広告効果を高められます。

まとめ

Web広告の運用を成功させるには、基本的な仕組みや種類、特徴を理解し戦略を立てる必要があります。

また、広告効果を最大化させる上で目的を明確化し、ターゲットや商品に合わせた広告媒体の選定が重要です。定期的な計測を行い予算を最適化し、広告の費用対効果を最大化することで、無駄な広告費用を削減でき、収益を最大化させられます。

ウェビットは主に中小企業がWebマーケティング、Web集客を行う上でのお悩みを解決するような情報を発信しております。気になられた方はぜひ、ほかの記事もご一読ください。

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この記事を書いた人

大澤 要輔のアバター 大澤 要輔 『Webhit(ウェビット)』編集長

【プロフィール】
マーケティングメディア『Webhit(ウェビット)』の編集長。運営元の株式会社FlyEde 代表取締役を務める。中小企業経営者へのコンサルティングは累計3,000回以上。Webマーケティング × 組織構築 × 人材育成の3つの領域を中心に、年商5,000万円~数億円前後の領域で売上を伸ばす仕組みを構築。

【保有資格】
上級ウェブ解析士
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
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Yahoo!広告 各種資格

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