
自社にある商品や強みを活用して売り出していきたいけれど売れない、これは何が原因でしょうか?



「今、自社にある商品や、強みだと認識しているものが売れないのは
何故か」ということに関しては、「自社が強みだと思っているだけであって、お客様からすると、特に強みや魅力的なポイントではない」という状態が起きているということが、可能性としてはよくあると思います。



なぜ、そのような認識の違いが生まれてしまうんでしょうか。



なぜそういう認識違いが生まれるかということに関しては、いわゆる
そのサービスを提供している企業側に問題があります。
企業側が商品やその強みと思っていることと、お客様や市場が求めているもの、魅力的だと感じるものに差があるからなんですよ。



その差が生まれてしまっているのは、結局企業側が市場側の目線に立っていない、平たく言えばお客様のことをわかっていないということ。
だから認識のズレが生じてしまうんです。



どうすればそれに気付くのでしょうか。



認識の違いに気付くためには、まずお客様の声を聞きましょう。
シンプルなんですけど意外にやっていない会社が結構あります。
例えば、アンケートがそれに当てはまるのですが、アンケートはもちろん大事なんですけれども、ある程度表面的な傾向や、およそこういうことを考えているよねという、かなり粒度が大きいところしかわからないということがありますよね。



他にも、
・微妙な選択肢の中から回答したが、自分の考えを実際に深堀りすると全く違う
・言葉にできないから曖昧な回答をした
などということもアンケートでは発生するので、必ずしもすべてがその通りではないっていうことも全然あり得ます。それがまず一つ。



もう一つが、お客様のインタビューです。
お客様に商品や強みを説明したときにどう思うかというのを聞いてみて、答えが返ってきたら、
・なぜそう思ったのか
・他にもいくつかある競合と比べて、どういうところで意思決定をするのか
というところまで細かくヒアリングをすることが必要かなと思って
います。



それによって、「実際にお客様ってこういうことを考えてるよね、こういう判断基準を持っているよね、こういう価値基準を持っているよね」というところを正しく把握をした上で、商品や強みを考え直す、捉え直す必要があるかなと思います。



なるほど。
その会社の商品を売り出していくポイントとしては、お客様の考えが
全てというか、お客様の声が第一に入っていないとそもそも売れないということですか?



そうですね。
お客様の声が入っていなくても、例えば立てた仮説の精度が非常に高いということであれば、売れる可能性はあります。
けれども、ただ売れる確率を上げたいということであれば、お客様の声を聞くのが一番手っ取り早いですね。



ですので、それを聞けないんだとすると、単純に聞いていないのか、
面倒くさいからやらないのか、それともお客様の声を聞けない別の理由があるのか。
ただ、基本的にお客様の声を聞かないと、何を考えているのかわかりませんよね。



ですので、お客様がしっかり考えてくれているのかどうかについて、
既にお客様がいる状態であれば、そういう人たちの意見を聞くべきですし、もしお客様がいない新サービスであれば、身の回りの人など、お客様になりえそうな属性の人たちにヒアリングをしてもよいと思います。



なるほど。
新商品を出すとして、お客様になりうる人たちに対してインタビューをすることに、少しハードルが高く感じます。
具体的にどうやって集めるかなどのやり方もあったりするんですか。



一番早いのは自分の知人や友達、家族に聞いてみること。
例えば、新商品のターゲットに該当しそうな人が社内にいれば、
社内ミーティングの時間をもらって聞くのでもいいと思います。



他にも、よくクリニックやエステなどで、商品やサービスの価格を極めて大きく落とす例がありますよね。モニター割引っていうやつです。
モニターさんとしてお声を頂戴する代わりに、商品・サービスの利用に対してのコストを大きく下げさせてもらいますよというやり方などで
集めてくるのが一番いいかなと思いますね。



どんなやり方でもいいですよ。
最初は3人でも5人でもいいので、複数名の声を集めてこられればいいかなというところですね。



もちろん、理想を言えば、数が多ければ多いほど共通点やいろんな価値が出てくるので、より参考になるポイントも多いですし、試せるパターンも多くはなります。
ですが、最初はできる範囲で、3名でも5名でもいいので集めていくという感じですね。



なるほど、ありがとうございます。

