Webhit 編集部今回は「自社の弱みを強みにする考え方はありますか?」というテーマについてお話しいただきたいと思います。よろしくお願いします。



お願いします。



競合他社と比較すると自社の弱みが少し目立つと感じ、悩んでいる中小企業は多くあります。
その中で、自社の弱みを強みにする考え方やフレームワークはあるのでしょうか……?



弱みを強みにするというのは、「逆を言えば」という一言を使うと
考えやすいと思います。



たとえば、弊社を例に出しましょう。
マーケティング支援の会社としては、お世辞にも規模が大きいとは
言えません。一見すると弱みに見えると思います。



しかし、逆を言えば、小回りが利きます。
小回りが利くということは、代表である私自身が、すべてのお客さまの
プロジェクトに直接、責任を持って関われるということです。



大手企業の場合、フロントに立つ営業がどれほど優秀な人であっても、予算の小さな案件になれば、実務は新人に任せられるケースもある
でしょう。



たしかに、小さな仕事であると、社長自ら対応してくれるケースは
少ないと思います。



はい。このように、「社長が直接、最後まで並走できる」ということも、中小企業にとっては強烈な武器になります。結局、
・弱みをそのまま弱みとして終わらせるのか
・唯一無二の強みに変えるのか
は、能力の差ではなく、ただの解釈の違いでしかありません。
捉え方ひとつでどうとでもなります。



「強い・弱い」という言葉自体、相対的なものです。
「高い・安い」や「暑い・寒い」と同じことです。
何か比較する対象や、一定の基準があって初めて生まれる評価に
過ぎません。
そのため、「競合他社と比較すると自社の弱みが目立つ」というのも、
競合他社という基準があるからであると考えられます。



なるほど。では解釈を変えていけばいいということでしょうか……?



おっしゃるとおりです。
競合他社を基準にした際に「うちの会社は規模が小さい」という弱点が見つかったのであれば、むしろチャンスです。



「逆を言えば」と考え、自分たちの立ち位置を言い換えてみましょう。そうすることで、以下のようなことが、必ず浮かび上がってきます。
・大手がやっていることとは違う価値
・大企業には物理的に不可能なこと
これらを自分たちの強みとして定義していけばいいと思います。



なるほど、ありがとうございます。
では、自社の弱みを強みにした具体例として紹介できるものは
ありますでしょうか……?



以前、資産運用スクールを運営されている方を支援した際の話です。
そのスクールの教えは、一言で言えば、「市場の原理原則に則って運用
しましょう」というものでした。
正直に言えば、投資の世界では「ごく普通」のことです。しかし、実は
その「普通」こそが、長期的に見れば一番強いといえます。



とは言え、「うちの資産運用スクールは普通です」とそのまま言っても
誰も見向きもしないでしょう。
横で別のスクールが「独自のメソッドで3ヶ月で資産を倍にします!」といった独自メソッドのような宣伝をしていたら、そちらの方が魅力的に見え、原理原則を説く誠実さは、むしろ「弱み」になってしまいます。



そこで私は、コンセプトを丸ごと切り替える提案をしました。
そこで生み出した言葉が「ほったらかし資産運用」です。
原理原則に則ってやれば、比較的放っておいてもいいという考え方を
言葉にしました。



なるほど、「ほったらかし」ですか……。



はい。「原理原則」という正論を、ターゲットである初心者の「難しい
ことはしたくない、楽に増やしたい」という本音に寄り添った言葉へと変換し、原理原則に則ることが強みになる状態を意図的に作りました。



ターゲットが本当は何を求めているのかを突き詰めて考えると、
「お金を預けておけば、難しいことをせずとも、ある程度の確率で
資産が増えてくれること」という本音が浮かびました。



そのため、デイトレードのように画面に張り付いて複雑な操作を覚えたり、チャートを読み解くために時間を費やしたりしなくてもいい、
「ほったらかしでいい」ことは、ベネフィットになる可能性が高いと
考えました。



そこで、もともとの強みであった「原理原則に則る」という特徴を、
「ほったらかしでいい」という言葉にしました。



ありがとうございます。
自社の強みが見つかった後、どのように強みを磨き上げていけば
いいのでしょうか……?



先ほどの弊社の例で考えると、「規模が小さい」ことの逆を言えば
「小回りが効く」というように、弱みが強みに変わりました。



しかし、この強みは、あくまで自分たちが強いと思っていること以上にはなりません。
強みを磨き上げるというと、強みとして出てきた言葉を、より魅力的な言葉にしようという文脈になりがちです。
そもそも「強み」は磨き上げるというよりも、その強みをお客様に提供できる価値へと変えていくというスタンスで考えるのが一番だと思い
ます。



たしかに、強みとして出てきた言葉を、より魅力的な言葉にしようと
してしまうと思います。
そうではなく、お客様にとっての価値として考えていくことが大切だと
わかりました。



はい。たとえば、先ほどの「小回りが効く」という強みは、お客様に
とって何が良いのでしょう。



先ほどは「逆を言えば」というフレーズを使いましたが、「強み」を
お客様にとっての価値へと一段階上げるためには、「それがあると
お客様にとって何が良いのですか? 」と考えることが大切です。



そうすると、次のような文脈に言い換えられるでしょう。
・状況がクイックに切り替わるタイミングでも、柔軟に形を変えて伴走し続けられる
・常に変化するお客様の状況に、どこよりも深く寄り添い続けることが可能
もし、一度「価値」に言い換えてみても、まだお客様の心に響かないと感じたら、「それがあるとお客様にとって何が良いのか 」を再度考えて
みましょう。



大手や大きい会社のサービスには手が届かずあきらめていたが、状況が
変わっても中長期的にサポートしてほしいというニーズのあるお客様に
とっては、以下のようなことが価値になるでしょう。
・大手では対応してもらえない小さなことにも対応できる
・全ての課題に対応し、実務レベルで全てを巻き取れる
これが、小回りが利くことによってお客様に与えられるベネフィット
です。



なるほど、これはたしかに、小回りが利くからこそ行えるサポートで
あり、強みといえますね。



おっしゃるとおりです。
「強み」は自分たちが「できる」と思うだけではなく、お客様が「嬉しい」と思える価値に切り替える必要があります。
そのように、丁寧に組み立てられた言葉を、広告やLP、ホームページや営業資料などに少しずつ活かしていく形ができるといいでしょう。
最終的には、集客で使うキャッチコピーや広告文にも活かせます。



ありがとうございます。
では、この記事を読んでくださっている方に最後に一言お願いします。



はい。今回は、「自社の弱みを強みにする考え方はありますか?」というテーマについてお話しいたしました。
自社には強みがないと思っている場合、
「弱みが多い」
「競合より強くない」
と思っているだけであることがほとんどです。
実は、弱みを強みに変換する作業を止めてしまっているだけなのです。



こういった場合、生成AIに「弱みを強みに切り替えるためには
どうしたらよいかを聞く」という発想すら出てこないこともあります。
たとえAIに聞いたとしても、返ってくるのがどこかで見たような
「一般論」ばかりでは話になりません。



自分たちの弱みのニュアンスに合わせた強みの表現の切り替えや、
自分たちのターゲット、お客様が魅力的と思う言葉に変えていく
ことには難しさもあるでしょう。



人との対話を通じた壁打ちによって、うまく作れるケースの方が多いと思います。
そのため、もし悩んでいる方がいたらご相談いただけたらと思います。



ありがとうございます。











