Instagram広告は、費用を1日100円から設定することができる柔軟さで、初めて広告運用する方にも取り組みやすいSNS広告です。
費用の仕組みや算出方法を理解して、ポイントをおさえて利用すれば大きな費用対効果も得ることができるようになります。
本記事では、Instagram広告の基本から一般的な費用相場、活用方法のノウハウを詳しく解説します。
最後には予算内でInstagram広告を運用するコツもご紹介していますので、これからInstagram広告を利用したいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
また、SNS広告ごとの費用感については下記の記事で詳しく解説していますので、併せてお読みください。
Instagram広告の基本
Instagram広告は、Instagramの中に配信する広告のことです。
Instagram広告は「広告」と表示されていますが、見た目には一般の投稿と馴染んでいて違和感なく自社について宣伝することが可能です。
ここでは、Instagram広告の基本的な内容について紹介します。
その他のSNS広告についても、別の記事で解説していますので、併せて下記リンクよりご覧ください。
Instagram広告の種類
Instagram広告には6つの種類があります。
Instagram広告の種類別に、特徴を解説していきます。
画像広告
画像広告は、静止画とテキストによって作る広告です。
動画広告
動画とテキストで構成された広告です。
映像に加え、音やストーリーも伝えられるのでクリエイティブな映像ほど注目度が上がります。
ストーリーズ広告
ストーリーズはInstagramにある、24時間で閲覧できなくなる投稿のことです。
ストーリーズ広告は、このストーリーズの投稿欄に広告を配信することができます。
カルーセル広告
広告1つに10枚まで画像や動画をつけることができる広告です。
また、それぞれに別のリンクをつけることができるので、より多くの情報を伝えることが可能です。
コレクション広告
カタログ形式で配信される広告で、この広告から直接商品を購入することもできます。
発見タブ広告
Instagramの「発見タブ」に表示される広告です。
発見タブは、虫眼鏡マークから検索したときに表示されるページです。
Instagram広告の種類には異なる特徴があり、自社の目的に合った広告の種類を選ぶようにしましょう。
Instagram広告の課金方式
Instagram広告には4つの課金方式があります。
それぞれの課金方式の仕組みについては下記の通りです。
CPM
CPMはインプレッション課金とも呼ばれ、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する仕組みです。
CPC
CPCは、1クリックごとに料金が発生します。
ユーザーからの反応があって初めて費用が発生するので、CPMより効率的に予算を組むことができます。
CPI
CPIは、アプリがインストールされるごとに費用が発生します。
CPIは「アプリのインストール」という目的を達成したときのみ課金されるので、成果が分かりやすく現れます。
CPV
CPVは、広告の動画が1再生されるごとに課金される仕組みです。
Instagramの場合は、動画が15秒間以上再生されると費用が発生するので、ユーザーがどのくらい興味を持って動画を視聴したかが分かります。
Instagram広告の強み
他のSNS広告と比較した際の、Instagram広告の強みを具体的に3つ挙げて説明します。
タイムラインに溶け込んだ広告
Instagram広告は一般の投稿の間に配信され、広告感が感じられない配信ができます。
広告にネガティブな印象を持つユーザーにも、自然と受け入れられるように考えられています。
広告の投稿できる場所が多い
Instagram広告は、Instagramの中の様々な場所に広告を設置することができます。
複数に配信することも可能なので、ユーザーの目に届きやすくなります。
細かいターゲティングが可能
Instagram広告は、ターゲティングを細かく設定することができます。
精度の高いターゲティングで、より効率的な広告の運用が可能になります。
Instagram広告の費用の決め方
Instagram広告は、課金方式によって費用に差があります。
広告の目的やターゲティングによっても費用にはばらつきが発生します。
では、Instagram広告を配信する際の予算はどのように算出するのでしょうか。
Instagram広告にかかる一般的な費用から算出方法まで解説します。
Instagram広告の最低費用
Instagram広告は予算が自由に設定でき、1日最低100円から出稿可能です。
ただし、100円で効果が得られることは考えにくいため、ある程度の予算は必要となります。
また、Instagramのアカウントを作成してタイムラインに投稿すること自体は誰でも無料でおこなうことができます。
ハッシュタグなどを利用したInstagramの投稿で、宣伝効果を狙った運用をしている企業もあります。
広告の利用に迷ったら、まずはタイムラインへの投稿から反響を伺うことも1つの手段です。
一般的なInstagram広告の費用は?
これからInstagram広告の運用をはじめる場合は、一般的に1日1,000円、月に換算して3万円以上かけると良いとされています。
しかし、あくまでも月3万円で目的が達成できるということではありません。
ユーザーの反応や、Instagram広告の費用対効果を見ることができるようになる金額の目安であることを覚えておきましょう。
選ぶ広告の種類や達成したい目的によっても変わりますが、成果を上げたいと考える場合は月10万円前後をInstagram広告費用として設定することをおすすめします。
効果が確認できたら、徐々に増額して目標達成に近づけていくという方法がおすすめです。
Instagram広告費用の算出方法
Instagram広告は自由な予算設定が可能なことがメリットですが、はじめて利用する場合は予算をどのように決めたら良いか悩んでしまう方も多いでしょう。
Instagram広告の費用を算出する方法は、目的に合わせて下記の5通りがあります。
コンバージョン獲得を目的に算出する
コンバージョン獲得が目標の場合は次のように計算します。
「広告予算=CV目標数×目標CPA」
リードや問い合わせ獲得を目的に算出する
リードや問い合わせ獲得が目標の場合は次のように計算します。
「広告予算=リード(問い合せ)獲得目標×リード獲得単価」
売上を上げることを目標に算出する
複数の商品を販売していて価格が異なる場合は、売上を目標にすると良いでしょう。
その場合は下記のように計算します。
「広告予算=売上目標×予算の割合」
損益分岐点から算出する
詳細に予算を決めたい場合は、下記のように計算します。
「広告予算=商品販売価格-販売にかかるコスト」
コストは人件費なども含めるとこがポイントです。
LTV(顧客生涯価値)から算出する
LTVとは、契約期間内で顧客にもたらした利益のこと。
LTVの場合は、1回の購入ではなく2回以上サービスが利用されることを想定して算出します。
「広告予算=顧客単価×リピート購入回数×月間販売数」
Instagram広告費用をシュミレーションする
Instagram広告では、広告から得られる効果を配信前にシュミレーションできる機能があります。
シュミレーションのやり方は、Facebookページの出稿画面から予算や掲載期間、オーディエンスなどを設定すると自動的に広告効果が測定されます。
設定する広告の目的などで確認できる推定値が異なります。
例えば、「動画再生数アップ」を目的に設定した場合シュミレーションで測定されるのは「動画の10秒再生数」で「トラフィック」を選んだ場合は、「リンクのクリック」となります。
シュミレーションを実施しておくことで、大体の予算感を把握できるので適正な広告費用の目安として参考にすることができます。
自社の広告の目的に合わせ、様々な要素を組み合わせて適正な費用を算出しましょう。
【事例】Instagram広告は効果がある?
では、実際にInstagram広告は効果があるのかを事例を挙げながら解説していきましょう。
【事例1】CipiCipi
CipiCipiは日本の化粧品ブランドです。
まずCipiCipiは、Instagram広告を利用して自社Webサイトへのアクセスを増やすことを目標にしました。
Messenger向けの自動応答機能を導入し、従来のキャンペーンにInstagram Direct誘導広告を組み合わせました。
その結果、Webサイトへのアクセスを73%増加させることに成功しました。
※Meta公式サイト「Instagram広告の成功事例」
https://business.instagram.com/success/cipicipi/(2023年2月27日閲覧)
【事例2】Hyundai Casper
韓国の自動車メーカーのHyundaiは、新型車Casper発売キャンペーンをMetaチームと連携して、広告からホームページに誘導してデジタルショールームで商品を選び、注文することまで可能にしました。
Instagram広告を利用して新型車の認知度を高め、自動車をオンラインで販売することを成功させた今までにない事例でした。
※Meta公式サイト「Instagram広告の成功事例」
https://business.instagram.com/success/2-hyundai-korea/(2023年2月27日閲覧)
【事例3】コミックシーモア(cmoa)
日本最大級の電子書籍配信サービスのコミックシーモアは、ダイレクト広告で新規会員を増やし、ブランド広告の強化によって高い認知度を獲得することができました。
年末年始の時期を狙った戦略で、大きな成果を挙げることに成功しています。
※Meta公式サイト「Instagram広告の成功事例」
https://business.instagram.com/success/ntt-solmare/(2023年2月27日閲覧)
Instagram広告運用のポイント
ここで、具体的な運用のコツを4つ紹介します。
Instagram広告の運用のポイントをおさえて、費用対効果を最大限に引き出しましょう。
広告運用の目的を明確にする
1つ目のポイントは、広告を利用する目的を明確にすることです。
何のために広告を配信するのかを具体的にしておきましょう。
Instagram広告は、目的によって課金方式や広告の配置場所を選択するため、重要な項目です。
ターゲットを絞り込みすぎない
Instagram広告のメリットとして、詳細なターゲティングが挙げられます。
しかし、運用の初期からターゲットを絞り込みすぎると配信される数が少なくなり潜在顧客へ届きにくくなってしまう可能性があります。
Instagram広告では、配信するユーザーを自動で選出してくれる機能があるので、絞り込み過ぎないターゲットを設定するようにしましょう。
ユーザーの目にとまる広告を制作する
Instagramで配信する広告は、インパクトが重要です。
Instagramは一般の投稿も画像や動画であるため、目新しさや魅力のある広告でなければ注目されることは難しいでしょう。
Instagram広告では、自社商品やサービスの魅力を十分に伝えられるクリエイティブな広告を制作できるかがカギとなります。
PDCAサイクルを回す
Instagram広告だけではなく様々なWeb広告において同様のことが言えますが、PCDAサイクルを回し、常に問題点を見つけて改善を続けることが必要です。
注意が必要なのは、改善策を実行してから結果に反映されるまでには時間がかかるため検証には時間をかけるようにしましょう。
予算内で効果を出す秘訣
Instagram広告の運用には、ある程度の予算が必要です。
しかし、限られた予算の中で運用しなければならない場合、次のような3つの点に注意して運用するようにしましょう。
予算の消化を常にチェックする
設定した予算がどのくらい消費されているかを、細かくチェックするようにしましょう。
リーチが急増したりした場合、予算が予定より多く消費されてしまうことがあります。
Instagram広告は、途中で設定を変えるなど柔軟な対応ができるので、常に動きを確認し想定外のことが起きた場合はすぐに対応しましょう。
予算の設定は「1日」から始める
Instagram広告は通算予算と1日の予算を選択できます。
はじめてInstagram広告を利用するときは、1日の予算を設定してはじめましょう。
1日の予算にしておけば、大きく予算がぶれることはないので安心して運用ができます。
支払いが自動決済の場合は予算を多めに設定しない
Instagram広告の支払いは、自動決済に設定することも可能です。
自動決済を選択すると、一定の予算が消化されると自動的に決済されるシステムになっています。
月に決まった予算がある場合でも、決済のタイミングが把握できないので複数回に分けて入金するようにして管理することをおすすめします。
まとめ
今回は、Instagram広告について一般的な費用相場や費用の算出方法、運用のコツについて解説してきました。
Instagram広告の運用には、はじめの目的設定やターゲティングが重要な上に魅力的なクリエイティブの制作も必要です。
また、Instagram広告は予算を細かく設定することも可能なため、運用のポイントをおさえておけば、決められた費用の中でも有効な広告を配信することができます。
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